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君はいつもそうやって

数年前から、君とは知り合いだったけど。
当時の君には、恋人がいたね。

話が合うなと思ってはいたけど、
恋人がいるなら、しょうがないと思って。
公の場で楽しく話せればいいや、ぐらいに思っていた。

数年が立ち、また君と再会した。
クラスは違ったけど、たまに話をする仲で、
二人になると、気づけば2,3時間すぎていた。

何時間も、ずっと喋っていられるのって
純粋に凄いなと思ったけど、
君は長い付き合いの恋人を大事にしていたから、
僕の出番などなくて、
割り切った態度をとっていた。

でも、あるとき、
またみんなで飲み会をしたんだ。
君は喋り足りなくて、
僕も楽しくて、
気づけば、二人だけで日が昇るのを眺めた。

その時、君は、恋人と別れたことを話した。
びっくりした。
あんなに大切にしていたのに。
意外だった。

でも、これで君と自由に話せるとも思った。

それから、君とは頻繁に連絡を取るようになった。

いつしか、毎晩連絡をするのが当たり前になってきて、
それがないとがっかりする自分もいた。

友達に君の話をすると、
それって付き合ってるじゃん。って。

そういわれるのが、どこか面白くて、
つい、笑ってしまった。
そんな関係じゃないのにって。

でも、君とは付き合えないことはわかっていて。
付き合っても幸せになれないと既に悟っている。
僕の気持ちは冷めている。

なんでかって?

君が僕と話しをするときの顔と、君の元恋人の話をするときの顔とが、
あまりにも違うから。

あと、君と話すのは好きだけど、
君と僕は、考え方が根本的に違っていた。
これも最近気づいたんだよ。

君の考えは凄いなと思うけど、
自分が理解できる範疇を超えていて、
君の考えを理解せずに、
君に合わせてしまう自分がいる。

だって、都合のいいやつと思われたいから。

たぶん、君が嫌いなタイプに
僕は当てはまっている。

だから、君のことは好きだけど、
今以上の関係を望むことはないなと、
どこか冷めた目でみてしまう。

もし、君との「これから」があるとするなら、
今感じているすれ違いが顔を出してきて、
たぶんケンカが絶えなくなる。

そんな未来は、互いに望んでいない。

仲のいいままで居たい。

君と、宅飲みで一夜を明かす。
君と、深夜にドライブに出かける。
君と、夜に会う予定を立てる。

僕は、君に何を望んでいるのか。

君は、僕に何を望んでいるのか。

何もわからないまま、別れのときが近づいている。



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