自分の肩書きを作るということ。マルチディレクターとは何か。
春から社会人になりました。423(シブサン)と申します。
「美大じゃないと無理なのかな…」と諦めかけていましたが、無事一般大からデザイン会社に就職することができ、「Webディレクター」という肩書きをもらいました。
この肩書きにしっくりきた自分もいれば、しっくりきていない自分もいます。
調べてみるとこんな説明が。
Webディレクターとは、Web業界においてプロジェクトを監督・指揮・管理する人を指します。WebプログラマーやWebデザイナーなどのWeb制作に関わるスタッフ達をまとめ、クライアントの要望にかなったWebコンテンツを作り上げることが、Webディレクターに求められる役割です。プロジェクトの進行管理をはじめとするWebコンテンツ制作の責任者がWebディレクターといえます。 https://www.internetacademy.jp/it/management/direction.html
た、大変そう…。結局はWen関連の制作物全般を管理して、指示を出して、クオリティチェックして、その責任を負う。
なんとも大変な職業ではありませんか。(汗)
しかし、僕は未経験のクリエイター志望を繋げてプロの集団にすることを目指す団体UnFRAMEを設立し、そこで「ディレクター」をしているので、やっと実務経験を積むことができる!!と喜んだ側面もあります。
その一方、僕はイラストレーターでもありたかった。
僕の会社では、新人研修でキャリアイメージの形成とその発表があります。
根が真面目なので、会社から与えられた「Webディレクター」という肩書きに即した人材になろう!とキャリアイメージを形成し、上司らにその構成を見せました。
「本当にこれがやりたいことなの?将来の夢にイラストレーターって書いてあるのにそれは無視で良いの?」と指摘されました。
むむ、確かに…。僕は仕事にしたかったはずの「イラストレーター」を完全に横に置いて「Webディレクター」になることばかり考えてしまっていました。
あれだけ学生時代からがむしゃらに目指してきた「イラストレーター」という肩書きを、与えられただけの「Webディレクター」という肩書きが上書きしてしまっていたのです。
そんな時に読んでいた本があります。
『言語化力 言葉にできれば人生は変わる』著:三浦 崇宏
その中にこんな一節がありました。
「新しい名前をつける」という章での一節です。
従来の肩書きにこだわらず、そのものに関する「価値」は、なんなのかを一度考えてみるといい。自分が何を名乗って社会に価値をもたらすのかを意識できると同時に自分の価値を正確に伝えられるようになるはずだ。
この言葉にはっとさせられました。
肩書きは自分で作っても良い。
こんなシンプルなことを自然と自分の視界から外していたのです。
この言葉を受けて、キャリアイメージの発表でも「Webディレクター」から、「イラストレーター兼ディレクター」という文言に変えました。
「「イラストレーター」が先に来るんだ(笑)」という軽いツッコミはありましたが(笑)
「イラストレーター兼ディレクター」だと格好悪い。
ただ、単純にイラストレーターの道も諦めたくない、ディレクターという道に合流させたい、という気持ちから「イラストレーター兼ディレクター」になります!と言ったはいいものの、なんか格好悪い…。
長いし言いづらい。
どっちもある程度できますよ、という器用貧乏感があるし、どっちかが本業でどっちかが副業のようなニュアンスになってしまう。
本来の目的
イラストが描けることはもちろん、イラスト(図解)を用いたディレクションなど、「イラストレーション力」と「ディレクション力」の掛け算を行いたいと考えていました。
また、これから「イラスト」だけでなく他の領域も取り入れたディレクションが行えること。
つまり、掛け算に使うスキルを増やしていくこともありえるだろう、そうすることで唯一無二のクリエイターになれるだろうという狙いもありました。
そこで考えたのが「マルチディレクター」という肩書き。
じゃあ、結局自分はどんなクリエイターになりたいの?と自問自答した時、
イラストやディレクションを中心にマルチなメディアを武器にした包括的なディレクションがしたいんだ!という結論になりました。
そこで考えたのが「マルチディレクター」という肩書き。
現在は「イラスト」と「ディレクション」の2つの掛け算ですが、これからたくさんの要素がかけ合わさっていくという自分の未来も見据えた肩書きです。
また、自分の「マルチ性」だけでなく、様々な人のマルチなクリエイティブを存分に引き出せる人でありたいという願いもこの肩書きには込められています。
「イラストレーター兼ディレクター」よりはかっこいいでしょう?(多分)
なので、これからはマルチディレクターの423(シブサン)としてよろしくお願いします。
皆さんも、既に存在する肩書きに自分を当てはめていくだけでなく、
一度立ち止まってみて、「自分は何になりたいんだろう?」と考えてみるのも面白いですよ。
自分の生み出したもので生きていきたい。幼い頃からそう想って今も生きています。これからも創ることが喜びでいられるように、いただいたお金を使おうと思います。