人生100年時代、教師を辞めても大丈夫?:「それでも君は笑った:起立性調整障害と闘う子の物語」
5年生の担任として出会ったSさんは、太陽のように明るく、聡明な子でした。
しかし、ある日突然、Sさんは学校に来られなくなってしまったのです。
原因は、起立性調整障害。
目には見えないけれど、Sさんはその症状に苦しんでいたのです。
希望の光を求めて
学校に来れなくなって、しばらく時間が経ちました。
相談がしたいと、Sさんは母親と一緒に学校にきてくれました。
話をしている間、Sさんは涙を流していました。
「学校に行きたい、でも体が動かない…」
その言葉に、胸が締め付けられる思いでした。
「Sさん、今はあなたの体が少し休みたいと言っているのかもしれない。
休むことは決して悪いことじゃないよ。
ゆっくり休んで、また元気になったら戻っておいで。」
そう伝えると、Sさんは
苦しさをこらえながらも、にっこり笑って「はい!」と答えてくれました。
なんとか乗り越えたいという意志に、心を打たれました。
再起への一歩
Sさんは3ヶ月間の療養生活を経て、学校に戻ってきました。
教室のドアを開ける瞬間、Sさんの表情には緊張と不安が入り混じっていたのを覚えています。
しかし、Sさんはすぐにいつもの笑顔を取り戻し、友だちとの交流を楽しんでいました。
以前と変わらぬ明るさで周囲を元気づけるSさんの姿を見て、私は心から安心しました。
そして、Sさんの強さに深く感銘を受けたのです。
起立性調整障害との闘い
Sさんの経験を通して、私は起立性調整障害について真剣に向き合うようになりました。
同じように苦しむ子どもたちがいることを知り、支えるために何ができるかを考えました。
「学校をサボっている」という心ない言葉に傷つく子どもたち。
しかし、それは誤解です。
起立性調整障害は、目に見えないからこそ、周囲の理解を得ることが難しい症状なのです。
私は、Sさんのような子どもたちが安心して学校生活を送れるように、教師として、そして一個人として、できる限りのことをしようと決意しました。
クラスの絆、そして未来へ
Sさんが学校を休み始めた当初、クラスの中には戸惑う子もいました。
しかし、私がSさんの状況を丁寧に説明すると、みんなは「Sさんが戻ってこられるように、みんなで助けよう」と声を上げました。
Sさんが学校に戻ってきた日、クラス全体で温かく迎え入れました。
その光景は、今でも私の心に焼き付いています。
Sさんの存在は、クラスの絆をより一層強くし、子どもたちの心に「思いやり」の種を蒔いたのです。
Sさんへ
Sさん、あなたは私に多くのことを教えてくれました。
困難に立ち向かう勇気、そしてどんな時も笑顔を忘れないことの大切さを。
あなたの笑顔は、私にとって、そしてクラスのみんなにとって、かけがえのない宝物でした。
これからも、あなたが自分のペースで、一歩ずつ夢に向かって進んでいくことを心から願っています。
今、起立性調整障害で苦しんでいるあなたへ
どうか諦めないでください。
あなたの周りには、あなたを支えてくれる人が必ずいます。
ゆっくりと休んで、自分の体と心を大切にしてください。
支えてくださる方へ
子ども一人ひとりが違うように
症状も一人ひとり違います。
乗り越え方も一人ひとり違います。
どうか あなたも 自分の体と心を大切にしてください。
学校にいたころのことをふり返ってみました。
適応障害の身としては ぜひ多くの人に知ってもらいたいと願っています。
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