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会議で議論が脇道にそれたときに使える「パーキング」という手法、もしくは、未解決事項を放置しておける胆力

柴田(@4bata)です!「一人振り返り対談形式」を試してみます。内省や振り返りを社内外でシェアできないか?という実験でもあります。

----ここから一人振り返り対談開始----

ー今週の振り返りをお願いします。

昨日起きた出来事を振り返っていたので、それについて話しましょう。状況を説明します。自分が詳しくない分野に関する会議に参加していました。その分野の実務はやったことがないですが、私の管掌(担当範囲)だから参加しました。詳しくなくても議論の内容はある程度理解できます。会議の目的から考えると「これは今話さなくていいのでは?」というテーマについて話す時間が長い印象がありました。ただ、私は詳しくないということで遠慮して、そのまま聞いてました。これがまずかったな、という振り返りです。

ーなるほど、会議の目的と違うテーマを話す時間が長かった。どう違ったのか、もうちょっと詳しく知りたいです。

いや、正確には、会議の目的には沿ったテーマが話されていましたね。内容が細かいところに入りすぎている、というほうが正しい表現かも。その会議の目的は「3ヶ月という期間で特定の課題を解決すること」です。会議は3回目なんですが、まだ「解決までの見通しの全体像」が見えていません。なので、細かいところに入る前に、まず全体の見通しが欲しいな、という印象を私はもっていました。

ーでも、ご自身の管掌ですよね。であれば、会議中に軌道修正してもよかったのではないですか?

いや、そうなんですけど。でも直感的にそれはしないほうがいいな、と感じたのでやらなかったんです。ここが、今回の振り返りにも関係してきます。「今その細かい話をせずに、全体像を話そう」と上司的な立場である私が軌道修正するのは簡単でした。ただ、それでは何も解決しない気がしたのです。実際に実務をやる側からすると、細かいところまで整合性がとれないと困るので、話したくなるその気持ちもわかります。実際に詳細な部分の議論によって、大方針が変わる場合もあります。私も別の分野だと逆の立場になったりします。なので、軌道修正するにしても、「細かいところまで気になる実務側の人の立場から受け入れられるような伝え方」が必要で、その方法が思いつかないからやらなかったのでしょう。

ーその時は思いつかなかった伝え方、何か思いつきました?

このまま伝えるかはともかく、この観点からいつか話をしてみたいな、という切り口は見つかりました。「解決方法が見つかっていなくて気持ち悪い感じのまま、頭の中で寝かせておける能力」というテーマです。会議中に議論が詳細なところに向かうのは、特定部分についての不透明感があるからです。特定の事項について、「あとから確認すれば大丈夫そう」と人が判断した場合、会議の目的が「今後の見通しを話す場」であれば、その場で確認しないはず。ただ、「この事項についてまったくわからない、不安だ」となってしまうと、衝動的に「この場合細かいところどうしたらいいんですか」という質問をしてしまうのではないか、という着想です。

ーそれは思い当たるところがありますね。不安になる、衝動的に質問してしまう、という表現が特に。

理性では、「この発言は会議の目的と違う」と本人も指摘されたらわかるはずなんです。でも、不安や衝動というのは、理性ではない。だから、合理的な理由によって会議の内容を軌道修正させることに違和感があったのでしょう。今、話していて整理できました。でもその場で、「自分の中で答えが見つからないことを、その場で全部確認するのはどうなんだろう」みたいな話をするのもおかしい。空気が変になる。だから、その場はあのまま見ておいて、いつかその話を1on1とか面談の場でするぐらいがいいのかもしれませんね。

ーご自身は「頭の中で寝かせておける」のですか?

だんだんできるようになってきました。それは単に、解決できない課題が多くなってきたからです。能力アップで全部の課題にすぐ解決策を思いつく方向は無理なので、何か自分の変容を考えていたのかもしれません。経緯はもう思い出せない。ただ、覚えている言葉があります。

未解決の課題とは、矛盾を頭の中に抱え続けること、とも言えるわけです。「あーそうか、この気持ち悪い感じのままでOKという考え方があるのか」という視点の切り替えがどこかで行われました。問題は、矛盾を抱えたまま、ある程度平気な顔をしていると「この人は解決策が見えているのでは?」と思われるときがあります。そこは気をつけないといけません。

ー最初話を聞いたときは「会議の進め方」のような話になるのかなと想定してましたが、全く違いましたね。

いや、具体的な会議の進め方でもひとつ思い出したことがあります。「パーキング」という考え方です。

パーキングロット:
議論において、今すぐには話し合うべきではないと判断される話題などを一旦保留しておくために、机やホワイトボードの隅などに設けられるスペースを意味する語。 議論の混乱や、無駄な議論を避ける効果があると言われる。(引用元

社外の人が進行してくれた会議で、今話し合うべきではない話題が出てきたときにやっていた方法です。付箋に内容をかいて「ここにパーキングしておきます」と違う壁にはりつけていました。すると、そのテーマの議論は落ち着くのです。これも「後で話せる」という安心感、つまり理性だけではない要素があるからこそ、議論が落ち着くという要素もありそうですよね。


----一人振り返り対談形式、ここまで。----

質問側の人格と回答者、2人格つくって振り返ることで、確かになにかありそうです。


誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!