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店頭でいきなり押し売りされる

仕事柄とにかく街中の看板や黒板が気になる。
歩いていて、目に留まるものはほとんどない。

これだけ街中に看板や黒板、いわゆる広告物があるにも
かかわらずだ。

もうだれもが、売り込まれるのが嫌になるくらい
情報が溢れている。

街の看板や黒板が目に留まらないのは、要するに心が動かないから
に他ならない。


文章が長い
説明が長い
お店の売りたいものが書いてあるだけ
お店が食べてもらいたいものが書いてあるだけ


お店側はそんなつもりはないと思うんですが、
全て
「これ買ってくださいね」
「これ食べてくださいね」

に聞こえて(見えて)しまうんです。

見ず知らずの人にいきなり街中で
「これ食べてください」
「これ買ってください」なんて声かけないですよね?

でも黒板や看板ではいきなりこれやっちゃってるな〜と
感じるのは自分だけなのかな。

一方通行というか。

どうしてもこういうところに違和感を感じてしまう。
そこに人にたいしての愛情というか
温かさみたいなものが感じられない。

きっとそういう目線で見てしまうので、
足が留まる看板や黒板がないんだと思う。

黒板というと
素敵なデザインがされたおしゃれなもの
というイメージが先行しているんだけれど、
温度が感じられる、
気持ちが伝わる
言葉が伝わる
そういうツールにしたい。

そのためには、
やっぱり自分の足を使って、
自分の手と頭を使って、
ひたすら傾聴する。

現場に出ることが大切。
人の気持ちがちょっとでもあたたかくなるツールを
つくりたい。

いきなり押し売りなんてされたくない。
店頭黒板って人の心を動かすもの。


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飲食店さんの店頭黒板
お料理の案内は書いていない。

黒板を書く前にインタビューさせていただいた時には、
お料理の説明やメニューを一生懸命説明してくださったオーナー。

「でもお客様にとにかく体験して欲しいことはなんですか?」

と伺った時に、オーナーがキラキラしたお顔で語って下さったのが
こちらの文言。

私はそこを切り取った。
メニューを書いていた時よりも、はるかにお客様が立ち止まって下さる
ようになったのだそう。

一瞬しか黒板や看板なんて目に入らない。
読んでくれていないし、関心なんてお客様は持ってくれない。

だけれども、伝えたい事を表現してくれる熱量が高いのが
店頭黒板だと確信している。

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