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みんなが誤解している赤チャート(新課程)の使い方と難易度

赤チャートを使ってもいないのに、「赤チャートは鬼ムズ」と言っている人があまりにも多いので、今回はそんな赤チャートの「本当の」使い方と難易度について解説していきたいと思います。

結論から言って、「赤チャートは少し難しめの良書」です!それでは解説を始めていきます。



本当の赤チャート像

赤チャートは、長らく網羅系参考書の最高峰として君臨してきました。基本例題など無く、応用問題づくし!というのが、赤チャートに対する世間のイメージであるように感じます。

しかし、改訂された赤チャートは全然そんなことはありません。意外にも基本的な問題がほとんどで、もしかしたら青チャートの方がやりにくい、、という人もまあまあ出てきそうです。

確かに、赤チャートは一昔前までは、クラスの優等生しか使わないような鬼参考書でした。

しかし、今は違います。難しい問題を残しながらも、赤チャートだけで基礎の基礎から学べるようになったのです。

アップデートがされていない先生は「赤チャートは難しいからやめておきなさい。」と口を揃えて言うのです。

そして、先生の話を聞いた現代の学生も赤チャートは難しいという間違えた認識をするようになるのです。

これだけでは、赤チャートの良さは伝わらないので、ここからは赤チャートの真実をお伝えします。

数研のホームページより画像を貼るので見てみてください。



上が赤チャートで下が青チャートです。

「え!赤チャートの方、青チャートとほぼ同じじゃん!」と思いませんでしたか?

この画像は、私が作為的に選んだわけではなく、公式のサンプルですからね。つまり、数研としても、赤チャートを青チャートに寄せてきているわけです。

私は、赤チャートも青チャートも使ったことがありますが、例題もほとんど被っています。

以上から分かるように、赤チャートだけでも基礎から学べるのです。「青チャート終わったから赤チャートやろう!」という人が一定数いましたが、基礎の部分が被るので、全く意味のない行為と言えます。

青チャートと赤チャートが似ていることが分かったところで、次に、両者の違いを見ていきます。この違いに私が赤チャートをオススメする理由があります。


違い①

赤チャートには、例題の被りがありません。青チャートだと、似たような問題がいくつかの例題で扱われることがありますが、赤チャートではそういうのは一切なしです。

よく言えば、ムダ無く勉強できるということだし、悪く言えば、演習したい人には足りないということでしょう。

チャート式シリーズは問題数がとても多いので、少しでも例題被りはしたくない方には赤チャートが良いと思われます。


違い②

赤チャートでは、難易度がコンパスではなく、星の数で表されます。星の方がやや難易度が高めと思われます。

星4以上の問題がチラホラあるのですが、これがまあ難しいのです。

先ほど、赤チャートは例題被りが少ないと書きましたが、その被りがない分が星4の難問に当てられています。

この星4以上をシッカリ終えておくと、「やさしい理系数学」や「プラチカ」にすんなりと順応することができます。

とは言え、星4以上はほとんどないので、青チャートとほとんど同じ使用法が可能です。


違い③

青チャートにあるExerciseが赤チャートにはなく、その代わりに、章末問題があります。ちなみに章末問題は、例題を終えたばかりの人が手をつけられるような難易度ではないので、いったん放置することになります(笑)

赤チャート例題→やさしい理系数学→赤チャート章末問題 と戻ってくることができます。つまり、東大、京大、旧帝医向けの使い方と言えます。

一方のExerciseはきりが良いところで新鮮な確認問題を解けるので、習得度を把握することができます。



赤チャートの達成レベル

赤チャートは、「例題」、「練習問題」、「章末問題」、「演習問題」から成ります。

「例題」だけでも完璧にこなすことができれば、河合偏差値65はいけます。つまり、東大や医学部数学で下位層ではあるものの合格するレベルの実力はつきます。

「章末問題」まで完璧にできれば、偏差値70に達するでしょう。つまり阪医レベルです。私自身、章末問題は完璧にはできていないのですが、数学偏差値68を出すことができました。

ただ、章末問題は例題とは異なり、解法を暗記しても意味がないので、ここら辺から数学的なセンスが問われるのかな?という印象を受けます。

「演習問題」は未知の世界です、、あまりにも濃すぎたので触れてすらいません。というか、触れなくても私は合格しているわけですから、ほとんどの人には不必要でしょうね。


赤チャートの使用法ですが、普通の網羅系参考書とほとんど同じ使い方をします。

下の記事は私が書いた網羅系参考書使い方の記事で、Googleで検索上位3位に表示されているものです。参考になると思うので、ぜひ読んでみてください。

赤チャートの特殊な使い方としては、初めは星4以上は完全に無視してしまっても良いという点でしょうか。

とりあえずは青チャートと同じなわけです。


こんな人にオススメ

ここまでの内容をまとめると、赤チャートは無駄なく勉強できて、基礎から応用まで幅広く対応できるということです。

ではどんな人にオススメなのでしょうか。


1パターン目は、理解が早い人です。

理解が早い人なら、同じような問題を解くのは苦痛だと思うので、例題被りのない赤チャートの方がストレスがないでしょう。


2パターン目は、物事を根本的に考えることができる人です。

世の中のほとんどの学生は、「参考書を何周すれば良いのか?」という量にとらわれがちです。そうではなく、自分が納得いくまで、ひたむきに理解しようとする姿勢の人には赤チャートが向いています。

具体的には、偏差値70以上の高校に合格するレベルの知的好奇心があると使いこなせるでしょう。

先述の通り、赤チャートには例題被りがないので、根本的な理解ができていないと、問題文が少し変わることで分からなくなってしまうのです。


3パターン目は、京大以上を目指す人です。

赤チャートの特色として、難しい章末問題を紹介しましたが、京大以上を目指さないのであれば、オーバーキルともいえる難易度です。なので、京大以上を目指さないのであれば、章末問題はやらないという選択肢も有ですね。


というわけで、結局赤チャートはトップ層向けという結論になってしまったと思われるかもしれませんが、違うんです。

今までは、理Ⅲや京医に行くようなバケモノしか使っちゃいけない!という風潮だった赤チャートですが、

最近は、偏差値70の高校に合格したなら、使うのを検討するのも大ありだよ!という参考書になってきたのです。

この記事を読んで、少しでも赤チャートに対する印象が変わったなら幸いです。

もしよければ、ことらもどうぞ

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