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年末年始は目標設定せず、ぼーっとして過ごす時間にする

4年ぐらい前は年末年始に目標設定していた。最近あまりしなくなったので理由を考える。

最初にまとめ:何かを考えなおすときに参考になる図

濱口秀司さんの図をヒントに改変した

これをもとに、3つにわけて考えていく。

1.目標設定する前にやることがある

目標設定は、理想が明確になってからやる。私の場合は「なんかこのままだと違う気がするけど、どうしていいか分からないなー」という、理想がわからない期間が長い。

「なんかこのままだと違う気がするけど、どうしていいか分からないなー」期間

さっきの図でいくと、ここだ。

目標設定する切り口が見つからない期間

散歩やシャワーの途中でいろいろ思いつく事象「マインドワンダリング」を活用する

経験ある人も多いはずだ。これを意図的にやる。

特に注目されているのが、マインドワンダリングと創造性の関係です。米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のジョナサン・スクーラーは、意識をさまよわせておくことが創造的な思考にとって重要だとの説を展開しています。

マインドワンダリングと創造性

いろいろインプットして、頭の中で寝かせる。

1.資料を集める:まず、学ぶことです。この段階では、まず仕事に直接関連した資料で学び、その後、多様な考えに触発されるべく、一般的な資料で学びます。

2.資料を頭の中で咀嚼する:この段階では、事実をさまざまな角度から見たり、アイデアのさまざまな組み合わせを試したりすることで、自分の学んだことを検討していきます。

3.アイデアをあえて寝かせる:次に、そのことを頭のなかから完全に追い出し、まったく違うことをします。ワクワクして、充電になるようなアクティビティを楽しみましょう。

4.アイデアが戻ってくるのを待つ:そのことを考えない時間を費やすと、ある時点で、アイデアが、ひらめきと、リフレッシュしたエネルギーとともに戻ってきます。

5.フィードバックによってアイデアを具体化・発展させる:アイデアを成功させるには、世間にリリースし、批判にさらして、必要な改良を重ねていかなければなりません。

アイデアは寝かせよ。創造性を産み出す5つのステップ

普段いろいろインプットしてるだろうし、年末年始前に無理にインプットしなくてもいいのではないか。単に寝かせればよい。

何もしない時間が無駄に思えてしまう人も、年末に大掃除しながらのマインドワンダリングならいける

ぼーっとする時間が無駄に思えてしまうひともいるだろう。そういう人は、大掃除で体を動かしながら頭の片隅で少しだけ「今後どうするかなー」と寝かせてひらめきを待つのがよい。これなら、大掃除という意味のあることをやってるから安心だ。

最近あった私のマインドワンダリングエピソード

先日歴史民俗博物館(千葉県)にいった。移動で往復4時間だし、博物館もコンテンツが多すぎて3時間かかった。そのとき途中で見かけたエビス様の像をみて「今後、『縁起のいい人』になるのがよさそう」という着想がおりてきた。これはひらめきに近い曖昧な思いつきだ。まだ意味はわからない。でも直観的に、現状から変化させるキーワードとして「縁起のいい人」というのがありで、これをもとにゴール設定を考えようと思っている。

「寝かせておいたらある時、思いつく」という経験をすると、寝かせる期間が無駄ではないと体感できる。その経験がないと、いつ思いつくのかわからないのに、ぼーっとしておくことが無駄に思えてしまう。今回、私は今後どうしていくか、よくわかんないなーという期間が今回は半年ぐらいあったけど、別に気にしなかった。なんか「見える」まで待つかー、ぐらいの感じ。

2.切り口見えたら、いろんな人に言いふらす、壁打ちする

次は、ゴールを決めるために、いろいろ周囲の人にいいふらす

次は、いろんなに相談するフェーズだ。年末年始にぼーっとして、その後どこかで切り口が見えてきた後にやる。いつになるかはわからない。2月かもしれないし、もっと後かもしれない。

よい偶然を起こす種まきをする行為「計画的偶発性」

計画的偶発性については、いろいろ説明があるからざっくり。いろんな人への相談が、いい偶然を起こす種まきになってる、みたいなことだ。

もうひとつ、計画的偶発性について違う視点を書いておく。計画的偶発性は、優柔不断をオープンマインドにリフレーミングしたものだ。

今後どうするか決められない状態を、優柔不断とネガティブに捉えるか、「何かひらめくまで、待てばいいのさー」とオープンマインドでいくか、の違いとも解釈できる。

私なら「縁起のいい人」をこんな風にいろいろ相談する

キーワードを線でつないだものは、曖昧さを維持しながら関係性を説明できるのでよく使う。

縁起のいい人を分解した資料

以下、この図をみせながら誰かに話すとしたらこういうセリフになる。文字にすると意味不明だが、でも私はこれぐらいのざっくりさで相談する。

なぜ「私が縁起のいい人」がよいと思ったかというと。まず、仕事において自分一人では無理だなと、いろいろ他の人に助けてもらう感じになるなと。もうひとつは、縁起の良さって、運の話だから、不確実性を良い方向に活かすというニュアンスがある。それも使える。

仕事において、管理とかも嫌いだし、それぞれの人の思いつきをいい感じに活かして成果を出すのって、コントロール要素減って不安だけど、運の良さとか、縁起の良さとかそういうキーワードでまとめていくのがいいなと思ったということがある。

それと全く別で、2021年はブログ記事をたくさんかいたけど、他の人からお題をもらって書くのが面白かった。自分では思いつけない記事だし、そこからいろんなつながりや結果が起きたりして。これはまだわかりやすいけど、それ以外にも意味不明な行動をいろいろしてて、でも自分的には何かあると思ってやっている。でも説明できない。

このあたりも、エビス様の格好をして外見をかえるかどうかはともかく、「なんかあの人は縁起がいいから」みたいな理由で、意図不明行動が許されるパターンとかがあるのかなと思ったんです。それを10年ぐらいかけてやっていくのはどうか。

あと、縁起って、「他との関係が縁となって生起すること」ってかいてあるから、なんか関係ありそう。

これどう思いますか?

私が、自分の思いつき「縁起のいい人になる」を誰かに相談するときのセリフ

いろんな人への言いふらしは、クラフティング(粘土をこねくり回す)とも言える

イメージしてもらうために、別の説明もする。目標設定するまでの試行錯誤は「クラフティング」という概念でも説明できる。任天堂の宮本さんがピクミンを考えたときのエピソード。

宮本茂曰く、「蟻を見ていて思いついたのではなく、作っている物を整理していくうちにこれは蟻として作るのが一番良い」「蟻というのは子供の頃の経験なんですよね。今でも見ますからね。だからわかりやすく庭の蟻と答えるんですけど、別にうちの庭を取材しながら作ろうと思ったわけではないんです」

wikipedia「ピクミン」

やってるうちに何をすればいいか見えていく状態とは、こういうこと。

だんだん分かってくる

3.いろんな人に相談して、かなり明確になってきたタイミングで、実行計画をたて、目標設定をする

最後だ。そうとう自由度は減り、実行の手間がかかるフェーズだ。

OKRは言いふらしやクラフティングに向いている

OKRは説明しない。私の考えるOKRのイメージはこれだ。鳥のV字飛行。誰かが変化の必要性を捉えたら、それが全体に反映される。この構造をつくりやすいのがOKRという理解。

OKRについて、あーだこーだ話し続けて、軌道修正しまくってよい

OKRと対になる概念としてCFRがある。

CFR はそれぞれ以下の頭文字を採ったものです。
Conversation: 対話
Feedback: フィードバック
Recognition: 承認

OKRを支えるCFR

個人的な解釈では、OKRについて「このOのKRってこっちのほうがいいよね」とか、あーだこーだ話しまくるイメージ。つまり、言いふらしやクラフティングに向いてるのだ。自分個人の目標設定についていろんな人と話してもいいし、自分だけで「ひとり会議」をやってもよい。

まとめ:年末年始は目標設定せずに、大掃除しながら「今後どうするかなー」とぼーっと考えよう!

これがまとめです。ありがとうございました。

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