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味噌汁トーク 第1回後編

味噌汁を介した異業種おしゃべり。題して味噌汁トーク!!
まつもとかおりさんをゲストにお迎えしています。
第1回の前編はこちらから。

助産師から見た味噌汁

かじまゆ: かおりさんは助産師さんですが、助産師の観点から味噌汁はどんな存在ですか。

かおり: 助産師としても味噌汁はオススメできる存在です!

かじまゆ: 以前共同主催したイベントで食育の観点から語っていただいて多くのお母さんから「気が楽になった」「もっと味噌汁つくりたい」との声をいただきましたね。

かおり: 先ほど(前編で)わたし自身の体験でもお話しましたが、便秘にも効きますし、貧血の方にもすごく味噌汁オススメです。味噌はタンパク質だけではなくビタミンが含まれていますので、健康と美に効果があります

かじまゆ: ちなみに妊婦さんが便秘になりやすいのは、どういう理由からなんですか。

かおり: 妊娠するとホルモンが劇的に変わっていきます。そのホルモンの影響です。蠕動(ぜんどう)運動って聞いたことありますか?

かじまゆ: はい、難しい漢字の(笑)

かおり: その蠕動運動、つまり腸の動きが低下するひとが多いです。影響しないひともいるのですが。

かじまゆ: 個人差があるんですね。

かおり: そうなんです。でも影響を受けるひとが多くて。

かじまゆ: 腸が押し出す力が弱くなって出にくいんですね。腸内環境を整えたり、食物繊維を摂ることで・・・

かおり: 便秘解消!

かじまゆ: 出やすい方向になるんですね。味噌汁、ますます素晴らしく思えてきました。手軽につくりやすいですし。

かおり: つくるまではハードル高いと思うお母さんもいると思うんですけど、一回つくって習慣になってしまえば! 冷蔵庫のお助け的なところもありますよね。

かじまゆ: あるもの、なんでも使えますね。

かおり: 「これ入れたらどうなるかな?」という実験も楽しみつつ(笑)

かじまゆ: 断言しますが、今まで入れて合わないと感じたものはありません!!

かおり: お〜!すごいですね〜(笑)

かじまゆ: とりあえず入れたらいいです。味噌汁の素晴らしいところはたくさんありますが、味付けが味噌だけなのはものすごくポイントが高いのではないかと。

かおり: 確かに。味噌は足りなかったら足せばいいし、濃かったらお湯を足せばいいし。

かじまゆ: 怖かったら少しずつ入れて味見したらいいし。

かおり: そうですよね。

かじまゆ:   助産師としても妊産婦さんにオススメの味噌汁ということでしたが、子どもたちにとって味噌汁はどうですか。

かおり: 子どもたちにもオススメしたいです。赤ちゃんから便秘になる子も増えていますし、アレルギーのお子さんが増えています。小中高生の4割がなんらかのアレルギー疾患を抱えています。免疫力が低い、代謝能力が低い、血圧が低い、消化器官が弱い、といったところがアレルギーの方の特徴です。食生活の見直しとして基礎体力を強めてくれる栄養を持っているのがお味噌です。

かじまゆ: いろいろな症状や度合いはあると思うのですが、食生活で改善の方向に持っていきやすいもののひとつが味噌なんですね。

かおり: お味噌は酵素食物性乳酸菌が豊富です。味噌には大豆由来の食物性乳酸菌が豊富なので腸内環境を整えてくれる。ビフィズス菌、乳酸菌などの善玉菌を増やしてくれるのでアトピーやアレルギーのひとには毎日食べて欲しいものですね。

かじまゆ: 味噌汁を食事に取り入れると自然と味噌を摂取できますね。

かおり: そうすると症状が自然と治まる場合もあるかと。

かじまゆ: 症状が治まった方も見てこられたんですか。

かおり: はい。妊婦健診で貧血の方、上のお子さんがアレルギーの方、ホルモンの影響で肌が荒れてきた方に朝ごはんを訊くとパン食の場合が多かったです。「変えられるならごはんと味噌汁に変えてみませんか」、とご提案させてもらうと妊婦さんも聞き入れてくださることが多くて。

かじまゆ: 助産師かつ先輩妊婦さんのリアルな体験談ですものね。

かおり: 産後のお母さんの中にもパンが好きな方が多くて・・・。「ごはんと味噌汁にしたら改善しました!」とベビーマッサージに参加される方が報告してくれたこともあります。パンの手軽さはよくわかりますが、ごはんと味噌汁で食生活を見直してみることを機会があるたびにお伝えしています。

かじまゆ: 味噌汁研究家以上に味噌汁の伝道師ですね。

かおり: そんなことないですけど(笑)。

かじまゆ: もっと伝えてください(笑)。少し話は戻りますが、味噌汁は貧血対策にもなるのですか?

かおり: はい。味噌が冷えと貧血に効くこともお伝えしたいポイントです!「風邪の引き初めには『葛根湯』」という言葉聞いたことありませんか?

かじまゆ: あります!処方されたこともあるような・・・

かおり: 昔からある「葛根湯」という漢方薬の主成分であるダイゼインという成分は大豆由来。味噌に含まれているんです!!身体を芯から暖め血行をよくします。

かじまゆ: そうなんですか!

かおり: また血を造るために最も大切な成分、も味噌100g中に4.3㎎も含まれます。これを読んで「味噌汁つくってみようかな」と思う方が増えたらうれしいです(笑)

かじまゆ: そうですね! 便秘冷え貧血などひとつでも気になった方はごはんと味噌汁をお試しいただけたら。

かおり: 「助産師から見た味噌汁」のまとめとしてはポイントは二つで「お薬に頼らなくても食事で元気な体を手に入れられることもあるよ」、「身近なものでできるよ」ということです。

かじまゆ: 身近なもの、はポイントですよね。

かおり: 家庭にないもの、スーパーになくて取り寄せないといけないものはハードルが高いと思うのですが。身近でお手軽で馴染みのあるもの!

かじまゆ: 確かに。味噌、味噌汁を知らない方に今のところ会ったことがないです。日本で暮らしていて日本になんらかのルーツのある方で。

かおり: 同じくです。誰でも知ってる。

かじまゆ: なんでしょうね。つくる、食べるの習慣はひとによって大きく違うわりに味噌、味噌汁の認知度の高さ!

かおり: 給食?


思い出の中の味噌汁

かじまゆ: 給食かも・・・。1990年台半ばに小学校の給食を食べていました。当時はごはんのほうが頻度が低かった気がします。味噌汁もあったはずだけど、「味噌汁食べていた、おいしかった」という記憶が薄いです。給食は大好きだったし楽しかったので覚えているメニューもいろいろあるのですが・・・。

かおり: 言われてみればわたしも小学生の給食で「この味噌汁おいしい!」と記憶に残っているものはないかもしれません。

かじまゆ: 最近は、また京都でも、ごはん食の給食が増えていると聞きますが。

かおり: わたしも当時はパン食のほうが多かったような。週に3回は。ごはんの日でも牛乳がありましたね。

かじまゆ: ありました!そして月に1回ぐらいコーヒー牛乳があったような。

かおり: へぇ〜。

かじまゆ: なぜか牛乳でしたね。

かおり: それは簡単にカルシウムが摂れるからですね。

かじまゆ: 小さい声で言いますけれど、牛乳を買っていませんし、乳製品全般もほとんど食べていませんが、子どもは大きくなりますね。

かおり: そうですね。すくすく大きくなりますね。

かじまゆ: ごはんと味噌汁で大きくなりますね。給食の思い出にも話が逸れましたが・・・。

かおり: みんな知っている味噌汁。家庭の味なのかな?

かじまゆ: なにかしら汁もので、味噌汁なのかなぁ。母も味噌汁をつくることもありましたが、毎日ではなかったような。定番として記憶にあるのは父方の祖母の朝ごはんで。夏休みなどの帰省のときに朝起きると煮干しのだしの香りがしていました。ごはんと味噌汁とそのときにある佃煮や漬物、海苔での朝ごはんで。

かおり: ザ和食ですね。

かじまゆ: 和食ですね。子どものころは溶き卵が苦手でしたが、祖母の味噌汁だけは大丈夫でした。「これぞおばあちゃんの味噌汁!」という感じで。

かおり: そうなんですね。

かじまゆ: そんな思い出があります。

かおり: いいですね!おばあちゃんの味噌汁。

かじまゆ: 母方の祖母と母は朝ごはんはパン食でした。晩ごはんのメニューの兼ね合いで味噌汁があったりなかったり。味噌汁の思い出もみなさんそれぞれにありそうですね。

かおり: この家ならではの具材とか!組み合わせとか!

かじまゆ: そういうお話も聞きたいですね。家庭ごと、地域柄、いろいろありそうですね。

かおり: (前編の)冒頭でざく切りキャベツをオススメ具材として言いましたが、中学生ぐらいまでキャベツを味噌汁にって考えたことがなかったです。中学校の家庭科で味噌汁をつくる授業がありました。えのきとキャベツの千切りの味噌汁というメニュー。そのときに衝撃を受けました。「キャベツを味噌汁に入れるんだ!!」と。キャベツは生で食べるイメージで。

かじまゆ: 豚カツに千切りキャベツのような。

かおり: 「添えられているもの」、「サラダ」のイメージで。あとは焼きそばなど炒めもののイメージで。なので衝撃的でした。

かじまゆ: ご家庭の味噌汁ではキャベツの経験がなかったんですね。

かおり: 母の味噌汁にキャベツはなかったですね。

かじまゆ: その調理実習のときの味の記憶はありますか。

かおり: 「あ・・・キャベツは味噌汁に入れてもおいしいんだ!」とそのときに知った感じですね。

かじまゆ: そうか!調理実習で一回はつくったひとが多いのかもしれませんね。

かおり: そうかもしれない!!

かじまゆ: 中学は覚えがないのですが、小学校のときに鍋でごはんを炊きつつ味噌汁をつくった記憶があります。

かおり: そうですか。小学校のときにつくった記憶はなくて。サンドイッチとなぜかトックでした。

かじまゆ: トック!世界の食文化を学ぶため・・・?

かおり: 理由は覚えてないですが、トックを食べた覚えは鮮明で。溶き卵を回して入れる役割をしたことを今思い出しました。

かじまゆ: 給食の思い出から調理実習の思い出に話が広がりましたね。「味噌汁難しそう」という声も聞きますが、調理実習の記憶までさかのぼってもらえば意外と簡単と思えるかも?

かおり: そうですね。家庭科部やクッキングクラブも人気でしたね。

かじまゆ: いいにおいがしてきてましたね。おいしいものは大人気ですね。

かおり: 大人気ですね。

かじまゆ: かおりさんみたいに味噌汁に助けられているというひともいれば、ハードルが高いと思っているひともいて。身近に感じてもらえる方法があったらいいな〜といつも考えています。給食や調理実習になにかヒントがありそうな気がします。あ、親子で調理実習!ってどうでしょう。家では早くできるひとがやってしまうことが多いと思われます。お楽しみの中でワイワイできたらいいな〜と妄想が(笑)

かおり: 味噌汁実習やってみよう!

かじまゆ: ぜひ〜!


まつもとかおりにとって味噌汁とは

かじまゆ: いろいろ聞かせてもらいましたが、かおりさんにとって味噌汁とはどんな存在ですか。

かおり: そうですね、わたしにとって味噌汁とはわたしと家族を笑顔にして、そして健康にしてくれるとっておきのもの♡です!!

かじまゆ: わー!!ステキですね。かおりさんの場合は家族の中で料理をするひとは主にご自身ということなので、料理するひとが笑顔になれることはとても大事ですよね。

かおり: めっちゃ大事だと思います!イライラして台所に立つよりはチャチャっと!サッと!つくれて、「はい、できたよ〜」としたい。

かじまゆ: そうですよね。食事は多ければ毎日3回ですからね。仮に食事3回とおやつをつくって片付けて、としていたらそれでいちにち終わる勢いですよね。

かおり: 本当に!お母さんたちはそう言わはりますね。ごはんをつくっていたら、いちにち終わると。離乳食始まると特に。

かじまゆ: そんな中でつくって手軽、食べておいしい、体にもいいというものをサクッと笑顔でつくって、みんなで「おいしいね」と食べて、便秘も解消!

かおり: それを子どもの世代、孫の世代へと伝えていきたいと思います。

かじまゆ: ぜひー!! まだまだお話したいところですが、最後の質問です。味噌汁トークの次回ゲストさんへの質問はありますか?

かおり: 好きな味噌汁の具はなんですか?

かじまゆ: わかりました。貴重なお話をありがとうございます!

かおり: こちらこそありがとうございます!

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まつもとかおり(助産師)@わらべびのおうち 
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