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【内発的動機と自己肯定感】

「内発的動機」はアート思考でもよく出てくるキーワードです。

ダニエル・ピンクは著書「モチベーション3.0」の中でモチベーション1.0は食べたい、眠りたいなど「生理的動機付け」。モチベーション2.0は報奨などの外部要因で「外発的動機付け」と定義し、モチベーション3.0の「内発的動機」が持続可能性と生産性がもっと高いとしています。報酬や昇格などの外的要因に基づく報奨ではなく、自身の内面からくる報奨を目的とするモチベーションです。多くのイノベーションはこのモチベーション3.0から生まれてきます。

ただ、内発的動機を実行する上で、前提条件として自己肯定感が重要だと私は考えます。

内発的に自分の本質から「これだ!」というものがあっても「これでいいのだ!」がなければ実行に移せないからです。
「自己肯定感とは、自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉」とあります。(Wikipediaより)

ところが、先進国の中でも日本人は自己肯定感がとても低いと言われています。

私のセミナーの中で、「絵が描ける人手をあげてください」という質問を必ずします。7.8割の人は手を挙げますが、2〜3割は手を挙げない人が必ずいます。私はもう一度質問をします。「では、下手な絵なら描ける人手をあげてください」というと手を挙げなかった人の手が上がります。手を挙げなかった3割の人は絵が上手に描けないというコンプレックスとうまく描けないと手をあげてはいけないという思い込みから手を挙げませんでした。私はその後、「もう一度聞きます。絵が描ける人手をあげて」と聞くと全員が手を挙げます。これは自己肯定感をよく表している反応です。

そこにあるものではなく、ないものをプレイするんだ。知っていることではなく、知らないことをやる。変化しなければいけない。それは呪いのようなものだ。 (マイルス・デイビス)

そこにないものを生み出す内発的動機、それを世に問うための自己肯定感。この2つは芸術家にも企業家にも必要とされるメンタリティだと思います。


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