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経理と仲良くするのがお得ですよ!

私の今の仕事は、ラーメン店を経営、指導する会社の管理部長。
管理部長を名乗っているが得意としているのは経理・財務・経営企画だ。
今日は経理&財務のお仕事とはどんなものかについて書いてみたい。

まず、皆さんの経理のお仕事や担当者のイメージってどんな感じですか?
例えばお仕事については、、、
・経理は地味な裏方仕事なの?
・経理はルーティンワークの単純事務?
・経理は資格が必要?
・経理は年収が低い?
・経理は忙しい?
・経理は左遷先?
という感じじゃないですかね。。。

で、担当者についてだと例えば、、、
・融通利かない
・細かい事聞いてきてウザイ
・暗い、無口、真面目過ぎる
・生産性のある仕事は何もできない会社のお荷物
・いつも定時ピッタリで帰宅
という感じじゃないですかね。。。

自分で書いてて悲しいイメージ。。。
まあ、経理や財務って専門性が高く感じられるし、専門学校や商業科などの学部卒の人しか理解してないって感じだし、まあぶっちゃけ何やってるか知らなくても社会人やってられるし(笑)って感じだよね。

経理や財務が理解しにくいってのは、本屋見ればよくわかる。『サルでもわかる決算』や『1秒でわかる財務諸表』とか書かれた本って昔っからなくならないし、結構重要な棚を占めてたりするんだよね。それだけ需要があるというかみんな知りたいけどすぐ忘れちゃう(笑)分野なんだと思う。

経理&財務に10年以上かかわっている私が思う経理や財務のお仕事って『会社の活動をお金で表す』ってことをしているだけだと思うんだよね。で、経理と財務の違いは扱うものが『過去』なのか『未来』なのかってことだと思う。

例えば、どこの会社にもほとんど営業担当者っていると思うけど、その人たちの活動ってのは、自社の商品を買ってもらうってことだよね。じゃあこの活動をお金に変換してみるとどうなるか。

商品を買ってもらえれば『売上高』となり、お金がもらえる。買ってくれるお相手のところへの移動で使ったお金は『旅費交通費』だし、手土産持って行ったなら『接待交際費』だし、会社支給のスマホでアポ取ったり交渉したりしたなら『通信費』となる。(『売上高』とか『○○費』とかってのは、勘定科目というやつで会社の帳簿=お小遣い帳をつける時に使うもの。まあ覚える必要はないかな)

さらに言うと、買ってもらう商品が例えば『本』だとするなら、本を作っているもの(主に紙とインク)を買うお金や本を作るのに関わった人にお支払いするお金なんかが『売上原価』ってやつになる。

営業以外でも人事や総務、広報、マーケティングなどなど色々な担当者が会社には存在していて、それぞれが会社のお金や資産を使って活動している。当然この人たちの活動もお金に変換していく。

じゃあ、そもそもなんでお金に変換する必要があるのか?
『商品が100個売れました!やったー!』とか
『手土産でどら焼き100個持っていきました!美味しそうだったんで』とか
『自社商品をツイートしたら10いいねもらいました!』とかで良くね?

まあ、それでも良いんだけどね(笑)
実際は『商品100個』でいくらもらえるのか?『どら焼き100個』でいくら払ったのか?『10いいね』獲得するのにいくら使ったのか?ってのがわからないと経営はできない。

これを明確にしていくのが経理のお仕事なんだよね。だいたいの会社が月ごとに成績出して良かった悪かったってやっていると思うけど、その数値をまとめるのを担当しているのが経理。

会社の経営者、例えば社長とか取締役ってのは会社を未来永劫存続させる責任を負ってるんだけど、会社を存続させていくためには『利益』が必要になるんだよね。で、毎月毎月どれくらいの『利益』が出たのか?を確認して、その『利益』を何に使うのかってのを決定していく。

だから、経理は毎月の活動の結果をお金で表現して取締役に報告する必要がある。取締役は未来の成長に向けた判断をするために直近の実績を知りたがる。過去を知り未来を予測するってやつ。だから、経理は何にいくら使って出来上がったものは何を生み出したのかなど『細かいことを聞き』に行く。

仮に取締役が毎月10日に集まって会議をするっていう会社だと、遅くても9日には前月の実績が確定していないといけない。そのためには、取引先からの請求書を5日までには取り寄せて、取締役を含めた全社員の交通費や活動経費の精算は3日までに申請してもらわないと、とかって話になってくる。

経理以外の担当者は今の時代はスマホとかで経費精算できるんだろうけど、申請したら終わりだと思ってる。でも経理はその情報が到着してから仕事が始まるんだよね。ここを理解していない取締役が本当に多い。。。

こうやって前月の実績を固めていくことを『月次決算』って言って、毎月1日から確定するまでを月次作業日とか言ったりする。この期間は経理は定時では帰れません。また、大きな会社になると3か月に1回『四半期決算』というのをしないといけない会社もあって、そうなると『決算』の作業期間ももちろん定時なんかでは帰れない。上場企業とかだと『監査』ってものもあるから徹夜だってすることもある。

だから経理が『定時で帰る』のは月次作業がない月の中頃だけだし、『生産性のある仕事ができない』ように見えているなら、その会社の取締役以下経理以外の人間の生産性が低いってこと。その人たちが納期通りに書類や提出物を出さないから経理は仕事にならないんだよ。と理解して欲しい(笑)

ちょっと長くなってきたので財務のお仕事の話はまた今度だな。『月次決算』やら『四半期決算』なんてことも後々説明したいな。
なんとなくわかったかもだけど、経理は『過去』のお金の動きを扱う仕事なんだよね。

こういうお仕事が好きではない人にとっては、経理は『左遷先』だろうし『ルーティンワークだけの単純作業』でつまらないだろうと思う。
私にとってはとっても楽しいお仕事だけど(笑)

全ての人の活動を『お金』の動きに変換し、会社がどれだけ『儲けた』のか誰が最も『生産性が高い』のか逆に低いのかを知ることが出来る。会社の内情をほとんど知っている。(なんなら取締役全員の給料も知っているしあなたの給料や会社経費での飲み代なんかもわかってますよ(笑))だから、余計なことはしゃべらない。無口に見えたり暗いやつに見えたりする人の方が職務に真剣に向き合っているんだよ。(もちろん不正は追及する)

もし経理が間違った仕事をすると、どこかの営業担当が不当な評価を受けるかもしれないし、なんなら間違った数値を報告し取締役が間違った判断をしてしまって会社が潰れるかもしれない。そういうプレッシャーを楽しみながら誰にも知られずひっそりと縁の下の力持ちとして会社をさせているのが経理担当者だと思ってる。

もしあなたの活動が『儲け』を生んでいるのかを知りたかったら、ぜひ経理に聞いてみて!
きっとめちゃめちゃ細かいことをたくさん聞かれるから(笑)


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