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こういうやり方はやめよう。最近出会った「困った営業マン」

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第39回は「最近出会った厳しい営業」です。

サマリー
・「相談したいことがあって…」と商談アポを取る営業がいる
・営業支援の会社もいろいろあるので要注意
・変なところに発注すると自社の評判を貶めることになる


それでは、本編の内容をお届けします。


最近あった変な営業手法のパターン

柳澤:40s Biz talk始めましょう。今日は「最近出会った厳しい営業について」というテーマで話したいなと。

杉本:これはどういうことですか?

柳澤:毎週、私宛に営業の連絡がたくさん来るんです。特に新規営業。要は自分の知ってる人じゃない人からの営業ですね。最近あった営業で、いくつか交互に話せたらと思って。直近1ヶ月ぐらいで2人、同じことをやってきた営業がいたんです。

両方とも社長なんです。XのDMで「柳澤さんに相談したいことがあって」みたいな連絡をしてきた。それが直近の人。自社のことで相談したいことがあってと。20代後半くらい。

さらに1ヶ月前の人は、「柳澤さんのXを拝見してて、一度お話ししたいんで、お時間もらえますか?」と。その方は50代後半ぐらい。

もしかしたらうちの仕事にもなるかもしれないし、別に悪くない話だなと思ったんで、「じゃあ話しましょう」と。30分くらい。

で、いつもXではお互いに見てるんで、「いつもXではどうも」みたいな。入りは円滑なんですよね。最初は僕に相談したいみたいな入り方。自分の会社の事業、どうやったら事業を伸ばせるかみたいな話なんですけど。冒頭それを2,3分話した後で、売り込みが始まるんですよ。

杉本:そういうこと?なるほど、なるほど。あーわかってきた。

柳澤:早速、売り込みが始まるんで、僕としては困るんです。相談したいって言ってきたけど、この人は売り込みたいのかな。目的はどっちなの?って感じなんですよ、2人とも。

50代の方は独立して20年くらい経っている社長ですよ。あ、そういう感じ?と思って、ちょっと気持ち悪いじゃないですか。

そもそも会いたいと言われたきっかけと違うし。はっきり言わないんですよ。自分の会社の説明はすごくするんだけど、相談は別にない。でね、共通してその人たちが言うセリフがあるんです。

それは、「私に何かできることはありますでしょうか?」なんですよ。

杉本:なるほど。いやだなぁ。

柳澤:「私に何かできることはありますでしょうか?」っていう質問って、僕からしたら、「じゃあお客さん紹介してくれたら嬉しいです」っていうのがぶっちゃけたところなんですけど。

雰囲気的には、要は自分の会社で何かできることありますか?ってことなんですよ。そんなことを言われても、今日初めて会った人で、そもそも事業概要もいま聞いたばっかりで。そもそも入り方からだいぶ違う趣旨の会話されてるし、紹介したくないじゃないですか。

だから紹介はできるんだけど、そんな変化球を投げて入ってくるような人に紹介はできないなと思って。

それが1ヶ月前にあって、つい最近、20代の社長との打ち合わせが、同じ展開だったんです。これ連続で来たなと思って。僕はストレートに聞いたんです。

「今回の打ち合わせの趣旨は、事業のPMFにあたってのアドバイスが欲しいってお話だったんですけども、◯◯さんとしては自社のプロダクトを私に売り込みたいっていう目的ですか?どっちなんですか?趣旨がわからなかったんで、1回整理させてください」

そうしたら、その方がね、「どっちもです」って言うんですよ。相談もしたいし売り込みもしたい。でもそれって内容が全く違うじゃないですか。

じゃあ売り込みたいんだったら、一旦話しちゃってくださいと。でその方の売り込みが終わった後、たいした相談はないわけですよ。

で、一通り話し終わった後で、同じように、「柳澤さん、私に何かできることはないでしょうか?」って言うんですよね。遠回しに仕事くださいって言ってるんですけど。これ何なんだろうなぁって。

杉本:あー厳しいですね。厳しいって言うか、これよくありますね。私も経験あるんですけど、たぶん誰かがテンプレで「相談したいんです」って言うことによって商談を獲得するTipsがあって、そのテンプレのやり方を誰かが広めてるんですよ。

柳澤:あー、なるほど。

杉本:私も営業関連で相談したいことがあるってDMが来て、それで相談に乗ってみたら、売り込みだったみたいなのがあって。

聞き方は違いますけども似てて、「何かご協力できることはございませんでしょうか?」みたいな感じの。

「そうですね。率直に言ってあまりないと思うんです」みたいな言い方で返したんですけど。たぶんそういうテンプレがどっかで広まったんじゃないかな。

当たり前ですけど、そういうことをされて腹立たしいっていうか、まったくいい体験じゃないので、誰が始めたか知らないんですけど、こういうアポの取り方はやめたほうがいいですね。

営業の地位を下げるような営業会社

柳澤:最近、これ“ピー”入れたほうがいいかもしれないけど。

杉本:あ、この話、僕もどっかでしようと思ってましたよ。いま柳澤さんがZoomで写している会社。よく電話がきまして、マジで本当に嫌なんですよ、この会社。

柳澤:だって僕、2年前に発注したものがまだ納品されてないですもん。

杉本:え、そうなんですか?ヤバいっすね。

柳澤:名前はピー入れて話しましょう。

杉本:この会社って電話来るときに、「杉本社長いらっしゃいますか?」みたいな感じで電話来ません? テンプレだと思うんですけど、◯◯社長いらっしゃいますか?みたいな。「社長はいませんけど」って言うと、「じゃあ、結構です」でガチャンと切られる。

この会社は営業の地位を極端に貶めている会社だと認識しておりますので、何を依頼されても関わるつもりは一切ないし、どんなに良い商品を提案されても発注するつもりもないし、関わるつもりはありません。

柳澤:この会社も入りがえぐいんですよ。「自社のお客さんを紹介したいので、柳澤社長にお繋ぎ下さい」みたいなね。

杉本:ああ、そういう感じのパターンもあるんだ。

柳澤:話を聞いてみると有料サービスを契約したら紹介できるみたいなね。だけど、そのシナリオで社長につながったとしても、そこからどうやって受注につなげるの?って感じしかしないんですよね。

杉本:確かに、そうですね。僕はわりと多様性を大事にするんですけど、その私を怒らせるってすごいと思うんですよね。営業支援事業とか名乗らないでほしい、この会社は。

柳澤:しかも上場してますよね…。

杉本:そうなんですよ。マジでなに考えてんだっていう感じですよね。思い出したら、怒りが込み上げてきた。

柳澤:この会社で営業やってるのって、その営業マンにとってもマイナスだと思うんです。

杉本:しかもこの「受注率向上支援」。あなたが言います?っていう。成果はもしかしたら出せるのかもしれないですが。でも、僕は何回考えても、この会社の存在意義がないと思うんですよ。いまの営業スタイルでやられていると。

営業って「卑しい職業」と見られることもあると思うんです。そういうのを助長する要因の1つが、こういう会社の存在だと思っていて。

柳澤:確かにね。

杉本:だって、こういう営業されて普通の人は嫌な体験しかしないじゃないですか。「営業って嫌な体験をさせる人たち」っていう認識が世の中にあるのって、やっぱりこういうスタイルがあるからだと思うんですよ。

柳澤:厄介なのが、この会社は主婦を使った業務委託の仕事をやってるんですよ。要は在宅勤務で時給を抑えて可動できる、主婦のテレアポインターがめちゃくちゃいる。

彼らは営業代行の仕事を取ってきて、時給1000円とか1500円くらいで彼女らに発注するから、利益率はかなり高いわけですよ。だけど大したトレーニングはされてないので、質の低い営業電話がやたらと発生する。

杉本:そうですよね。営業のトークスクリプトが送られてきて、その通りやって、社長じゃなかったら電話しなくていいです、「ガチャン」ってやって終わりだと思うんですよね。

柳澤:そうそう。

杉本:でも冷静にこの会社のサービス見てるとすごいですね。受注率向上とか、なに?スクールみたいなのもやってるんですか?スクール?はぁ?とんでもないな。

柳澤:とんでもないですよ。

杉本:もしかしたらこういうところで教わってるのかな、さっきの「相談したいことがあるんですけど」テンプレートみたいな。何回か聞くんですよ。

ちゃんと営業をやってほしい

柳澤:僕、この会社のサービスを使ってる会社にたまに会うんですよ。

杉本:へーそうなんだ。

柳澤:傾向はやっぱり情報リテラシーが低いところですね。最近のイケてるスタートアップは使ってない。

杉本:普通の人だったら使わないと思いますよ。だって自分の会社にとって不利益なことしかないですもん。

でもこのサービスを買ってしまった人を責めるべきではないというか、こういう人たちにつけ込んでるその会社の姿勢がやっぱり気に食わない。

だってお客さんは良かれと思って買っているわけじゃないですか。その結果、自分の会社の評判を貶めるような営業をしてしまうことになってて。

ちょっと結果がついてくるから、その瞬間は「効果が出ました、ありがとうございました」ってなるかもしれないけど、最終的にはその会社のサービスを売り込まれた人たちは良い体験をしない。

いずれそのサービスは使わなくなったりとか、1回契約したけどやめようってなって、いわゆるLTVは伸びないだろうなって想像つきますよね。

だから、こういう会社が本当に良くないセールス手法とかを広めてることに非常に危機感を覚えますね。

柳澤:この会社の事例は10人未満か、10人から50人の会社ですね。だから、なけなしの販促費を投資してこの結果が出ちゃってるわけですよ。

杉本:あえてフォローするなら、良い内容もあるのかもしれないし、営業として成果を出すっていうところに完全に振り切ったスタイルかもしれないですけれども。

だけど、やっぱりお客さんを舐めちゃいけないと思っていて。いまはSNSがあって、いろんな口コミとかもある中で、評判が悪くなってしまうと思うんですよね。こういうのを使っていると。

柳澤:社名を検索したら、口コミが出てきますね。

杉本:本当だ!けっこう出てきますね。何回もかけてくるなと言っているのに、かけてくるっていうのも特徴ですよね。リストから消せって言ってるのにまたかけてきて、会社の名前を変えて主婦の方とかクラウドワークをされている方がかけてくるんですけど、同じですよね。

柳澤:ちゃんと営業をやってほしいですね。騙し売りみたいな感じじゃなくて。斜め上から来るのはいいけど、嘘はやめてほしいですよね。

杉本:そうですね。嘘はやめてほしいし、売り込みなら売り込みってはっきり言ってほしい。

さらに言うと、売り込みたいっていう下心はあるけれども、抑えてほしいよね。1回目はちゃんと相談してほしいし、それで仲良くなってから売り込んで欲しい。

“相談”というきっかけをもとに売り込みをするのはやめましょう。せめて1回目は相談をして、仲良くなって。その次に「実は自分たちの商品を使っていただくために営業したいんですけど、聞いていただけないでしょうか」っていう感じでね。


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