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読書感想 #4

『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』

第20回『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ受賞作。

作品の紹介の前に、一番驚いたのが!
出版日?発行日?が『2022年2月18日』という未来になっていたこと!

実際に購入したのが2月10日だったと思う。
で、これを書いているのが2月14日。

これって普通のことなの?
それとも、単純に印刷ミス?

出版に詳しい方がいたら教えて欲しい(笑)

さて、この作品は、3年前に起きた日本で初めての密室殺人事件が、『密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある』という判決により無罪となったことがきっかけで、日本では密室殺人事件が激増していたという時代のお話。そんななか、元々は著名なミステリー作家のお屋敷で、現在はホテルになっていて、そこで次々と密室殺人が起こり。。。という感じ。

小説を読むのは本当に久しぶり。最近はビジネス書系の本をついつい手に取ってしまうが、先日の『イシューからはじめよ』で「知りすぎ」もよろしくないと知ったし、久々に読んでみたいと思って手に取った。

かなり子供だった頃から、ミステリーはSFと共に大好きな分野だった。古くは、『シャーロックホームズ』とか『三毛猫ホームズ』とか、図書館で借りたり、古本屋で買ったりしてたな。

お小遣いが少ない子供には図書館は神のような存在だよね(笑)

なんだか、あまりにも久しぶりすぎて、というのと、時代設定がというか、登場人物の感じが現代的なので、実在のミステリー好きな高校生と話しているような感じがして、とても楽しかった(笑)

実際物語は、高校生の男女二人が中心になって進んでいくので、会話が軽い感じで、小難しいビジネス用語なんて登場しないから、とっても読みやすい。

トリックの解説も結構わかりやすく書かれていて、現場を想像しやすい感じ。

物語の中に『ノックスの十戎』とか、15種類の密室トリックの解説とかが登場して、私みたいな久々のにわかには『へぇ、そういうのがあるんだ』的な感じだけど、本格的なミステリファンの方々には『そうそう、それそれ』と喜ばれるのだろうなとも思ったり。

私は、ミステリーって1行目を読み始めた時から、誰が犯人なんだろうか?絶対に騙されないぞ!とか思いながら、読み進めていくだよね。

なんとなく犯人がわかってきたような感じがしても、まだ、残りのページ数が結構ある時は、別に犯人がいるんじゃないかとか、過去回想がながいのかなとか、変な勘繰りをしてしまったり(笑)

トリックなんかも、たしかに解説の通りにすればできるんだろうけど、はたして、他人を殺したいと思った時に、そこまで用意周到に考えられるものだろうか?とか、トリックに必須な小道具とかってそんなに簡単に手に入るっけ?とか、変なことを考えたりしちゃう。

それでも、ストーリーの意外性だったり、登場人物の愛くるしさだったり、そういうところに惹かれてページをめくる手が止まらなくなる(笑)

久しぶりに、やっぱりミステリーというか小説っておもしろいなと思わせてもらえて、とっても楽しい本でした!

当分の間は、ビジネス書より、小説だな!
次は何読もうかな(笑)

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