さらばスパビー!マックと私のティロリ、ティロリ、ティロリ~
マクドナルドから、スパビー(スパイシービーフバーガー)がなくなってしまう!!!
私は最寄りのマクドナルドに駆け出し、スパビーに最後のお別れをしに行った。そして運ばれてきたスパビーを見たら、スパビーを含めた様々なハンバーガーやサイドメニューたちとの思い出がよみがえってきた。
私のマックデビューはたぶん標準より遅く、中学生くらいだったと思う。
財力のないティーンエージャーにとって、マックはあまりにも強力な味方だった。
マックシェイクやハンバーガー(一番安いやつ)を頼んで、部活だけあって授業がない日の部活終わりに、友達とひたすら話していた記憶がある。
あのハンバーガーって、シンプルなのだけど、ピクルスの酸味の加減がほど良くて、私は今でも好きだ。友達と話したくてわざわざ家と反対方向の電車に乗って行っていたマックだったから、交通費を考えたら400円相当のマックシェイクやハンバーガーになっていたと思うけど。
大学生になると、私はアルバイトをするようになった。飲食系のお店で、自分と同年代の学生から、ちょっと年上のフリーターのかっこいいお姉さん、アラサーくらいのママさん、自分の親くらいの世代の方など色んな人がいる職場で、本当に楽しかったバイトだった。
大学卒業に際してバイトを退職するとき、自分の母親と同年代くらいのパートさんが、「餞別になにかあげたいんだけど、ごめんね、お金がなくて」と差し出してくれたお菓子のことは忘れられない。シフトが終わって先に上がるときに、「これからどこ行くの?」と尋ねられ、「大学です!」と言うと、「ウソでしょwww遊びに行くんでしょwww」と毎回いじってくれたちょっと素敵な社員のおじさん(コック服補正でかっこよさ3割増し)のことも大好きだった。
そんな大好きだったバイトだが、私のシフトは朝がめちゃめちゃ早くて、おまけに最初の1時間はワンオペ状態、その後昼にかけてそこそこ忙しかったこともあって、シフトが終わる頃にはいつも尋常でない空腹状態だった。
飲食のお店だったので、目の前に(商品の)おいしそうな料理があるのに食べられないという生殺し状態(まかないはなかった)がツラく、そんなとき、近くにあってすぐに食べられて安くて、という救いの手を差し伸べてくれたのもマックだった。
空きっ腹にダブチ(ダブルチーズバーガー)。最近ではめったに注文しなくなったマックフライポテトやチキンマックナゲットも大好きだった。それらを好きなように食べていても太らなかった(なんで?!)。
食べ終わって、一息ついたら、卒論や課題のレポートを書いたり、就活で使うエントリーシートの下書きをしたり。高確率で電源やWi-Fiを確保できるのもありがたかった。
社会人になると、休日に勉強することがあった。そんなときにも私はマックに行ってプレミアムローストコーヒーを片手に勉強した。時間がとれるときはカフェチェーンに行くけれど、マックなら百円ちょっとだし、短時間しかとれないときも気軽に行けるのがありがたい。
集中力が切れると、ポテトの揚がる音(「ティロリ、ティロリ、ティロリ~♪」)が頭から離れない……
そして、辛いもの好きな配偶者と結婚したことがきっかけで食べたスパビー(スパイシービーフバーガー)。好きな人がすすめてくれたものというのはなんとなくいつまでも記憶に残っているもので、私にとってスパビーはそんなちょっと特別な思い出のこもった商品だった。
そんな感じで、スパビーがなくなることを機にマックでの思い出が色々とよみがえり、なんだかこれではマックが閉店してしまうみたいになってしまったけど、もちろんそんなことはない。
さらば、スパビー!
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