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三浦みかんを、いただきました。

 よく行き来させてもらっているご近所さんから、みかんをいただきました。
 まだ青く、だけど、ぷりぷりして新しさを感じさせてくれるつやもあって、まだ9月下旬ですから、たぶん、そうとうに早いみかんだと思いました。

 あ、みかんだ。
 と、気持ちが、ちょっと上がってしまうのは、幼い頃は、玄関のところにみかんがたっぷり段ボール一箱入ったものが置いてあって、だから、1日に平気で5つも6つも食べていた時代があったからだと思います。

みかんの時代

 手のひらが見たこともないほど黄色くなり、それで医者に行ったら、みかんの食べ過ぎです、と言われた家族もいたくらい、ずっと、家にみかんがありました。
 でも、それは、ある意味、ぜいたくなことでしたし、おそらくは、今は、どの家でも、そんなに食べなくなっているのだと思います。


(「みかんの支出」 総務省統計局)

 上記の資料は、すでに、平成28年なので、微妙に古くはなっていますが、購買が一番多いのは、12月。そして、20年前に比べて消費量は、半分以下。しかも年齢が高いほど、よく食べている、というデータが出ているようなので、本当に、「みかんがいつもある家の話」をしただけで、その人の年齢が分かるようなノスタルジーなことになってしまっていますが、でも、今でも、どうしてあんなに食べていたのかは、ちょっと謎です。

 一つは、勝手な推測ですが、こたつが各家庭にあって、そうなると、冬のこたつの上にはみかんが積んであって、そして、特にナイフも何もいらなくて、手でとって、皮をむいて、食べれば、それだけでいいという便利さがあったと思います。

 さらには、冬でカゼが流行る頃に、みかんはビタミンCのイメージが強かったので、その予防のためにも、といった理由で、各家庭は、子供が何人かいれば、やたらと食べるので、袋で買うよりは、ダンボール一箱買って、そして、いつの間にか、その箱の下のいくつかのみかんはつぶれたり、場合によっては、カビが生えたりすることさえありました。
 でも、そのいくつかを捨てたりして、もしくは、カビ以外の部分まで食べたりしていたので、何かが鍛えられていたのかもしれません。それで、とにかくみかんの消費量が多かったように思います。

 中の袋をむくのか、むかないのか、袋の外の白い筋をとるのか、とらないのか。
 そんな、不毛な議論が行われていたのも、それだけ、みんながみかんを冬に食べる、という共通の体験があってこそで、今では、おそらく、そんな議論をしているのは、それこそ、かなりの年齢になると思います。

 それから単純なことですが、冬で、冷たくて、甘くて、手軽に食べられるものは、みかんくらいしかなかったことも、それだけみんなが食べていた理由かもしれません。

みかんの時代が終わった理由

 どうして、みかん消費量が減ってしまったのでしょうか。

 各家庭に冷蔵庫だけでなくて、冷蔵庫にフリーザーがついているのが当然になったのが、それこそ、今から20年くらい前(もっと前かもしれませんが)で、それから、家で普通にアイスを食べられるようになると、そこへ比重がかなり移った部分は多いような気もしています。

 他にも、すぐに名前が出てこないのが、お恥ずかしいですが、秋から冬の果物は豊富になったし、デザートもたくさんあるし、みかんは、甘酸っぱいおいしさがあるのですが、もっとゴージャスなスイーツがたくさん出てきて、それで消費量が減ってきたのかもしれません。

 さらには、今、こたつがあるうちは減っていて、(うちは今だにこたつで、今は家に2台あります)こたつにみかんは合いますが、テーブルには、他のデザートがフィットするような気がします。

 たぶんかつては、みかんは、冬のチャンピオンでした。
 そして、そのことを知っている人たちは、自分も含めて、だんだん減少しているということかもしれません(などと書いていると、悲しい感じになりますが)。

甘くて、酸っぱくて、おいしい三浦みかん

 そして、今、というか、最近の話に戻ります。

 ご近所の方から、みかんをいただきました。
 それも、三浦みかんという、私にとっては珍しい品種です。
 首都圏に数少ない、みかんの産地が、横須賀のようでした。

 そのことも、恥ずかしながら、知りませんでした。

 この資料ですと、10月下旬から本格的にみかん狩りができるので、(そうなると、都内からだと一番近い〇〇狩りかも、と思いました)、やはり、今の時期のみかんは、かなり早いと思いました。

 いただく時に、とても、気を使った言葉と共に、みかんを受け取りました。

 このみかんは、甘いはず。だけど三浦みかんは、すっぱさが強いと言われているので、甘いといっても、その中での甘いなので。

 すごく謙遜された言い方と共に、手渡され、今年の秋になってからの初めてのみかんだったので、妻と一緒に、夕食後に食べました。

 あまくて、すっぱくて、あ、みかんだ、という味でした。

 とても、おいしかったです。
 謙遜されるような味ではなく、きちんと甘酸っぱい味でした。

 ありがとうございました。



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「コロナ禍日記 ー 身のまわりの気持ち」① 2020年3月 (無料マガジンです)。

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