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管理部門全体で共通の数値目標の設定が難しい場合、まずは「1週間で3年後を見越した業務に割いた時間」を測定し、2割を超えることを目指してみる

柴田(@4bata)です。4月ぐらいから試してみる内容を書きます。

「束ねたい」という管理者の都合で、共通の目標をつくっても失敗する

個人的に好きな仕事のスタイル。共通の目標など設定せず、各自で必要だと考えることをやる中で相互作用が発生する。そして、徐々に方向が整っていく。しかし何かの部署の責任者ともなると、そうも言ってられない。部署外への説明責任も出てくる。

目指す必要性を感じられない共通の目標を設定されるとウザいのもわかる。できるだけ多くの人にとって意味があると感じられるもの。専門特化されている管理部門で、各部署に共通の目標をつくるのはかなり難しい。会社の目指す方向(大目標)があり、それを分解して各部署に割り振ることはできる。だからそれはやる。やりたいのはそういうことではない。他の事業部で実行していた事例で「これはいいな」というものがあったことから着想を得た「別の切り口」の目標設定をしたかったのだ。

聞いた話:毎朝、「達成してたら、いま上手くいっているかわかり、みんなのテンションがあがる数字」の結果を共有する

ある事業部の話を聞いた。新しい事業部長が赴任後、最初にやったことは何か。日ごとの「サービスの売上」をみんなとシェアすることだったそうだ。その事業部は、日々サービスの売上がわかる。ある施策が行われる予定の日は高い目標になっていたりする。自分たちの行った施策の成否は次の日にわかる。そしてそれみんなでシェアしていくことからはじめた。そんな話を聞いた。

興味をもったポイントがある。「毎日共有される、達成したら上手くいっていると判断され、みんなのテンションがあがる数字」という切り口だ。管理部門で同じことはできるのだろうか?管理部門で「達成したら、これは上手くいっているぞ、と共通認識を持て、みんなのテンションがあがる数字」は何か?つくりたかった共通の目標とは、「日々、自分たちがうまくいっているか確認できる目標」だったのだ。

所属部署の社員全員と面談して見えたこと:目の前の仕事に忙殺されている

いろいろ放置してたので面談でもしてみるか、と所属部署の社員全員と30分ずつ話してみた。35人ぐらい。聞いたことは2つ。「最近どうですか」「今後3年ぐらいを見越して、何か考えていることはありますか」。見えてきたことは「目の前の仕事が忙しくて、もっと先のことを見越していろいろできない」というストレスだ。ある程度成長している企業で、仕事にもやりがいを見いだしている社員が多い場合、どこでも大抵発生している状態だろう。

ここで、思いついた共通の目標がこれだ。

管理部門の全社員が、毎週20%を「3年後を踏まえた業務」に割ける状態になっている。

これは定量的に測定できる。専門特化した各部署であっても、「目の前の仕事に忙殺されている」という状態は同じだ。「3年後を見据えた準備をした方がよい」という見解もある程度共通だろう。これを4月から目指してみることにした。

現状とあるべき姿の差を埋めるとき、「余裕をつくる」というステップが抜けがち。

自分用のメモを紹介する。成果を定義し、それに到達するまでのロードマップを考えるためのステップをまとめたものだ。

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STEP1:あるべき姿を考える(あるべき姿がポジティブスパイラルとして定義できるとよい)

STEP2:短期的に求められる成果をとりあえず出す。これは焼き畑農業的な施策でも良い。その上で、新しい施策の試行錯誤をするための時間をつくる。

STEP3:余裕を作った上で、長期的に成果が出続ける「ポジティブスパイラルとしてのあるべき姿」を目指すための試行錯誤をする。

STEP4:ポジティブスパイラル中に、次の試行錯誤をしておく。

ここ1年ほど、あるべき姿の定義に時間を割いた。あるべき姿はそろそろ固まってきた。「どう実現するか」を考える時間が増えてきた。その時にネックになるのが「今の業務をやりつつ、先のことを準備する時間がとれない」という問題だ。私が所属する部署においては「3年後を見越した時間を確保する」は、職能を超えた共通目標として設定できそうだ。他の会社ではどうなのだろう。

今回は以上です。以下、私が書いた記事一覧です(個人と会社の両方のものをまとめました)


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