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6/7「逆転賭博録ネズミ」


人生とは選択の連続である。
何かを得れば、何かを失う必然は常に付き纏い、我々はついそのことを忘れがちだ。

では胸に刻みつけるためにはどうすれば良いのだろうか。

簡単だ。

選択し、自分の意思に賭け続ければいい・・・!

今一度、繰り返そう。

人生とは熱く煮えたぎるような選択の連続であると。
この物語は、そんな勝負師たちの熱き戦いの記録である・・・!



お熱い発進で、急発進♪


はい、とゆうことで行ってきましたよ。


東京ディズニーランド。



うぇーい。


青春真っ盛りの学生の頃は全く行ってなかったのにね。
去年、今年と2年連続で夢の国を訪れているなんて信じられないね。
子供の頃の僕が聞いたらびっくりするだろね。
これもひとえに「上京」という選択をとったおかげなんだろうかね。

とゆーことで・・・
ここからは「選択」を大いに実感した「夢と魔法の国の紀行文」を劇画調ギャンブル漫画風に書いていきたいと思います。



プロローグ・「友との別れ」


ここは人々に夢を見させ、魔法のような時間を与える国、東京ディズニーリゾート!

そして入国審査に向かったのは三人の男・・・!

ヤナギ(30間近の男・売れない作家)
ダイチ(20代後半男・窓際社員)
サイトウ(20代前半男・駆け出しの俳優)

夢と魔法の国の入国審査に向かうために集ったのは、夢も魔法もまだ掴めない冴えない男たち!

そんな男の一人、サイトウはある選択を迫られていた・・・。


問1:「入国当日にドラマのオーディションが入った」
①受ける
②サボる

問1答え:①受ける


サイトウ「俺のことは気にしないでいいです! 置いていってください!」

ヤナギ「ならんぞ! 一緒にゆくと誓ったではないか!」

互いに意見を譲らない二人。そう、ディズニーはその楽しさが故、こうして些細なことをきっかけに人を狂わせてしまうのだ!
そんな中、この三人組のブレーンであるダイチが動く!

ダイチ「途中合流でいいんじゃないすかね」

ブレーン、ダイチの機転によって開かれた新たなる選択肢・・・!
そう、人生の選択肢は何も二択ではないのだ!


問1答え(改):③途中合流

サイトウ「あ、そうします。」

ヤナギ「くっ・・・友よ! 無念ッ・・・!」


こうして集った3人改め、2人は入国審査の門の前に降り立つ!
そしてすぐさま迫る二つ目の問・・・!


問2:「どちらに入国するか」
①東京ディズニーランド
②東京ディズニーシー


惑う二人。そして解答を急かす怖い門番!
だが、この時ヤナギはある情報を手にしていた・・・。


6月6日〜
東京ディズニーシー・新エリア、
ファンタジースプリングス開放。


問2答え: ②東京ディズニーランド

ヤナギ「フッ・・・ククククク。なんの情報もなく余がここに来たと思っているのかね?」

門番「・・・ッ!」

ヤナギ
「みくびってもらっては困るのだよ!!!!!」

端金を勢いよくカウンターに叩きつけるヤナギ!
苦虫を喰らったような門番の表情がその選択の追い風となる!

ダイチ「ここは効率重視で行っちゃいましょ♪」

門番「お前ら。見かけによらずなかなか頭の切れる・・・クソッ!」


尊い犠牲を払い、効率的な選択肢をとった二人。
そして門は開かれた・・・!


ゴゴ
ゴゴゴゴ・・・・



第1話・「謳歌爛漫」



ヤナギ
「はっはっは。ダイチ、見よあの行列を。流れていくぞ向こうに! ほれ、余は勝ち組ぞ? 道を開けんかえ?」

ダイチ「あんま調子に乗っちゃダメなんだZE★」


入国し、テンションが上り調子の二人。
遊び尽くす・・・!


ゲートって見るだけでテンション上がるよね。


黄金のアヒルも飾られてたよね。


いや、自衛隊勧誘のポスターやん。


リニューアル前に乗れたのうれちいね。




第2話・「君は、黄金の味を知っているか」



宇宙船に乗り込み、銀河に翻弄され尽くした二人・・・。
そんな両名の体にはある変化が起きていた。

ダイチ「なんか・・・」

ヤナギ「奇遇ぞ。うぬもか・・・」

体の変化・・・!
それは、そう・・・


倦怠感!


スペースマウンテンの待ち時間110分!
アトラクションの中の暗さと外の明るさ!
日差し!
日差し!

そして・・・
沸き起こるは、と或る欲求!


ここで二人の目の前に第三の問が迫るッ!


問3:「次はどこへ行くか」
①アトラクションを手当たり次第に乗りまくる。
②一旦、休憩。

逆張りに成功した二人。
人気アトラクション以外の待ち時間はどれも一時間以内・・・!

その場は彼らにとってまさに・・・
黄金の都!!!

だが彼らの頭には全く違う黄金が浮かんでいた・・・。



彼らの頭に浮かんだ黄金・・・、

それは・・・


ビーーーーール!!!!!



問3答え:②休憩というより、ビール🍻


そう・・・
彼らは泣く子も黙るインドア派でありッ!
そして、アラサーだったのだ!!


見上げれば眩しい太陽!
ディズニーランドという絶好のロケーション!

鳩!
鳩!
鴨ォ!

昼間からビールという背徳感はこの時、最高の肴となるッ!!!


※別角度からお届けしてます。


ダイチ
「キンッ・・・キンに冷えてやがるぅぅぅぅ!!!」

ヤナギ
「この・・(うも)・・・パイナップルピz(うも)・・・うますぎr(うも)!」


最初の問いで尊い犠牲を払ったものの、
ここまで好調な二人。
だが、夢の国といえど、
そこは
人生という長きにわたる戦いの一瞬に過ぎない・・・!


ヤナギ・ダイチ
「今日・・・、最高休日すぎる!!!!」


浮かれ調子な二人はこの時まだ気づいていなかった。
自分たちがある地獄に足を踏み入れていたことに・・・。



第3話・「刹那の油断」



ダイチ「最高ですな、ヤナギ殿」

ヤナギ「ですなぁ。ダイチ殿
😊


当初、目標としていた”「リニューアル前のスペースマウンテンに乗ろう」”を達成し、緩んだ緊張感の中で流れ込んでくるビール!
真昼の空の下というロケーション!
そして、意外性を発揮したパイナップルとベーコンのピザッ!

二人の体を満たすは
まさに・・・

圧倒的・・・開放感!


だが、解放だけが世界を満たしているわけではない・・・
緩み切った二人の足元には魔の手が絡みついていた・・・。


その時の二人は正午過ぎに予定をこなしてしまい、時間を持て余していた。
エリア内アトラクションの待ち時間が見えるアプリを見るとやはりどれも1時間以内・・・!

ゴールドラッシュは未だ続いており、
そうなると人間の思考はどう落ちぶれるかは容易に想像できる・・・!


ダイチ
「そこ右に曲がったら近道できませんかね?」

ヤナギ
「うむ・・・正規ルートはこちらだが行ってみないことには活路は開けぬか・・・!」


問4:「正直、次の目的地まで遠くね?」
①正規ルートで向かう
②近道を開拓する

問4答え:②近道しようぜ!

そう、二人は・・・


怠惰だったのだ!



誘い込まれるように足を踏み入れたのは
クリッターカントリーの細道・・・!


ヤナギ
「ダイチ殿・・・本当にこの道信用できるのか?」

ダイチ「わたしに任せんしゃ〜い
👍


だが、怠惰な二人に待っていたのはとある船着場・・・!
そしてそこにいたのは
ボーイスカウトのような格好をした男たち・・・!
彼らの腕はどれも丸太のように・・・太い!

ヤナギ
「そうか! さすがはダイチ殿だ。この船に乗って向こう側へ渡ろうというわけですな!」

ダイチ
「イクザックリィ! これこそがわたし達が見つけた活路への糸口・・・!★」


キャスト
「ビーバーブラザーズのカヌー体験にようこそ!!!」


ヤナギ「ビーバー・・・体験・・・?」

ダイチ「カッ・・・カヌー・・・!?」


キャスト
「このアトラクションは唯一、人力で動くアトラクションでございます!」


ヤナギ・ダイチ
「しかも、人力・・・だと!!!!」


あれよあれよの間に乗船させられる二人・・・。
その横を通るのは豪華蒸気船・マークトウェイン号!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


ポーーーーーー!(響き渡る汽笛!)


ヤナギ・ダイチ「これが財力の差ってやつですかぁ!!!」


そしてオールを持たされた二人は
なくなく乗組員の掛け声に従ってカヌーを漕ぎ始める・・・!

川に響くはキャストと二人の掛け声!
カヌー傍の水面を走るは白い流線・・・?

なんと・・・
ヤナギの前にいる乗組員たちは・・・
オールを川に差し込んだまま動かしていなかった!


キャスト
「掛け声に合わせて漕いでくださいねー!」

乗組員「いーち、にっ! いーち、にっ!」


小学生らしき女子6人組。
掛け声には混ざるも、ほぼ漕いでいない!!

これにはキャストの顔にも翳りが生まれる・・・!


ダイチ
「くっ・・・アイツら、まるで漕がないじゃあないか! これが怠惰の末路というやつなのか・・・!」


だが、逆境こそ正念場・・・!
静かに沸る思いを震わせていた男・・・
ここで、ヤナギが吠えるッ・・・!


ヤナギ
「ふんっ! 所詮、小童! これしきの足枷で余の歩みを妨げられると思うな! いーち、にっ! いーち、にっ! いーち、にっ! いーち、にっ!!!!」


再び、カヌーの推進力が増し、キャストの声と二人の声が共鳴する!

悲鳴をあげる細腕!
濡れる袖・・・!

日差し!
日差しッ!

小学生6人娘。
やはりまともに漕がない!

そして、二人は当初、
人力といえど向こう岸へ渡れると思っていたが・・・


キャスト「お疲れ様でしたー!(燦然と輝く笑み)」


一縷の望みも叶わず、
二人が再び
降り立ったのは元の船着場であった・・・!

アイスを二つ平らげるも
回復しきれなかった
咎人の姿がこちらです。


第4話・「野獣現る!」


ダイチ
「どうしたんです? ヤナギ殿。足取りが重いんじゃなくて?」

ここで戦犯のダイチ、なぜか活力を取り戻す。

だが、ヤナギ未だ消沈状態・・・
二杯目のビールを手にするもなぜだか進まない。

そこに舞い込む吉報・・・!


美女と野獣
“魔法のものがたり”
待ち時間、90分。



問5:「野獣に会いにいくか」
①会いに行く
②イクスピアリに行き、茶をしばく。

夕方といえどこの日は暑く、湿った空気が体の活力を奪う・・・。

だが、
ランドにある最新アトラクションが
一時間と30分で乗れるまたとない・・・好機!

そしてなぜか
乗り気のダイチ!

怪しく微笑むダイチ!

選択肢は自ずと絞られてしまう!

問5答え:①並んじゃうでしょ!

結果・・・
この選択が枯渇したヤナギの体に潤いを与える・・・!

90分という待ち時間を無地耐え抜き、

手にしたのは・・・
物語に入り込んだような、


圧倒的・・・没入感!


☝︎
※まじでこれは乗ったほうがいい。


揺らぐティーカップに乗り込み、
誘われるは愛の物語

ベルと野獣が恋に落ち
そばにいたいと思うが故に、
二人に生まれる障害!


絶望・・・苦悩!

そして
晴れてその悩みを打ち破り
掴み取った大団円!

祝福する従者たち!
喝采の如く広間に響く歌ッ・・・喝采!


ヴェールのような紫の光に包まれ、
二人の物語を追体験するうちに
ヤナギの心が満たされていく・・・!


ダイチ「何度乗っても感動するんだよねぇ」

ヤナギ「ぐぬ・・・ぐすっ・・・ぐぬぬ」

ダイチ「いやぁ、泣きますよね」

ヤナギ「圧倒的、僥倖・・・そして感謝ァ!」


最高でした。
ほんとに涙ちょちょぎれました。




最終話・「友よ、永遠なれ…」


夜の7時半、
ベイマックスバーガーを手にしたダイチと
飲みかけの水を手にしたヤナギは
とある者を待っていた・・・。


二人が現在、並んでいるのはもう乗ったはずのスペースマウンテン。

ここまで読んでくれた君たちにお願いがある。
どうか第3話の冒頭へ戻ってほしい。


そう、
私たち ”三人” は誓っていたのだ・・・!


”「リニューアル前のスペースマウンテンに乗ろう」”と・・・!


問6:「閉園まで残りわずかそれでも行くか?」
①滞在できても数時間だし、変に気を遣わせるのはちょっとね…
②気にせず、向かう


待機列に近づく勇足・・・!
高揚する二人・・・!
そして、
ホカホカの・・・ベイマックスバーガー!


サイトウ
「お待たせしましたぁぁぁぁぁぁ!」


問6答え:②サイトウ、行きまぁす!


〜サイトウの回想パート〜

オーディションという戦を駆け抜け、
一回りもふた周りも成長した友の輝きは

世闇の中、

閃光のごとく
人々の合間を疾るッ・・・!

〜サイトウの回想パートおわり〜


ダイチ
「サイトウはん。よう来てくれましたなぁ」

サイトウ「えっ、俺に? いいんですか!」

ヤナギ
「あっ、サイトウ殿。飲みかけで悪いが、水もあるぞ」

サイトウ「いや、飲み物は買ったんでいいです」


入国前、断腸の思いで
途中合流選択したサイトウ・・・

彼は、閉園まで残り数時間にもかかわらず、
入場口の門番に「え、今から入るの?」
みたいな顔をされても気にせず・・・駆け抜けた!


サイトウ
「なんか、京葉線乗ったあたりからだんだんそんな感じがあって、舞浜駅着くともう、”そう”で・・・中に入って走っている時、少し泣きそうになりました。多分、この記憶は忘れないと思います」

ヤナギ・ダイチ
「サイトウ。お前ってやつは・・・!」

ヤナギ・ダイチ・サイトウ
「B:ベスト! F:フレンド! F:フォーエバー!」


そしてこれは
B・M・B
ベイマックスバーガー


こうして最高の仲間達と乗り込むは
奇想天外な宇宙船・・・!
2回目の乗船!

星空の中で響き渡る阿鼻叫喚!
訪れた・・・満願!
終わる三半規管!


だが、それでいい!!!



このサイトウの笑みが
この日の全てを物語っています。



そう思えるほど
最高な時を共にした者たちの結束力
より高まったのであった・・・。


おわり



長きにわたりお付き合いいただきありがとうございます。
「選択」を大いに実感した

今回の夢の国での選択録、
正直言って・・・


最高でした!


何よりも閉園まで数時間にもかかわらず来てくれたのが嬉しくて、ほんといい日でしたね。

今度もまた同じメンバーで
新エリアの開拓に乗り出そうかと画策中🐭でございます。


そう、
俺たちの戦いはまだこれからだ!

(野凪爽先生の次回作にご期待ください。)



















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