死後の世界を垣間見る(2024年3月8日)
10年近く前に父が心臓バイパス手術を受けました。
無事手術も成功し今も元気に過ごしているのですが当時気になったのは手術前後の事でした。
身体にメスを入れる訳ですから全身麻酔なんですけど当日の午後から手術室に入る父を見送って、その父は約半日をかけて手術を行い夕方過ぎには術後の説明を受けてそのまま母と僕達兄弟は帰宅しました。
父と再会したのはその週の休日。
どんな感じだったかと聞くと手術室に入ってほんのわずかで目覚めたら病室だったという事でした。
当たり前ですが睡眠中に手術しているのではなく強制的に意識を無くしている間に手術をする訳ですからそれはそうなんですけどどうしてもその感覚が分からない。
生涯において一度は経験するのかな、なんて安易に思っている事ですが意識を失う体験なんて何かしらの事故や、それこそ病気になって身体にメスを入れざるを得ない状況にならないと訪れないと思うので嫌だし、無理だよな、なんて時々思っていました。
さて、
週3回の自転車通勤を始めて半年以上。
その日の帰り道、いつも通り途中(往復距離で約15キロ地点)で5分くらいの水分補給を兼ねた休憩をしていました。
行きの10キロは休憩なしでも平気なんですけど帰りの10キロはやはり仕事帰りという事もありかなり疲れているため一息入れたいなと思ってこの5分休憩は自然に習慣化されていきました。
そんなある日の帰り道。
いつものように休憩しようと邪魔にならないように自転車を隅に置いて水筒をカゴの中のカバンから取り出し口に含みました。
それこそいつもの事なんですがこの日だけはいつもと違い水を飲んだら少しずつ気分が悪くなってきました。
気持ち悪さと共に身体も痺れるというか身体に力が入りにくくなっていくのを感じて立っているのが辛くなってきて自然に中腰の体勢になりました。
・・・。
ふと目線を右に向けると自転車が倒れているのが確認できました。
その周りに弁当箱やら眼鏡ケースやら散乱しているのも確認できました。
なんだろうこれ・・・。
・・・とりあえず自転車を起こさなきゃな・・・
・・・ああ、荷物もカゴからバックと共に中身が飛び出してるなぁ。
・・・・・あれ・・・?
・・・何でこんなところで寝ているんだ!?
頭の中がハッキリし出したのですがなかなか身体が動いてくれない。
しかし先程までの気分の悪さは徐々になくなり足に力が戻ってくる感覚を覚えてからゆっくり立ち上がり若干朦朧としながらも自転車を起こして散乱している荷物を整理してカゴの中に入れてから。
意識が明確になっていくのが分かり。
気を失っていた事に気付きました。
落ち着いて水筒の水をゆっくり飲みながらこの状況を考えてみました。
気を失った時、気付いたら目線は右側で自転車が倒れていたのを確認した時、僕は大の字で寝ている状態でした。
そのため気を失った時は中腰ながらそこから頭を打った筈ですが頭に痛みは感じませんでした。
それは自転車のヘルメットを被っていたからでそこは一番に安堵した事でした。だけど安堵しながらも自転車通勤して半年ほどで早くもヘルメットの効果を実感することとなるとは思わず苦笑い。
ちなみにヘルメットには少しの傷と1ミリぐらいの凹みがありました。
そこで少しゾクリとしたのを覚えています。
じゃあなんで僕は気を失ったのか?
それは多分その日に献血を行ったからだと思います。
本来献血を行ったらその日は激しい運動は禁止で僕もその事は認識していたのでですが自転車の運転は激しい運動とは思っていなかった、スポーツをしている訳じゃないから大丈夫だろうと。
貧血だったのかなと思います、多分。
まぁその日に400mlの献血をしたからといってこんな事になるとは思わなかったのですが。
「献血」「体調不良」でネットで調べたら「迷走神経反射」という単語が出てきたのでそちらの線もあると思いましたが症状的に似ていてどちらかは分かりません。
ただ毎回献血後に赤十字の方には体調不良になったら必ず報告をする事を口酸っぱく言われていましたが報告を怠りました。
家に帰った後でも調べれば連絡出来たはずですが頭も体調も変化がなかったので特に報告は良いかと思ってしまいました。
赤十字の方、申し訳ありませんでした。
・・・・・・。
気を失っていたのに人には気付かれなかったのか?という点ですが。
これは家に帰ってからハッと気が付いたのですがバイクと自転車を併用している中でバイク用に使用しているドライブレコーダーも自転車通勤時に装着していた映像が確認できました。
自分が中腰の体勢で気を失った直後くらいでしょうか。
画面が少しぐらついたかと思いきやゆっくりと右側に傾いていき・・・
ガシャーンという音とともに画面も傾いたまま10秒間ほど経過して雑音と共に自転車を立て直したため画面が元に戻りました。
つまり気を失っていたのは10秒ほど。
通行人や乗用車などは大丈夫だったかという意見もあると思います。
これについては休憩する場所は決まっていましてその時だけ自転車を降りて近くの土手に登って人が通らないであろう隅に自転車を置いてその側で休憩しています。
故に通行人や乗用車に気付かれる事は、ほぼほぼない状況でした。
今回は特に冬場で既に日が落ちている状況で乗用車はともかく通行人は全く通らなかったのが運が良かったと思います、人に心配かけるという意味では。
ただ今回の事は献血後の僕の行動が原因だったのですがこれが突発的に起きてしまったらと思うとまたゾクリとしてしまうのでした。
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