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白黒フィルムの自家現像が止められなくなった商品は?

始めにお断りしておくとこれからご紹介する富士フィルムの商品はもう販売終了しています。悪しからず。

デジカメが商品棚を一変させるまでは白黒フィルムを自宅で超簡単に現像出来るダークレスと言う現像キットが販売されていました。

撮影済みの白黒フィルムとこれさえ有れば暗室も現像タンクも必要なく、街の写真屋さんへの往復も不要でした。

キットには透明なプラスチックのケースとアンプル剤が2種類,たったこれだけで明るい場所でも現像出来ました。まあ水道水がある場所なら…

最初に撮影したフィルムをプラスチックのケースに収め、ハンドルのついた蓋を閉める前にアンプル液の🅰️を注ぎます。これが特別な現像液。次に蓋をしてハンドルをクルクル回すとフィルムが液の中で掻き回される事になります。

右に10回左に5回、これを何度もゆっくり繰り返すことでケースの中のフィルムはパトローネ(=フィルムを収めている鉄でできたケース)の中で現像されていきます。この特殊な条件で満遍なく現像される様,アンプル液には特殊なアレンジが施されています。普通に市販現像液を使っても上手く行くかどうか(今度試してみます)

説明書に従って数分間クルクルした後はアンプルの🅱️液を投入、途中の水洗処理は不要です。これも定着液をアレンジした特別なもの.再びクルクルの再開です。

こんな風に計数分間クルクルする事でフィルムの現像,定着は完了です。あとはいよいよここでパトローネをバラして(器具も付属)中身のフィルムとご対面の瞬間です。

極めて簡単に、しかも高い成功率で自ら現像することが出来ました。あとは充分な水でフィルムを水洗、その後乾燥させます。60分仕上げ写真屋さんへ出掛けていたら今頃受付が終わってこれから現像機稼働の頃でしょうか?(但しカラーの場合)

この後はスキャナーで取り込むなり、引き伸ばし機と印画紙を揃えて暗室でプリントを作るなり幾らでも方法はあります。でも自分の手で現像が、それも数十分の内に出来てしまう!暗室が無くても夜が来なくても

コレはハマら無いわけにはいきません。

こうして現像された1970年代のネガ・フィルム達は今もアルバム庫の中でしっかり保存されています。お望みとあらばすぐにでもスキャナーで再生可能。

便利な時代にはなったものですが、ダークレスはもう販売されていないのが残念です。


このnoteにはいくつもカラー自家現像を紹介した方の実例があるので、興味を持たれたら是非実践されると良いでしょう。写真の楽しみも格段に広がると断言します!

さすがに暗室の代わりのダークバッグや現像タンク,適度の水温管理と各種処理液は必要にはなりますが…


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