【ビアホイとホアン君】2023年6月ハノイ②1日目part2
登場人物
私(キク):技能実習生の日本での生活指導員。その採用面接でハノイへの出張を重ねるうちにすっかりハノイのことが好きになった。
ホアン君:ハノイの技能実習生送り出し機関での私の元担当通訳。今は独立して社長として実習生の送り出し機関と日本語学校を経営している。
念願のビアホイ
1日目は念願のビアホイへ。私は過去に6回もハノイを訪れながら、ローカルフードも食べ歩きながら、ビアホイの存在を知らなかったのだ。私はビールが大好きであり、今回はビアホイ巡りのハノイ訪問と決めていたのだ。
※ビアホイとはベトナムの生ビールのこと、そのビアホイを飲む店の名前もビアホイという。
飲み歩き開始
ビアホイ・ゴックリン(Bia Hơi Ngọc Linh)
ビアホイ1件目はビアホイ・ゴックリンへ。この店は私が参考にしたビアホイ情報誌でも最初に掲載されていた。実際に初心者向けの店と思えたから私も1件目に行こうと決めていたのだ。
店は宿泊した旧市街のマーマイ通りから歩いて10分ほどの場所。交差点にあるため店も分かり易く、そしてビアホイ初心者でも入り易い店だった。(だって歩道のプラ椅子に座ればいいんだから)
私にとって初めてのビアホイ、記念すべき一杯目。注文も簡単だった。店の人(らしい人)に指を一本立てて歩道のプラ椅子に座ればよい。それで冷たいビアホイが出てきた。
美味い!そして薄い(アルコール度数が低い)!これがビアホイなのか。
歩道のプラ椅子に座りビアホイを飲む。ベトナム語は発音が難しく全く通じないのでスマホの写真を見せて好物のネムチュア(発酵豚肉ソーセージ)と揚げ豆腐を注文した。調味料はチリソースと塩胡椒ライムに唐辛子だ。
私の大好物の揚げ豆腐、でもこの店の豆腐はベチャっとして美味しくなかった。
それにしてもビアホイの薄いこと。想像以上の薄さに一瞬でグラスが空になり「エモーイ、モ、コック、ビア!(すみません、ビール、もう一杯!)」と杯を重ねた。
約1時間弱、街行く人々(主にバイク)を見ながらビアホイを楽しんだ。大満足で精神を弛緩させることができたビアホイ1件目だった。
ビアホイ6杯とネムチュアと揚げ豆腐で166K(166,000VND=1,011円)、観光客値段ではなく地元値段で妥当とのこと。
ホアン君との再会
1日目はベトナム人の友人と会う約束をしていた。その彼の名はホアン君。私が技能実習生の採用面接でハノイを最初に訪れた時の担当通訳だった。仕事の後はローカルフード食べ歩き、飲み歩きを案内してくれた。
思い出深いのは散々飲み歩いた後、「それではキクさん、さようなら」と真夜中のハノイの住宅街に私を置き去りにして走り去り、私も「こら待てー!」と二人で鬼ごっこを楽しんだことだ。
今では技能実習生の送り出し機関のオーナー社長として活躍をしている。営業目的もあるだろうが、私のハノイ訪問を知って会いに来てくれた。
ホアン君とはプライベートや仕事のことについて話をした。特に仕事のことについてはお互いに熱のこもった話となったから別の記事で書いてみたい。
ターヒエン通り(P. Tạ Hiện)
ホアン君と会ったのはターヒエン通り。そこはハノイで一番騒々しい通りだ。数年前のこと、初めてこの場所の写真を見た時の私の衝撃は大きかった。それは道路を埋め尽くす人がプラ椅子に座りビールを飲んでいる写真だった。なんて楽しそうな場所なんだ、まさにビール天国だと私には思えたのだ。
ターヒエン通りはハノイで一番騒々しい場所、そして客引きも強烈だ。そもそもビールを飲みに来ているのだから私たちも歩道を埋め尽くすプラ椅子に座った。しかもその椅子がどの店の物か分からないレベルの密集地帯だ。
この時には揚げ豆腐のトマト煮とタニシのレモングラス煮を注文。豆腐はしっかり揚げてあり、トマトソースと合い美味しかった。
シーフードの美味しいビアホイ(店名不明、マーマイ通り近く)
ホアン君とは翌日に会う約束をして別れた。私はまだ飲み足りなく、週末のハノイの旧市街をブラブラと当てもなく歩いているとビアホイを見つけた。
場所はマーマイ通りの近く、T字路の角にあり黄色い壁が目印。各国通貨の両替の看板も出ている。さらにこの店の店員の女の子、ものすごく流暢な英語を話し、欧米の観光客とも接客をしている。
普通のビールも置いてあるが私含めほとんどの人はビアホイを飲んでいる。
私の好物の揚げ豆腐をここでも注文。この店の豆腐が一番カリカリに揚げてあり美味しかった。そしてこの店は濃い魚醤に漬けて食べるものだった。店ごとに味付けが違いそれも楽しい。
熱帯夜の土砂降り
その後もブラブラと街歩き。
旧市街を当てもなく歩き、ハノイ名物(らしい)たっぷりのマーガリンで焼く焼き肉屋を見かけた。マーガリン焼肉なんてくどくて一人前でも食べられそうにないが、一度は試してみたい。
旧市街の東端にラーメン店が新規オープンをしていた。日本人街ではないため観光客向け、ベトナム人向けなのだろか。そしてものすごい行列だった。
街歩き中に猛烈な土砂降りとなった。文字通り「バケツをひっくり返したかのような雨」であり、全身ずぶ濡れとなった私はそこで1日目のハノイ散策を終えた。