天理高校×生駒高校 再戦!(前)2022.9.11


はじめに

第104回全国高校野球選手権大会は仙台育英高校が5枚看板の強力投手陣を擁し東北勢初の全国制覇!
優勝インタビューで仙台育英の須江監督が青春ってすごく密なので、と全国の高校球児に向けてエールを送ったスピーチを聞きながら、自然と涙が出て止まりませんでした。

思えば開会式での横浜高校、玉城キャプテンの選手宣誓も、苦しい思いの中で歯を食いしばってこれたのは「ここに甲子園があるから」と

忘れていたなにかを思い出させてくれるような言葉に
やっぱり高校野球っていいよねーと思いながら

この夏特に印象に残ったドラマを、お話させてください

快進撃を続ける県立生駒高校

今年の奈良県大会の主役はまさにこのチーム
奈良県立生駒高等学校 ↓

過去は奈良県大会でベスト4が最高成績
昨年からの新チームが力を付けて
今年の春季大会
奈良2強と呼ばれる
強豪智弁学園を破りベスト8の成績

そして迎えた夏の選手権
甲子園を目指し勝ち進み
準決勝で再び智弁学園と激突

この試合も逆転で勝利し初の決勝進出!
相手は天理高校
チームは天理に勝って甲子園に行こう!

その夢に向かっていよいよの試合前夜に
まさかの事態に

エースの北村君をはじめ
発熱を訴える部員が一人二人と現れ
ベンチ入り20人中12人が体調不良を訴え
当日はレギュラー5名がコロナ陽性に

先発の草野くんは公式戦初登板の1年生
快音が響くのは天理高校のバットからばかり

気が付けば21×0の大差が付き
9回の裏最後のバッターが三振で試合終了

歓喜の輪つくらず

無念だったろう
ベストメンバーで試合がしたかっただろう
力の差は歴然
でも前日の夜、熊田キャプテンはみんなに
こんなメールを送っていた
「終わってもないのに 言うなよって
思われるか知れんけど 決勝でもし
20点取られて負けてみ
逆におもろいやろ
注目されたってことでプラスにとらえよう
ベンチに入れんかった人も何かしら得れるものあるから
全員でほんまに総力戦で挑もう
最後の夏やりきろうや」

キャプテンとしてみんなを鼓舞する
最高の言葉やね

天理高校は勝利の瞬間なにを思っただろうか
夢にまで見た甲子園だよ
あの甲子園で試合ができるんだよ
子どものころから野球をやっている子どもたちなら
誰もが一度は夢見る甲子園の舞台に立てるんだよ

でも天理高校はマウンド上に
みんなで集まり歓喜の輪を行う
セレモニーをやらなかった

天理の戸井キャプテン
「生駒高校の辛い思いもあると思うから
勝ってもマウンドにあつまるのはやめよう」

泣かせますなあ

生駒高校の夏の終わり

こうやって生駒高校の夏は終わりました。
スタンドで泣いていた応援の生徒さんたちも
親御さん 学校関係者のみなさんも

すばらしい瞬間を目の当たりにしたんですね

野球部のみんなは、かけがえのない仲間たちとの
人生最高の思い出と共に
出会い難い非日常を経験したなかで

悔いはないと言えば
そんな訳はないわけで

整理のつかない気持ちのやりどころに
みんなちょっときつかったと思う

そんな生駒高校のもとに
一本の電話が

天理高校から
もう一度ベストメンバーで試合をやりませんか

うううっ何この展開
(つづく)






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