衝撃の二文字。
今、私は夕飯に手を付けずにこの記事を書いている。
衝動的に書いている。
本日、所用で最寄りの書店に図書カードを買いに行った。
カウンターにて図書カードをくださいと伝え待っていると、ふとレジ横のボードに付箋や寄せ書きが見えた。
「今までありがとう」
「お疲れさまでした」
「よく利用させていただきました」
「ここが無くなるとほんとに困ります…」
ここが無くなると……??
そのボードのタイトルには
「当店は来る6月〇日(水)の営業をもって閉店とさせていただきます。
永らくのご利用誠にありがとうございました。
こちらに皆様の思い出をお書き寄せください。」
とあった。
閉店。
余りの衝撃に腰が砕けそうになった。
このあたりで唯一の書店が無くなる。
兼ねてよりニュースで流れていた聞きたくない話題を、
突然何の前触れもなく目の当たりにしてしまった。
それと同時に自責の念が込み上げてきた。
今の街に越して5年あまり。
この書店には月に1~3回程購入し、そのほとんどが雑誌もしくはビジネス書だった。
単行本、文庫、漫画類はブックオフのセールもしくは古書店と決めていた。
この店が無くなると二駅隣の書店か、三駅隣のブックオフ、そして15分先の都心部の大型書店まで足を延ばさなければならない。交通費をかけて。
特に困るのが文芸誌。
この店には文芸誌棚があり、「群像」「文學界」「小説新潮」など毎号の発売日を付して陳列されている貴重な場所であった。
文芸誌はブックオフにはまず置いて無い。もし置かれたとしても最新号ではない。
二駅隣の書店にはたしか「すばる」「群像」くらいしか置いていなかった。
先日の特大号を買いに行った「新潮」や「文藝」、
そして河出書房新社の季刊誌「スピン」は大型書店までいかないと置いていない憂き目に逢うことまでが脳内を駆け巡った。
せめて単行本だけでももっと買っておけば。
もう後悔先に立たず。
また、つい先日も三省堂書店本店のXのポストを見て書店に行こうと思い立った矢先の出来事だっただけに、衝撃が大きい。
そう、買って置けばよかったのだ。
いずれ読むのであれば。
先ほどの寄せ書きの
「ここが無くなるとほんとに困ります…」
と書かれたお客さんの言葉の裏側には、少なくともこの町の2~300人は同じ思いを抱いている。
「いつまでも あると思うな 親と書店」
ベタなフレーズが浮かんでしまったが、ほんとにこの店のポップや新刊情報のSNSでの発信など書店員さんの情報を参考にしていただけに常々残念。
皆様の最寄りの書店は大丈夫ですか?
最近、本屋に行ってますか?
スマホのニュースや電子書籍ばかりで済ませていませんか?
私のようなアナログ活字人間にとってはこのような死活問題に発展するので、今のうちにその近くにある書店を愛でてくださいね。
(夕飯も食べずにおやつ用のナッツを開けてしまいました…)
閉店までの残りの日々を大切に生きたいと思います。
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