三尺

大小あわせて50近くのゲームに関わり続けてるおじさんです。千葉県在住。ゲーム業界デビュ…

三尺

大小あわせて50近くのゲームに関わり続けてるおじさんです。千葉県在住。ゲーム業界デビューはPCエンジンの時代。メサイヤ、ライトスタッフ、ネバーランドカンパニーのタイトルに関わり、コンシューマから電子玩具等開発経験あり。現在はスマホアプリの開発に従事。2022年にFP3級合格。

最近の記事

  • 固定された記事

クソゲー開発秘話

世に良ゲーの開発秘話はたくさんありますが、意外にクソゲーの開発秘話って無いので書いたら面白いかなと思ったので書いてみます。 誰しもクソゲーなんて作りたくありません、それには理由があるのです…。 ※当然ですが、タイトルや社名を書くと問題になるので匿名です。1990年代~2000年代に某据え置きハード用タイトルとして発売されたゲームです。 プロジェクト開始まず、プロデューサーSさんは企画書を作りました。 企画の内容は面白そうだし、規模も大きく無いし、予算内でリリース可能な

    • 猫の目の大きさが違うと思ったら〇〇だった話

      この記事は2022年の6月から9月までの3か月間続いた我が家の猫「タイガ」の闘病履歴です。 猫に限らず何でもそうだと思うんですが、心配しすぎも良くないけど、心配しなさすぎも良くない事があります。 特に猫は喋らないし、余程症状が悪化しない限りは痛いとか痒いとか症状が分かりません。 目に見える症状をググって答えがあったとしても、誤った事と誤解してしまう場合もありますし、獣医さんに診てもらっても原因が分からない場合もあります。 脅す訳では無いんですが、猫や動物を飼われている方は

      • FP3級独学一発合格の勉強法はこんな感じでした

        2022年の9月にFP3級試験を受け、合格しました。 勉強期間は2か月弱、〇〇講座とかは受講せずに独学で済ませました。試験勉強時間は20~30時間かと思います。 FP試験を受ける人が増えてきている事なので、自分の勉強法や思った事などを参考にして頂ければと思い、記事を書いてみました。 まずは筆者の簡単なプロフィール ・50代おじさん、既婚で一児の父、一軒家購入済 ・フリーランスのゲームディレクター ・確定申告は自分でやってます ・株や仮想通貨等の投資歴は10年くらい、収益はや

        • 発売ラインナップから消え、別名になって発売された某ゲームの話

          昔はゲーム雑誌の発売予定に掲載されているタイトルがいつ発売されるのかドキドキしていたものですが、最近はネットでたくさんの情報が得られるので余程の大型タイトルでも無い限りはドキドキして待つ事は無くなったような気がします 以前ツイートしたこのゲームについて、少し詳しく書きたいと思います とは言え版権物なので、抽象的な感じにもせざるを得ませんが… 時系列に沿って言うと、まず某社が漫画家A氏からゲームの開発許諾を得ました。 契約としてはゲームが発売されてから、売り上げに応じて

        • 固定された記事

        クソゲー開発秘話

        • 猫の目の大きさが違うと思ったら〇〇だった話

        • FP3級独学一発合格の勉強法はこんな感じでした

        • 発売ラインナップから消え、別名になって発売された某ゲームの話

          プログラマーで新卒入社したのにグラフィックデザイナーを経てディレクターになった話

          Twitterでゲーム業界志望の人を見ていると、Unityでゲーム作った方が良いのかプログラムを学んだ方が良いのか企画書を書いた方が良いのか悩んでいる方を見かけますが、ぶっちゃけて言えば「何をしてきたか」よりは「何ができそうか」が明確に分かる人が有利だと思います こう言っては失礼なんですが、そもそも新卒入社の方に即戦力は求めません。求めるような会社ははっきり言って「相当ヤバいです」 会社にとって即戦力が必要と言う事は、会社に在籍しているスタッフに戦力が足りなくて、外注に頼

          プログラマーで新卒入社したのにグラフィックデザイナーを経てディレクターになった話

          「自分でやった方が早い」は愚者の行い

          作業って、なかなかスタッフ全員均等に振る事が難しくて、だいたいはリーダーとかスキルが高い人に集中しがちなんですが、想定外のトラブルにより手が空いているスタッフに作業を振る事を検討するケースは多いですよね ですが、こういう場合に「人に教える時間や手間を考えると自分でやった方が早い」って返す話は良く聞きます これを勤勉と見るか怠慢と見るか、状況によって変わると思うんですが、僕はどちらかと言えば「怠慢」だと断言します 理由は色々ありますが、まずはこういう時ってこんな脳内シミュ

          「自分でやった方が早い」は愚者の行い

          ゲーム開発よもやま話 D社のちょっと変わったルール

          昔々、世界で一番有名なネズミを擁するD社と仕事をした時の話です。 海外の会社だからなのか、元がアニメ会社だからなのか分かりませんが、ちょっと変わったルールがいくつかあったので書いてみたいと思います。 打ち合わせはタダじゃないゲームでも何でも基本的に打ち合わせってありますよね。D社は打ち合わせから独自ルールを提唱するんですが、なんと有料なんです! 1時間数千円だったか1時間を超えると有料だったのか忘れましたが、無駄話をすると延長料金を払う事になるので、挨拶程度の軽い時事ネ

          ゲーム開発よもやま話 D社のちょっと変わったルール

          某RPG開発で起こった怪奇現象

          これは自分が参加したプロジェクトではなく、お隣のRPGプロジェクトで起きた話 そのRPG開発も終盤に差し掛かり、デバッグ作業が進んでました 戦闘シーンチェック、街に配置されたNPCのセリフチェック…そこで発覚 このNPCは何?誰が作ったの? なんと、誰も作った覚えのないNPCが街にいる事が判明したのです NPC配置って、1人でできる作業じゃないんですよね デザイナーが画像作成して、プログラマーがNPC用のテーブルを用意して、プランナーがマップ上に配置してセリフを設

          某RPG開発で起こった怪奇現象

          開発遅延、発売日延期の日々

          ゲーム開発をスケジュール通りに進行するのは難しいもので、発売日延期と言うものは「クオリティアップのため」と言う表向きの言葉があるものの、できれば避けたい事態です 僕が以前関わった某ゲームの移植案件は3ヶ月で終わる予定のはずが伸びに伸び、結局1年かかりました 何が原因で、どのように9ヶ月も伸びたのか、当時の記憶を辿りながら書いていきたいと思います 某年秋、移植決定の連絡がありました 某タイトルを次世代機へ移植の案件、とは言えオリジナル版制作スタッフ会社なので移植案件と言

          開発遅延、発売日延期の日々

          良ゲー・クソゲーが生まれる要因とは

          僕は大小合わせると結構な数のゲーム開発に関わってきたのですが、その中でも売れた物と売れない物、面白い物と面白くない物がありました。 ※そもそも面白く無い物を何故作るのか、と思う人もいるかと思いますが、人には趣味嗜好があります。自分は面白く無いと思っても他の人(特にえらい人)が面白いと思えば作るものです。 開発に参加した職種もドッターだったり3Dデザイナーだったり、プランナーだったりディレクターだったり。 良ゲーランキングで1位を取ったり、クソゲーランキングで1位を取った

          良ゲー・クソゲーが生まれる要因とは

          90年代のゲーム開発ってこんな感じでした

          90年代のゲームハードと言えば、ファミコン、PCエンジン、メガドライブ、スーファミ等、今やレトロゲームのカテゴリに位置付けされるものです。 この中で僕が開発経験があるのはPCエンジンとスーパーファミコンです。この辺りの話を書いてみます。 PCエンジンの話90年代前半と言えば、インターネットがまだ無い時代の話です。当時僕はデザイナー(ドッター)でした。 当時はPC-9801と言うパソコンで開発していました。OSはMS-DOSでWindowsで言うコマンドプロンプトでのみ制

          90年代のゲーム開発ってこんな感じでした

          ゲーム開発をスケジュール通りに進めるために必要な事

          ゲーム開発に限らず、物事をスケジュール通りに進めるのって難しいと言うのは良く聞く話で、まず簡単なスケジュールを作れば良いじゃないかと思いがちですが、なかなかそうはいかないのが現実です 特にゲームの開発は、まず企画書があるし、完成形もイメージしやすいし、やる事は決まっているし、詰まる所はそんなに無いハズなのです…が、そんなゲーム開発において良く聞くスケジュール遅延愚痴ランキングはこんな感じです 3位 仕様があがってこない! 良く聞きますね~ 色々理由はあると思いますが、

          ゲーム開発をスケジュール通りに進めるために必要な事