見出し画像

磯ガキ/Shore oyster@千葉県銚子市海鹿島町-石井干物店

2020年6月20日訪問

 この日は梅雨入りになると旨くなる「入梅イワシ」を求めて銚子を訪問しました。しかし、行きの電車の中でこのエリアを色々調べていたら丁度「磯ガキ」も旬を迎えてるとの事で、入梅イワシの前に急遽食える場所を探して行ってみました。

銚子駅に到着し、併設の観光案内所のスタッフのお姉さんに「岩ガキが食べられる飲食店ありますか?」と聞いたら「ああ!『磯ガキ』ですね!」と言われました。

ここ銚子では岩ガキとは言わず「磯ガキ」なのですね(^_^)

画像2

磯ガキを提供してる店は「磯ガキのバナー」を出してるからそれで分かりますよと言われ、銚子漁港から離れた海岸沿いにそのバナーを見つけたので入ってみました。

画像3

見つけたお店は石井丸と言う干物屋さんでしたが、確かに看板にも磯ガキって書いてます

画像4

民家のような外観のお店です

画像5

店内には凄く感じの良いご主人と奥さまがいまして、私が「磯ガキを食べてみたいのですが…」と言ったら笑顔で「はい、そこの冷蔵庫に入ってますから好きなの選んで下さい(^o^)」と言われました。

画像6

さて、磯ガキですが、サイズや個数によって値段が異なり、私は1皿3個入り千円で並んでる物の中から特に良さそうなヤツを選びました。これをご主人が殻を剥いて出してくれると言う事で、外の別の建物の中で待っててねと言われました

画像13

同じ敷地内にあるイートインスペース的な別の建物の中で待ちます。

画像7

お酒類も色々あり、壁に貼ってあるお品書きを見ると、自家製の干物を筆頭に魚大好きな私が食べてみたい魅力的な品が色々ありました。

画像8

しばらくしてご主人が持ってきてくれましたが「いや、これは当たりだね。磯ガキは開けてみねぇと中分かんないから」と言ってました。やはり刺身馬鹿一代の野生の勘で選んだ物は見事中身バッチリなヤツをゲットできた様子(#^.^#)

さて、「ところで磯ガキって何よ?」と思ってる方もいると思いますので簡単に説明致しますm(_ _)m

通常海底の岩で育つ牡蠣を岩ガキと呼び、一般的な養殖真牡蠣とは生育環境が異なります。千葉県銚子市のここら辺のエリアでは波の力を弱める消波ブロックが多数設置されていて、そこにカキの稚貝が付着し成長します。

ミネラル豊富な環境で、良質なプランクトンを多く含む波に打たれるため、独自の旨みを持つ大ぶりの身になります。7~8年程かけて特に大きく育ったもののみを採り、数が限られている大変貴重な天然のカキを「磯ガキ」と呼称してます。

地元では、ブロックの清掃を行い、カキが育ちやすい環境を整え、資源の確保につとめています。との事です。

画像9

さて、食ってみましょう。しかし噂には聞いてましたが、本当にデカイ。重く特に身がパンパンでギッシリ詰まってる感じです。

画像10

一般的な養殖真牡蠣と違い、とにかくデカくて1口でペロッと食えません!何回か分けてようやく1個完食。旨いですよ!なんか旨味が濃厚でミルクっぽい風味も感じます。3個千円でしたが、1個の量が養殖真牡蠣の3個分位ありそうでしたので、なんか9個分食ったような満足感がありました。そう考えるとこの値段めちゃくちゃ安いですね(#^.^#)


画像11

食後店内を見渡すと壁にはさかなクンの色紙が貼ってあり

画像13

その隣には、地元の新聞記事が貼ってあり、ここのご主人の事が書いてありました。

なかなか勉強になる事が書いてありましたので最後この記事を共有致しますm(_ _)m↓

”『干物評判 名物船長が引退』
銚子沖の底引き網が1日に解禁される。港が活気付く季節の前に今年一人の名物船長が船を降りた。漁業の先細りが言われる中、後を託した息子や仲間たちが安心して漁を続けられるよう今度は陸から支援する。

『銚子底引き船の石井さん』
小型底引き船「石井丸」の石井勲さん(67)。捕った魚を家族で手作りの干物やつくだ煮にして販売、その場で食べる事もできる「石井丸 干魚店」(銚子市海鹿島町)のあるじとしても知られる。

1963年、15歳で父と共に祖父の船に乗った。干物を作って売り始めたのは15年ほど前。「卸値がこんなに安いんじゃ自分で売りに行くほうがいいんじゃないかと思った」。干物にしたのは生より日持ちがするからだと言う。

ホウボウ、シタビラメ、メイタガレイ、イカ…。底引き網に入る多彩な魚の干物は濾過した純水と天然塩だけで作る。テレビでも紹介され、銚子市のふるさと納税返礼品にもなっている。

長男の宏明さん(40)、三男の総さん(37)、弟の豊さん(57)と漁に出ていたが、「せがれたちにも力がついてきたし、若い者の方が考え方が斬新。弟もいるから安心」と、前の漁期が終わった5月末で第一線から退いた。

小型底引き網は6~8月の3ヶ月間禁漁になる。その間漁師は巻き網船など他の漁船に雇ってもらうか、別の仕事をするしかないが、働ける場は少なくなっていると石井さんは言う。

燃油高騰や魚価の低迷もあり、多い時で40隻あった銚子の小型底引き網は8隻に減った。石井さんらは県の許可を受け水深300m以上にいるツブ貝の一種シライトマキバイを試験的に取った。
底引き網禁漁期間の収入源として、事業化の道を探っている。

自身の干物店は新築して広げる。お客さんにゆっくりと商品を選んでもらえるようにして車イスにも対応する。

「それで魚を食べるお客さんが増えてくれれば」。小型底引き網漁を、生産組合などで共同操業できないかとも考えている。

宏明さんは「あの年までよくやった。あとは任せてゆっくりしていろと言いたい」とねぎらうが、石井さんは「これ以上船が減らないような漁業の形を模索してまた頑張る」という。「それに網作りはまだ俺のほうがうまいよ」”。

石井丸干物店さんは、なんか海辺にある田舎のおじいちゃん家みたいな居心地の良さを感じ、旨い磯ガキを堪能できました。

今シーズンも絶対行きます(#^.^#)

↓天然磯ガキに関してはこちらもご参照下さい(^o^)


この記事が参加している募集

#ご当地グルメ

16,058件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?