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礼子さんが退場し

朝ドラ「ブギウギ」を毎回見ている。礼子さん(蒼井優)ロスではあるけど、スズ子(趣里)のキャラクターも趣里さんのお芝居や声も好きなので、このまま見続けることになりそう。

大和礼子のモデルとされている松竹楽劇部の飛鳥明子さんが亡くなったのは1937年(享年29)。当時の女性の平均寿命は約54歳だった。ただし、40歳の女性の平均余命は30年だったので、早くに亡くなる人が結構いて、平均寿命を引き下げていたことがうかがわれる。

誰も早逝したくてしていないので不謹慎きわまりないけど、今よりだいぶ人が死にやすい時代って生き方も違っていたんだろうなと、軽々に少し憧れてしまうところもある。

今の時代は、というと主語が大きいから書き直して、今の時代に生きているわたしは、自分や周りの人にそのうち死ぬ日がやってくるという感覚がどうも希薄で、今がずっと続くような意識が知らず知らずある。父がこの世を去ってしばらくは違ったけど、すぐまた元通り。

長寿命は結構なことだと思うけど、長く生きそうなのが分かっているからなんとなく息苦しいのは否めない。この世でまだまだ生活すると思ったら、家族や友人や今つながっているいろんな人の視線が常にうっすら気にかかる。実際にはたいしてこっちに向いていないのに。

ひととき滞在している旅先だと思って、知らない人とふれあうようにここを生きられたら、なんていうことを何年か前から漠然と夢想している。ダイナミックに力いっぱい生きているスズ子たちを見て、その夢がまたちょっと温度を持つ。何がしたい人だったかなあ、わたしは。何かあった気がする。

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