#Day057 日々の生きづらさ〜大学生活不適合者(前半)〜
大学生活が始まったのは2016年の春。
僕は見事にスタートダッシュに失敗したと思う。
春休みにお年玉を使いすぎたり、親からも「大学生になったらバイトするでしょ?」的な感じで最低限の小遣いしかもらえなかったりして、同じ語学で知り合ったクラスメイトからのご飯の誘いをとにかく断っていた。
ひとりで安いパンを買って、キャンパスの中で目立たない落ち着いた場所を探して、昼食を済ませていた。
4月にバイトが決まったとしても、給料が振り込まれるのは5月。
なので、4月の新歓などには全然参加できなかった。
そこにお金を注ぐ余裕がなかった。
それに、高校生活が3年間クラス分けのない特殊なものだったので、新しい人と人間関係を構築することにものすごく苦手意識を持っていた。
極度の人見知りだ。
それでもなんとか、2、3個のサークルに参加してみた。
まずはスイーツ研究会。
甘いものが好きだったので、共通の趣味をもった人たちとスイーツを食べられたら楽しいだろうなと思って足を運んだ。
結果、2回で挫折した。
先輩はもちろん、同じ学年の人ともなかな会話できず、2回目なんて、途中でテキトーな理由をつけて帰った。
次に、名前は忘れたが邦ロックが好きな人が集まるサークルに顔を出してみた。
新歓の飲み会というものに初めて参加して「大学生とはこういうものか」と、ノリの違いに絶句した。
気がついたらテーブルの端にひとりでポツンと座っていて、盛り上がっている同学年や先輩たちを眺めながら、誰とも話さずソフトドリンクを飲んでいた。
お金だけ払って二次会には行かずにそそくさと帰った。
この時点で、お金も精神力も残ってはいなかった。
また安いパンやお菓子を買ってキャンパスの端で昼食を食べる生活に戻った。
僕のキャンパスライフのスタートはやっぱりこれだった。
5月に塾講師のバイトの給料が入ると、ようやく少し余裕ができたので、英語のクラスで比較的おとなしそうな2人に声をかけて、一緒に昼食を食べるようになった。
その後も3人でつるむようになって、やっと大学で友達ができた。
1ヶ月以上かかった。
なんとか大学生活のスタートラインに立てたと思えた時には、みんなサークルに馴染んでクラスメイト以外の友達もたくさんいて、キャンパスですれ違うたびに「よう!」と言っていたり、一緒に授業を受けたりしていた。
その頃、心の調子を崩していたので、フランス語の授業をサボって、図書館でひとり、静かに泣いていたこともあった。みんなとは真逆だ。
僕は前述した2人のどちらかと同じ授業を選択するか、ひとりで授業を受けることが多かった。
今頃、その2人はどうしているだろう。
卒業してからすっかり連絡を取らなくなってしまった。
ただ、LINEのグループだけがひっそり残っている。
それでは、今回はこの辺で。
自分の生み出したもので生きていきたい。幼い頃からそう想って今も生きています。これからも創ることが喜びでいられるように、いただいたお金を使おうと思います。