コミュニティ論-組織づくり-
おはようございます!歯科医師×社会起業家、たわちゃん(多和実月)です。
すべての人にお口からの健康を届けるため、U30の若者が活動するコミュニティの運営や講演活動をしています!
事務作業や夏に向けて仕掛けているプロジェクトの準備など...todoが押し寄せてくる日々を過ごしているこの頃。昨日は束の間のお休みでリフレッシュしました。
今回はよく相談を受ける「組織づくり」をテーマに、コミュニティ運営におけるナレッジを共有します。
お口のテーマパークの組織図
お口のテーマパークは現在総会員数80名(内コアとなる正会員は20名)のコミュニティです。
正会員は事務局、企画部、マーケティング部のいずれかに所属し、運営にも主体的に協力する会員を意味します。
代表がすべての部署を統括するのではなく、学生代表を始め各部署に設置したアドバイザーやリーダーの力も借りながら機能させています。
また、プロジェクトは部署や班とは異なり、組織図に横串を刺すような形でチームを結成させて進めています。要するにマトリックス型の組織と思っていただいてOKです。
組織のつくり方
このように様々なチームを立ち上げ並走させているわけですが、原則これから説明する段階を踏んで進めています。
共通して言えることは、
•1年で組織化までを目標にすること
•誰1人取り残さないを哲学とすること
それでは順に紹介していきます。
1.関係づくり
チームの前に、まずは関係づくりから。
このとき本人の希望を最優先に、所属部署やプロジェクトを割り当てます。同志を集めることで全体の士気が自然と高まるからです。
報酬システムが存在しないコミュニティにおいて「やりたい」という内発的動機はかなり重要。同志にさせることに時間を使うのではなく、適任者がいないなら探すことに時間を使った方が結果的に上手くいきます。
目安は3ヶ月ですが、これからの土台になる部分なのでケースバイケースで幅は取っていいと思っています。
2.チームづくり
温度感が高まってきたタイミングで、いよいよチームづくり。6ヶ月を目安に行います。
まずは先陣を切るリーダーの存在が必要です。
リーダーに大事な要素は圧倒的な熱量なので、お口のテーマパークでは立候補制を採用しています。
立候補者がいない場合は、
•レスポンスの速さ
•参加頻度
•積極性
上記の観点から活動への熱量を客観的に判断して声をかけます。
ですが、強制はしません。最終的には本人の意思で決断してもらうことを徹底しています。
こうして決まったリーダーには、とにかく先頭を全速力で走ってもらいます。もちろんついていけるメンバーとついていけないメンバーに分かれます。初めは志を同じくした者と言えど、能力や余力は人それぞれなのである意味当然のことです。
ここで優しい人柄のリーダーほど陥りがちなのが、後ろに合わせようとすること。この時期にリーダーが振り返ったら絶対にダメです。結果が出ないばかりか、ついていけるメンバーの士気までも下げてしまうから。こうなったチームは遅かれ速かれ消滅します。
この最悪な事態を防ぐためにお口のテーマパークではアドバイザーを設置しています。
リーダーと反してアドバイザーは代表からの任命制を採用しています。
活動での実績やスキルの他、
•私が心で信じられるか
•学生代表と信頼関係が築けているか
•メンバーと信頼関係が築けそうか
上記3点が任命基準です。
アドバイザーは、すべての人がチームのペースについていけるようにサポートします。どのような手段を取るかは敢えて指定せず、アドバイザーの裁量に委ねています。気にかけるのも、声をかけるのも、一緒に作業をするのも、すべて相手のためを思っての行為はサポートです。
さらに、ついていくべきでないメンバーを判断することも重要なサポートです。
特に初期はチームのカルチャーまで分からないため、一定の確率でミスマッチは起こるものです。
本来は「やりたくないです」も正々堂々と言える環境が望ましいですが、やはり自由意思で参加するコミュニティなので、フェードアウトしてしまう方が当人にとって楽ですよね。(ここでNOをハッキリ言える人、個人的にはすごく信頼できるし好きですが)
でもその選択は、当人にとってもコミュニティにとっても大きな機会損失です。本来すごく近くにいた者同士の距離が大きく開くのは、シンプルにもったいないですよね?
誰1人取り残さない組織とは、皆が一緒にいることではありません。皆を適切な位置に采配することです。その采配を組織の中に留める必要はありません。なのでアドバイザーには1段階上の視点を持ってもらいたいと思っています。
3.組織づくり
これらの過程を経て全員が自走できるチームに成熟すると、次は組織づくりです。
このように誰がやってもできる状態は、リーダーが交代する適切なタイミングです。
全速力で走り続けられる人なんていないですよね?どんなに能力の高いリーダーでもスピードを保つことはできません。唯一の手段は消耗する前に次へ繋ぐことです。
そこからどう采配するかは個々のキャラクター次第ですが、
•一休みしてメンバーに戻ってもらう
•アドバイザーにステップアップしてもらう
•別のプロジェクトのリーダーをやってもらう
こんなに多くの選択肢があるので、同じポジションに固執する必要はありません。
どんな組織であっても流動性は大事です。
代表は開拓者になるべき
こうして次々に組織をつくっていくコミュニティの代表は開拓者であるべき。言い換えると、代表に必要な要素は開拓力です。
開拓力を細分化すると、
1つは未開拓の地を見つけること。これは多少のセンスと経験による蓄積です。
だからメンバーと同じ視点ではダメです。そんな代表が発する言葉にメンバーは耳を傾けないし、心を動かしません。本来自分が稼動する時間をメンバーに稼動してもらっているのだから、その空いた時間で休憩するのではなく、誰よりも勉強して視座を上げるべきです。
そしてもう1つは、未開拓の地を耕す覚悟です。
開拓の掟は1割のクオリティで全範囲を網羅することです。1割のクオリティに抑えるのは時間の節約とメンバーに裁量権を与えるため、全範囲を網羅するのは地雷を確認するためです。これによってメンバーが取り返しのつかない失敗をする可能性をかなり下げることができます。
言うまでもありませんが、それでも失敗したときには自分の非として責任を持つこと。ここでメンバーの責任にするのは代表失格です。
コミュニティの基盤は尊敬
eumoのメルマガで武井浩三さんが仰っていた
まさにこれだと思いました。
コミュニティの基盤は権力や地位ではなく尊敬です。だから競争ではなく共創という概念が当たり前に染み付いている。これが今までの社会で生み出せなかったものが育まれていく仕組みではないかなと。
限られた時間を素敵な人に囲まれて過ごせますように、これが私の願いです。
皆さんは七夕の夜空に何を願いますか?
たわちゃん
💚💚💚
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