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少しの窓開けと、雨音のしっとり加減と、執筆と。

窓ガラスを少し開ける。
静かな部屋なので、暫くすると雨が落ち始める瞬間がわかる。

空模様を気にするのは、早起きできた梅雨時ならではの行動である。

さて、今日は執筆する時の環境について書く。

物書きをするときの場所は決まっている。
たいてい、ベッドの上だ。

仕事で蓄えた慢性の腰痛症を少しでも和らげるために、
クッション2個を背にもたれ掛け、三角に折り曲げた膝の上にノートPCを置き打っている。

大変に姿勢がよくないのはわかっている。

だが仰向けで打つことはできないし、普通の椅子に座るのも背中に負荷がかかる。Amazonで購入した保護パットで尻を保護する時代もあったが、どうも今度は姿勢が気になって筆が走らない。

だらだらしながらもこうして書き進めていけるときの姿勢が今の姿だ。
(皆様が文章を書く際の姿勢はどんなふうなのか教えてほしい。)

憂うことに、最近はnoteにスラスラと書くことがままらなくなっている。

古本市にて出会った小川洋子さんの「妄想気分」を手に取ると、こんな一説があった。

ワープロを広げ、電気スタンドのスイッチも入れ、それでもまだ決心が付かずにストーブの前で丸くなっていると、葉書が一枚届いた。
三浦哲郎先生からだった。

―毎日一行でも二行でもお書きになられますよう。―

私は飛び上がり、背筋を伸ばしてその一行を繰り返し読んだ。
すーっと気持が清らかになり、迷わずワープロの前に座ることができた。(「妄想気分」小川洋子 P62より引用)

初の長編小説の後遺症で一行も筆が進まなかった小川さんに、作家の三浦哲郎氏が送った葉書にハッとさせられる一幕である。

どんなに有名な小説家でも書けないときは全く書けない。
しかし一行でも文章を書くように机の前に座ることで、また書けるようになることに気づかされる。

この項も書き始めは6日前。

もっと長く書くべきか。
伝えたいことは姿勢についての項だから、もう公開して終わりにするか。

躊躇しているうちに時間が過ぎていた。

もう少し付け足して、ちょうど飽きないボリュームになった。

最近の日課である朝晩の静かな時間に読む、タイムラインに流れてくる沢山のクリエイターさんのnoteに心動かされつつ、自分ももっと表現の幅を広げていきたい。

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