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家族ってなんだろう

考え事をしたい時、落ち込んでいる時、もやもやする時、私はいつも出窓に座って猫のように外を眺める。遠くに見えるマンションのキラキラたちが応援してくれているみたいに感じたり、寂しさの原因になったりする。その時々で、キラキラの入り込み方は違う。

今年に入ってよく考えることは「家族として共に生きる」ことについて。誰かと共に生きることは素敵なことだなあと思う。

結婚したいわけではなくて家族になりたい、という気持ちが私にはある。家族って縛られているようで、ある意味自由だとも思う。別にそこにトキメキがなくても成立するし、実際今はカルダモンと家族だし、離れて暮らしている両親や姉とも家族だし、アパートの隣同士に住んで家族になることもできるだろうし、本当にいろんなカタチがあると思う。賃貸契約以外に契約することは特に必要ない気がする。

結婚とかパートナーシップとかは相変わらずピンとこない。目の前にいる大切な人を信じられるかどうか、一緒にいて安心できるかどうかが大切だと思う。胸が苦しくなったら話し合って不安を解消して、その都度その都度アップデートできる関係性がベストなのかな。しっかり向き合えること。永遠という言葉に頼らず、今現在を穏やかに過ごせるかどうか。この先何があっても味方でいる覚悟、愛情。相手の気持ちに寄り添う余裕。自分自身の人生を疎かにせずしっかり歩むという責任。そういう要素さえあれば、もうそれは家族なんじゃないだろうか。

でも正直、家族という言葉にとらわれているのかもしれない。どこかで憧れがあるのかもしれない。だけど私が理想とする家族という言葉の意味は、夫婦でも親子でもない。血縁も関係ない。子どもを産むことになっても結婚せずに育てたい。ひとりで育てるとしてもふたりで育てるとしても何人で育てるとしても、やはりそこで大切なのは、さっき書いたさまざまな要素になってくる。

それか別に、結婚するならして、駄目なら離婚しちゃえばいいと思う。世の中の仕組みはアップデートが遅いから世間もそれに追いつけずマイノリティを受け入れられないんだと思うけど、人は人です。あなたはあなたで私は私、ただそれだけ。それだけのことなのに。

街を歩いていてよく思う。このふたりは普段どういうコミュニケーションで成立しているのだろう。話す内容はどんなことなんだろう。

お店に入ってよく思う。家族経営っていいな。仕事についてもディスカッションできるって素敵だな。

同じ趣味もいいけど、同じ仕事をしているのがいい。家に仕事は持ち込まないって人や、仕事の話を家ではしたくない人がいることは知っているけど、私の場合は仕事の話もガンガンしたい。もちろん違う話もできた上で。

出演させていただいた映画「42-50火光」についてもそう。監督・脚本は深川栄洋さん、主演に宮澤美保さん。おふたりはご夫婦で自主映画をつくられている。すごく素敵じゃありませんか?

それとね、私がとっても憧れているご夫婦がいて。岡大地監督とスタイリストの藪野麻矢さん。藪野さんの助手をさせていただいているのでちょこちょことおふたりの関係性を垣間見るのだけど、本当にいい。岡さんの作品のスタイリストはだいたい藪野さんで、現場での関係性もすごく素敵で、お子さんとの関係性もすごく素敵で、理想だなあと思う。

先日実店舗がオープンした「ヨツカド商店」についてもそう。姉夫婦、そして姉夫婦ととても仲の良い夫婦、2組の夫婦が共に神奈川県から北海道へ移住して夢をひとつ叶えた。義兄はまだ東京に残っているけどそれでも家族だし、仲間だし、いつもいつも、一緒になって素敵なことを実現させる人たちだなあと思って見ている。

みんなご結婚されているけど、その事実は重要ではない気がしてしまうくらい、理想の生き方を選んでいる。

なんだか毎回同じテーマで似たようなことを書いてしまっている気がします。そういう人なんです。同じことをずっと考え続けて、微妙にニュアンス変えてまた考えて、結構長引かせる。なかなか治らない風邪みたいな感じ。そういう微調整を脳内でしながら、じくじくと生きてゆくのです。

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