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起き抜けに白湯を飲みたいわけじゃない

夕暮れの電車の中で、買い物袋を下げて、イヤホンもせずスマホも触らず窓の外を眺めている人が たった一駅で下車するのを見かけると、丁寧な生活を送ってそうだなと勝手に想像してしまう。
買い物袋から野菜が顔を覗かせていると尚更。


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丁寧な生活という言葉を知ったのは いつ頃だろう。
その言葉を耳にすると同時に、猛烈に心惹かれたことを憶えています。

丁寧な生活の送り方はネットに ごまんと紹介されていますよね。
最初の頃は ただ憧れて、そういったネット記事を貪るように読み込んでいたけれども、次第に「ずぼらな私には無理だ」と(ろくに実践もしていないくせに)自信喪失し、落ち込んでいきました。

私が考える丁寧な生活と言われる代表的な行為は、“起き抜けに白湯を飲む“ なのだけど、別に 私は そういうことをやりたいわけではない!ということに気付くまで数年かかりました。


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私が憧れる生活は、時間に流されない生活

ボーッとテレビを眺めたりスマホをいじったり、時間を決めずにダラダラと間食したり、面倒だと入浴や朝の洗顔を先延ばしにしたり、etc. をしない生活。

ただ それだけ。
これをやっちゃうと自分のこと嫌いになりそうだなあ、と思うことを出来る限り排除していきたい。

瓶を煮沸してジャムを手作りしたり、オーガニックコットンのアンダーウェアを身に付けたり、掃除機をやめて箒を使って掃除したり、ではなくて、自分が心地好く感じられる程度に生活を律するということをしたいんだ、と ようやく気付くことができました。



小さいことかもしれませんが、
購入したものを最後まで使い切る
ことも きっと大切な心掛けなのだろうなあと思います。

例えばハンドクリーム。
保湿性が高いもの、伸びが良いもの、良い香りがするもの、パッケージが素敵なもの、SNSで流行っているもの etc… 
割と手頃な価格だし消耗品だし色々と試してみないと判らないし、と使い切ることなく次々と購入してしまうのです。

思い返せば、きちんと一本を搾り切るまで使い切ったこと無いなあ。
最後の一滴?を搾り出す瞬間って、最高に気持ち良いんだろうなあ。
使い切ったぞ!という達成感を味わってみたい。
きっと その頃には、空になったパッケージでさえ愛おしく感じるようになっているのだろうなあ。


私が理想とする生活は、早速 今からでも実践できるような小さな事柄ばかりだけれども、定着するには何年も かかりそうな予感がします。
少しずつで構わないから、無理せず(心の健康を害さない程度に)、自分の出来る範囲内で、理想の生活に向けてコツコツと積み重ねていこうと思います。

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