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高校時代、部員1人のフェンシング部に飛び込んでみた話 -羞恥心爆発編-



*初めてお目にかかる方はぜひ過去作からご覧ください!!!!!!



青春の記録です




「お!玉舘!!どうだった!?」



「靴下が離れて笑われました」



「...え?」


先生は僕に勝敗を聞いてきているのはわかっていたが、どうしてもこの事実を伝えたかった。


『よし、いける!!』


先生、先輩、竹が目を輝かせながら言ったあの時が頭で永遠ループする。


僕は恥ずかしくてトイレ行く時も下を向いてしまう


『あ、みてみて!靴下重ね着の子だよwwwwwww』


そんな声がどこからともなく聞こえて来る


「えっと、勝てたか?」

「いえ、」

「そっか、鶴、竹は?」

「まったくです」

「僕もです」

「そっかー、まあ!次のエペで勝とう!!」


多分いつも通りなら

『次のエペ頑張ろう!!』

とか

『てか先輩3年なのに勝ってねえのかよ!!』

とか

『腹減ったー弁当食べたいー』

とか思っていると思う

ただ、今の僕は


『サッカー用の靴下欲しいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい』


ゲームもウォークマンも靴も服もなんも要らん!!!


長ーーーーーーい靴下が欲しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!


アニメでいう、ずーーーーんとした空気を出しすぎていたのか先生が

「おい玉舘!」

「はい?」

「まだ靴下あるよな?」

「あ、はい。、、え?」

「もう1枚重ねよう」

「.....へ?」


まだ重ねんのかよ!!!!!!!!!!!!

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい


『ねー!みてみて!!また重ねてるよ!wwwww』


こう言われちゃうよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


竹がダッシュでハサミを借りてきた


そして僕のスネは


更に厚くなった。


「よし、少し動いてみろ!!」


そう先生に言われ、顔を真っ赤にしその場で動いた

やはり動くと重ねてる靴下が上へあがってくる


ただ違うのは


今回は下にもう1枚ある


地肌が見えない!!!!!


先生と先輩と竹が顔を合わせ、


「よし!いける!!!!!!!」


大丈夫かよ!!!!!!!!!!!


半信半疑、いや、一信九疑くらいの気持ちでエペのプールに向かった


向かう途中


「おい玉舘、1回も勝てなかったんだよな?」

先生が僕を呼び止める

「そうですね、まったく歯が立ちませんでした」

「ちょっと構えてみろ」

「あ、はい」

僕はいつも通り構えた


「なんだその構えは!!!!!!!!」


え?


「そんな構えをしたら背中がガラ空きだろ!!」


この構えは先輩に教えてもらった構え


『お腹を突かれないように目一杯体を丸めるんだ、そうすれば相手も攻められない!』


その言葉を信じ、僕は目一杯体を丸くした


完全に防御できると思ってた


ううん


フェンシングはね


背中をついてもいいんだよ


だからね


さっきの試合、よし!防げた!なんて思ってたけどおそらく背中を突かれてたんだよ


未来から来た自分に言われてるみたいだった


「もっと背筋を伸ばせ!!!!!」


めちゃくちゃごもっともなことを試合後に言われた


まじで万が一先輩と当たったら背中狙い撃ちしてやろ
(3人しかいないチームで当たらないんだけどね)


自分の構え、そして靴下が離れたこと、この2つがミックスになり、もうどうなってもいいや!!!楽しも!!!!!って

ハイになった


「あと玉舘、竹!」

「あ、はい!?」

「エペはマスク以外どこ突いてもポイントになる。だから初心者でも勝てる確率が上がるんだ!!!」

「な、なるほど!」

「だからお前ら、」

「はい?」

「剣を振り回せ」

「...はい!!!!!!!」


漠然としたアドバイスに目を輝かせ
超攻撃型フェンシングをすることを胸に誓い
プールへと向かった。


審判が試合を開始する宣言をした


僕は先程審判に教わったとおりに、防具のコードと審判機のコードを繋げて服に装着した。

そして中央へ

相手選手を確認した


あれ、


こいつ!!!!!!!


目の前には先輩と話してた角刈りの主将が立っていた。

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