発売ラインナップから消え、別名になって発売された某ゲームの話
昔はゲーム雑誌の発売予定に掲載されているタイトルがいつ発売されるのかドキドキしていたものですが、最近はネットでたくさんの情報が得られるので余程の大型タイトルでも無い限りはドキドキして待つ事は無くなったような気がします
以前ツイートしたこのゲームについて、少し詳しく書きたいと思います
とは言え版権物なので、抽象的な感じにもせざるを得ませんが…
時系列に沿って言うと、まず某社が漫画家A氏からゲームの開発許諾を得ました。
契約としてはゲームが発売されてから、売り上げに応じてお金を支払うと言う内容で、ゲームが発売されるまではA氏にお金は支払われません。
昔は、ゲームを出せば数十万本が当たり前の時代です。A氏は大きなお金が入ってくるのを見込んでバイクとか大きな買い物をしました。
一方で某社はゲーム開発を進行します。
ジャンルはアクションゲームです。
…が、ここで大きな問題が起きました。
シナリオライターがかなり原作からかけ離れた話を書きたがる人で、それはそれは周囲の人間を悩ませました。
その一例として聞いた話ですが、まず主人公の男の子が人間不信に陥ります。…まぁ、原作からするとあり得ない話では無い感じがしますが、その主人公を何とかしようとヒロインが奮闘すると言うところでゲームスタートです。
そこからは何やかんやとアクションゲームが進み、ラスボスを倒して晴れてエンディングなのですが、そこで急展開
やっぱり主人公は世を悲観して、飛び降り自殺をします、そしてスタッフロール
なんでこうなるの!?とシナリオライターに聞くと、
「主人公が最後の最後に飛び降りる事によって、プレイヤーはある種の解放感を得るんですよ」
と主張し、シナリオを変える事を頑として拒否したとか
人づてに聞いた話ですが、これ目の前で言われたら「ぽか~ん」ですよねw
そんなこんなでそのゲームはアクション部分は良くできているものの、シナリオは世に出せる物ではないと判断になり、シナリオや世界観を変えて別のゲームとして発売する事になりました。
さて、某社としては某漫画のゲーム開発許諾は継続しているので、何とか別の形で出せないか模索します。
そこで検討されたのがアドベンチャーゲームです。
企画書を作成し、下請けの某社へ開発を請けてくれないか話を持っていく段階まで進みました。当然漫画原作者の元へ企画書も見せます…が、最初の開発許諾を得てから既に1年近く月日は経っていました。
ここで最初に書いた文章を引用します。
昔は、ゲームを出せば数十万本が当たり前の時代です。A氏はそのお金が入ってくるのを見込んでバイクとか大きな買い物をしていました。
収入を見込んで大きな買い物をしていたのに、一向にゲームは発売されない。
そこでA社から、新しいゲームの企画書を提示され、更に1年後にゲームが発売されますと言われて、その漫画原作者はどうしたかと言うと…
「もういい!アンタのところでゲーム化する話は無し!」
と激怒して、契約を無しにしました
その後、当然の如く某社からはその漫画のゲームは発売されていませんが、他の会社からは発売されているので漫画家の方は良かったのかなぁと思います
信じるか信じないかは貴方次第ですw
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