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プーチンを撮った写真家

こんばんは、ワタナベです。

最近、まあまあ高いカメラを買いました。
本体とレンズ併せて40万と社会人2年目にしては我ながら奮発したと思う。何故2ヶ月分の給料をつぎ込む一大決心をしたのか。
それは、一枚の写真に遡ります。

いつものようにPintrestをサーフィンしていると、あるモノクロのポートレートが目に入りました。

洋画でよく見る俳優や政治家たちの写真たち。でもテレビで見る彼らとは、何だか表情が違う。
ただの白黒の写真かと思っていたけど、見れば見るほど、「生きている」感じがするんですよね。
白黒の写真というと遺影が思い浮かぶ方も多いと思いますが、全く死を連想させない生き生きとした写真が多いです。

これらの写真を撮影しているのはplatonという写真家さんで、今なお現役の模様。

platon(写真家) - 英ヴォーグにて数年間働いた後に、故ジョン・ケネディ・ジュニアと彼の政治誌「ジョージ」にて働くためにニューヨークに招かれ、さまざまな国際的に著名な出版社のポートレートを撮影。中でもプラトンはタイム誌と特別な関係を築き、25枚以上の表紙を撮影しました。 2007年には、ロシア連邦大統領プーチンを撮影しました。プラトンは現在、芸術と文化のための世界経済フォーラムの理事会メンバーで、非営利組織The People’s Portfolioの創設者です。

彼の愛用カメラメーカーHasselbladのHPにて作例公開中。

調べるにつれ分かったことなのですが、platonはアメリカのでは著名な写真家なのにも関わらず日本で彼を知っている人は意外にもあまり多くないようです。
それも今回このnoteを書こうと思ったきっかけでもあります。



彼の写真の魅力は、見るだけで被写体の内面を垣間見ることができる所。

移民として生きてきた彼は、若い頃移民というだけで暴力を振るわれ、意識不明の重体になったことがあり、当時はその理不尽さに怒るのみだったが、後に「これで私は”痛み”とは何かを理解し、共感することができる」と思い、それを原体験として共感の写真を撮影することにしたそうです。
そこから彼は写真家を志し、現在のような写真を撮るに至ったのだそう。


TIME誌の表紙に使われた有名なプーチンの撮影では、ビートルズの話題を
振ったとか。賭けだったらしいけど、そのおかげで誰も知らない表情を引き出せたといいます。一体どこからそんな情報を仕入れてくるんだろう。。

外見に囚われることなく内面を引き出し、それをもとにディレクションする技術がずば抜けているフォトグラファーなんだな、と思いました。
写真を撮るというその気になれば10秒で済むこと数十分かけて行い、そのほとんどをアイスブレイクに使うこともあるんだとか。

何それ、やってみたい…

とりあえずやってみた

こんな写真、撮りたいじゃん!! そうとなったら話が早い。
何をしたかというと、カメラを買って、早速撮ってみちゃったのだ。
でも正直、彼のように撮影するためにはいくつかの課題があった。

・アイスブレイクのスキルがない
 →元々仲の良い友達に被写体を依頼
・スタジオ?ライティング?もちろんない
 →なるべく似たライティングの駐車場で撮影
・そもそもデジタルじゃなくてフィルム
 →可能な限りRAW現像、レタッチで修正

その結果がコチラ。

正直、現像直後は「意外といいじゃん…」と思ったものの、
あとから見直してみると全然違いますね。
彼のように人間らしさを引き出した写真を撮るのはまだまだ難しそうです。

まとめ

僕の文章で彼の魅力がどれだけ伝えられたかわからないですが、
映像特集として40分ほどの動画で彼の特集が組まれているので
少しでも興味がある写真関係の方はご覧ください。
本来はNetflixに登録しないと見られませんが、
現在はYouTubeでフルバージョンを無料公開中のようです。


被写体の内面を屈託なく引っぱり出し、写真として形に残す。
その人物が生きた証拠を残す、そんなことを自分もしたいと思わせる出会いでした。

彼が示してくれた僕の進むべき道はきっと彼の写真を完璧に模倣することではなく、自分に合った被写体との向き合い方を模索することなような気がします。そして挑戦はつづく。

お読みいただきありがとうございました!

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