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メラニウムの嘘

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これは、私の最初の盗作
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初めましてに思えなかった

初めましてに思えなかった

広い美術室の大きな窓の近く、太陽の光が眩しすぎるほど差し込んでくる窓際の通路。
そこがあの子の特等席。

名前は知らない。正直、大きなキャンバスと逆光のせいで顔をまともに見たのも数回のその子のことを私は誰より知っていた。
白を基準に淡い色をまるで混ぜ込むように入れて、それを濁すように強い意志の色をのせていく彼女の絵。
どこかいつも儚くて、それでいて悲しくなるほど強いその絵が初めて見た時から離れなく

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メラニウムの嘘

メラニウムの嘘

初めてその作品を見た時、
本能的に、ただ、本当に
「あぁ、作品にしたい」
そう思った。

おかしな話
だってそうでしょう?
もう作品として存在しているそれを
私がどうして作品にするというのだろう。
でも、私の手でもう1つ作り出したかった
“非公式”の ホ ン モ ノ を。

元々、“そういうの”が好きだった。
モチーフで何かを作りあげたり、
頭の中の世界をただそのまんま形にしたり、
綺麗だと思った

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