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【イノベーターのサルベージ】

全ての新規事業はWhyから始まります。私自身に関して言えば、たぶんWhyが多い方だと思います。

某大手商事会社の方に向かって「商事って何を売ってるお仕事ですか?」と聞いた時、周りからの冷ややかな視線を感じたことがあります。
でも、その方は、丁寧に答えてくれました。
「お店で売っていないようなロケットとかヘリコプターを売っています」
「なるほど〜、ちなみにヘリコプターはなぜ飛ぶんですか?」
と質問すると、冷ややかな視線は凍りつきました。。
クライアントに何聞いてるんだこの人💦
いや、だって不思議じゃありませんか?
プロペラが横に高速に回転したら浮力はつきますが浮いた瞬間自分も回転してしまう。。
これ実はレオナルド・ダビンチが設計したヘリコプターが飛ばない理由であり、竹コプターの凄いところでもあるんですが、あのダビンチでさえ解決できなかった課題なんです。

その商事会社の人は「いいところに気がつきましたね」といって丁寧に教えてくれました。横のプロペラに対して縦のプロペラが回ることで空を飛ぶことができるんです。

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エジソンは小学校の授業中に先生を質問攻めにして、授業の進行を妨げるという理由で3ヶ月で退学になっています。そんなエジソンを母のナンシーはこの才能を活かす教育をしていきます。疑問を肯定的に受け止め、興味を持ったことに打ち込ませる環境を作ったことによってエジソンの才能が開花したのです。
これは新規事業を生み出す組織が学ぶべき姿勢です。

組織の中にも、こんな感じの人が一人や二人いるものです。
でも、なかなか理解されない場合が多い。
そういうタイプは一般的に社会性がないと思われてしまい、能力を抑えて生きていることがあります。

例えばこんな人です。
・上下関係に応じたコミュニケーションが苦手で、相手やTPOを弁えず接してしまう。
・いわゆる、一般常識が乏しい。
・空気が読めず、話がまとまらない。
・場所や相手を弁えず「なんでですか?」と気になった事をつい素朴に質問してしまう。
・細かい業務、ルーティーン作業が苦手でミスが多く、普通の人が簡単にできるものができない。
・ミス原因となる細かい業務を合理化できるように工夫するも、余計なことはするなと言われる。
・ルーティーン作業が続くと耐えられなくなって、モチベーションが下り成果が出せない悪循環となる。

こういった傾向は内在的にアート思考が強い人才の傾向としてあります。このタイプの人は黙って言われたことをやっていれば給料がもらえる生産性重視の組織においては馴染めません。そういう厄介者こそイノベーターの資質の場合があります。
スティーブ・ジョブスやイーロン・マスクにしても人間的にどうかというと、かなり得意な存在で人の気持ちや空気が読めない上記以上に偏った性格の持ち主です。
これからの創造的社会に活躍する、今まで異端であり、厄介者のような社内の人才をどう活かしていくか?そこがクリエイティブ・マネジメントの重要な役割です。アート思考人才の突飛な発想を理解し、共通言語化して共感に結びつけ実現までナビゲートする。そういったアート思考を理解できるデザイン思考のマネジメントもイノベーションには必要になってくるのです。


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