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「本当に上司から言われた話」と「上司が言いそうな話を自分が想像したもの」の区別がついてない人がいる

柴田(@4bata)です。上司じゃなくても夫婦関係とか、全部同じかも。

「脳内上司」ができあがるまで

1.日常で上司とやりとりを繰り返す
2.上司のリアクションが予想できるようになる
3.予想されるリアクションの集合体として、自分の中に「脳内上司」が完成する

脳内上司ができるまで

「脳内上司からの反応」と「実在上司からの反応」を区別せずに「同じ引き出し」に入れてる人がいる

会話をしていて、「本当に上司から言われた話」と「上司が言いそうな話を自分が想像したもの」の区別がついてないように見える人がいる。

似たような話が書いてあったpdfを思い出した。

このクライアントが、「私の上司」と呼ぶ存在は自分の声にほかならず、投影された他者の声と混同されてしまっています。このクライアントにとって、物理的な上司と内面化された上司は同一の存在とみなされ、このクライアント自身はそれら二つの側面と同一化してしまっています。

心の隠された領域の測定 P66

「私の上司」と呼ぶ存在がこのクライアントにとっての自己著述的側面である。 現在、その自己著述的側面は、「物理的な他者」としての上司を通じ て外面的にもたらされており、さらに、上司を内面化することを通じて内面的にもたらされている。

心の隠された領域の測定 P66

「脳内上司」の意見は、他人の意見ではなく自分自身の見解だ。本人はそれに気づいてない。

でもここで疑問が出てくる。相手のことを想像して先回りして動くのは誰もがやっている。それと何が違うのか。

「脳内上司」と「実在上司」の区別がついてる人は、「実在上司」の反応をもとに「脳内上司」を修正し続けている

両者の区別ができてる人は、脳内上司を「実在上司のシミュレーター」として使ってる。実在上司の反応をもとに、自分の意見としての「脳内上司」を更新している。

対話とは、「脳内シミュレーション上の相手」を更新し続けること

人間の意見は変わる。「脳内」と「実在」の区別がついてないと、脳内の相手を優先し、実在する相手の変化に気がつかない可能性がある。つまり、話を聞いてるようで聞いてないってことになる。夫婦関係なら「脳内配偶者」と「実在配偶者」の区別をつけるってのも必要だろう。

忖度とは、「脳内上司の反応」を「実在上司の反応」と同一視すること

最近よく聞く「忖度」は、脳内上司の反応だけで完結させてしまうことかもしれない。

応用編:「ひとり会議」は「脳内シミュレーター」をつかっている

「ひとり会議」が好きなひとがいる。自分の中であーだこーだ考えるってやつ。私も好きだ。「異なる人格」をつくって会話するわけだが、そのときは「他人の反応から学んだ脳内人格シミュレーター」的なものをつかっている気がした。

今回は以上です!

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