見出し画像

バレンタインはチョコ、ホワイトデーはクッキーのお祭りになったのは何故?【常識なぞとき調査隊】

【常識なぞとき調査隊】とは!
「普段なんとなく知ってるけど、よく考えたら詳しく知らない」。
リスナーさんからそんな調査依頼を受け、
ネットベースの調査内容をリスナーさんと共にまとめる企画である!

今回の調査内容は――「バレンタインデーがチョコのお祭り、ホワイトデーがクッキーのお祭りになったのはなぜ?

※配信中に調べられた範囲のため、必ずしも正しい情報に辿り着けるとは限らないのでご注意ください。


★調査結果

・バレンタインにチョコを贈るのは神戸のモロゾフ発祥

モロゾフによれば、1931年に「バレンタインデーにチョコレートを贈る」というキャンペーンを実施したのが最初であるらしい。
欧米ではバレンタインにちなみ、2/14に愛する人に贈りものをする風習があったようだ。
これを聞いたモロゾフの創業者がチョコレートを売り出したというもの。
ただし、この時点では西洋風の「愛する人へ贈るもの」形式だった。

1960年頃「女性から男性に、チョコレートとともに愛の告白を」のキャッチコピーを打ち出したのはメリー・チョコレートのようだ。
この頃は女性から男性への贈り物というのは珍しく、ちょうどこの時期に盛んに発行されるようになった女性週刊誌などの影響もあって流行、定着したようだ。

・ホワイトデーはそもそもクッキーの祭りではないっぽい

ホワイトデーとクッキーを結びつける情報は見当たらなかった。
前提として「女性から男性に送る形式のバレンタイン」事態が日本発祥のため、海外では「バレンタインのお返し」の概念がない(近年は逆輸入されたりもしているようだが)。

おそらくバレンタインデーの認知が進んだ1960年代に日本人の贈答・返礼文化が結びつき、1970年後半から同時多発的に打ち出された返礼キャンペーンが「ホワイトデー」という形になったものと推測される。
なお、海外には「クッキーデー(11月や12月など国によって異なる)」が存在しているため「クッキーの日」の着想元はこちらかもしれない。

ホワイトデーそのものの発祥は以下の3説が主流のようだ。
不二家&エイワ説
1973年に「リターン・バレンタイン」と銘打ち、バレンタインの返礼にマシュマロを贈るキャンペーンを打ち出している。調査中に見つかった「バレンタインのお返し」としては最も早いキャンペーンであり「バレンタインのお返し」という概念を最初に発表したのはここだと思われる。

石村萬盛堂
1978年に当時の社長が「バレンタインデーのお返しがないのは不公平」という雑誌の投稿を見て「マシュマロデー」として自社の「鶴乃子」を売り出そうと考えたのが始まりだという。
7~8年後に百貨店(後の岩田屋三越。この時期は三越グループではない)より「マシュマロの白」を連想させる「ホワイトデー」としてお返しキャンペーンを打ち出したいと提案されたことによる、とするもの。現在日本記念日協会に登録されているのはこの説に基づく。

全国飴菓子業協同組合
1978年に本組合の総会で「ホワイトデー(3月14日)はキャンディの日」と決議し、1980年から銀座三越や電通などと組んでホワイトデーキャンペーンを始めたという生々しいとさえ言える証言が公開されている。
おそらく関東からキャンペーンを打ち出したのはこちらなのだろう(石村萬盛堂は福岡の会社)。

同時に「最初はマシュマロやクッキーありきだった」という証言もあり、当初はクッキーもライバルとして見られていたことから明確に後発の自覚があるようだ。同時に「クッキーの日」と認識していた質問者は必ずしも間違っているわけではないとも考えられる。


以上が今回の調査結果となりました。
【常識なぞとき調査隊】では、リスナーの皆様からの調査依頼を募集しています。
次回は3/17 14時からを予定。
よろしければこちらから是非ご応募ください。

★調査の様子

企画:声活系妖狐Vtuber 遊部ロビン
文 :バーチャルスコッパー 夜見ベルノ

※参考

Wikipedia:バレンタインデー
モロゾフ株式会社:バレンタインとモロゾフについて
メリーチョコレート:メリーのバレンタインヒストリー
日本チョコレート・ココア協会:バレンタインデーとチョコレート
高島屋:日本のバレンタインデー文化を解説

Wikipedia:ホワイトデー
石村萬盛堂 ホワイトデーの発祥
全国飴菓子工業協同組合:ホワイトデー キャンディーを贈る日
女子SPA!:知ってた?ホワイトデーの起源は、結構しょうもない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?