見出し画像

#14 アファメーションとは、未来のセルフトーク?

 アファメーションを作り、唱えていると、言葉に対する重要性が上がります。
 より言葉を繊細に、丁寧に、意識に上げることができるようになります。
 私には、その実感がありました。
 言葉に対する認識がレベルアップしました。
 何故そうなったのでしょうか。
 
 その疑問に答える前に、まずは、アファメーションとはなんでしょう?
 コーチングを日本に広めた苫米地博士は、アファメーションについて、このように解説されています。
 
(引用開始)
 
 アファメーションとは、「~したい」「こうなれば良いな……」という願望を、「私は~だ」「私は~をする」といったようなすでに達成している言い回しをすることで潜在意識に働きかけ、変化や成長(ゴール)が遠くの未来にあるものではなく「今、ここにあるのだ」ということをリアルに感じさせる技法のことです。
『「言葉」があなたの人生を決める【実践ワークブック】』
 
(引用終了)

 
 重要なのは、「今、ここにあるのだ」という意識を作り出すことです。
 私たちの望む理想が遠い未来ではなく、脳が「今、ここ」にあるのだと認識すると、私たちは強い“認知的不協和”に陥ることになります。
 
(引用開始)
 
 心理学に、認知的不協和という言葉があります。
 これは、人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じた時に、その不協和を解決しようとする心の作用のことです。
『コンフォートゾーンの作り方』
 
(引用終了)

 
 アファメーションとは、この認知的不協和を逆用します。
 未来のGoalを設定した自分を設定することで、意図的に現状の自分との矛盾を発生させるのです。
 要するに、Goalの自分と現状の自分で綱引きをさせる、というイメージです。
 
 この綱引きの勝敗を分けるのは、リアリティーの差です。脳がどちらに、よりリアリティーを抱いているか、その差が勝敗を分けます。
 
 そして、Goalの自分が勝つと、脳はGoalの自分こそが本当の自分なのだと認識し、Goalの自分と環境を一致させる為に、重要な情報を集めようとします。
 そうなれば、後はもう勝ち戦です。

 しかし、この認知的不協和という状態。
 この状態は、はっきり言ってしんどいです。
 要は、“できる自分”と“できない自分”を同時に、心の中に住まわせているようなもんです。
 そして、基本的に現在の自分は、“できない自分”なので、強制的に己の至らなさを見つめてしまいます。
 未来に対して「ゾクゾク」と恐怖感を抱いたり、現状に強烈な嫌気が差すかもしれません。
 
 この強烈な認知的不協和に耐え、仲間にすることで、私たちは理想の未来に足を進ませることができます。
 しかし、無策で、この認知的不協和に立ち向かっても、返り討ちに遭うだけです。
 我々凡人には、認知的不協和を味方にする為の、武器が欲しいのです。
 その武器こそが、『アファメーション』です。
 
 アファメーションとは何か?
 
 アファメーションとは、未来のGoalを達成した自分が使っている言葉です。未来の「セルフトーク」とも言えるかもしれません。
 
 例えば、未来のあなたが当たり前のように年収千万円以上を稼いでいる場合、あなたはなんて言うでしょう?
 
「いや、お金を稼ぐとか意外と簡単だよ」
「私にはお金を稼ぐ能力がある」
 などです。
 
 未来の自分にとって、お金を簡単に稼げることが当たり前で、もやは常識なのです。そういう未来に私たちは辿り着きたい訳です。
 ならば、どうするか?
 
 答えは簡単です。
 未来の「セルフトーク」を先取りすれば良いのです。
 セルフトークとは、現在無意識に溢れ出す言葉です。
 そのセルフトークを、未来の「セルフトーク」を使って、潰していきたいのです。
 
「できない→できる」
「難しい→簡単」
「最低だ→最高だ」
 
 こんな風に、セルフトークを未来に使う言葉に書き換えていきたい訳です。
 その手法こそが、アファメーションです。
 
 未来の、理想の、ヒーローである自分は、どんな言葉を使っているんだろう?
 どんな思考を働かせて、どんな仲間たちに囲まれて、どんな日常に生きているのだろう?
 
 そうやって推察して、推理して、言葉に落とし込んでいきたいのです。
 そうすると、現状の言葉はどんどん潰されていき、セルフトークの天秤が未来の言葉に傾いていきます。
 これが、Goalの自分が勝つ、という感覚であり、認知的不協和を味方にする為の手法なのです。
 
 なぜ、アファメーションを練習していると、言葉に対する認識がレベルアップしていくのか。
 それは、私が真剣に、丁寧に、未来の私がどんな言葉を使うのか推察して、ふさわしい言葉を探しているからです。
 
 言葉から全てが始まります。
 故に、私たちは言葉を繊細に、丁寧に扱っていきたい訳です。
 その練習に、アファメーションは最適だった、という話でした。
 
 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。
 それでは、また。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?