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1年で医学部、東大に合格できる網羅系参考書(数学)の使い方

チャート式やフォーカスなど、高校生にとって網羅系参考書から逃れることはできません。しかし、その分量はあまりに多く、さらに難しいということで挫折する人は多いことでしょう。

私自身、網羅系を全然覚えられなかったのですが、京大医学部の人からやり方を教わったところ驚くほど覚えられるようになりました。

1周したけど全然覚えていない。なんてこともよくある恐ろしい世界なので、今回は網羅系参考書の使い方について紹介していきたいと思います。文理どちら選択でも使い方は同じなので、文系の方もぜひ読んでみてください。


網羅系の到達レベルと位置付け

チャート式やフォーカスゴールド、レジェンドなどがありますが、どれを選んでもいいと思います。いずれも完璧にすれば、東大数学で合格点がとれるほどになります。

しかし、東大に合格するからといって、網羅系だけで数学を攻略するのは効率が悪いので、応用系の参考書を使うことになります。この応用参考書は基礎となる知識がないと手も足も出ないので、網羅系をやっていないと話になりません。つまり網羅系は、実力をつけるというよりかは、思考(応用)問題を解くために使う。というイメージです。

この記事では、青チャートを例に、使い方を解説します。


使い方

まずは、下のような基礎知識まとめみたいなページがあります。ただ、青チャートで基礎知識を覚えるのはナンセンスなので、飛ばしてもいいページです。基礎を学ぶなら、講義系参考書を使ったほうが分かりやすいです。


次に、例題のページ群が来ます。


例題こそ私たちがやるべき所です。ページの下半分に練習問題がありますが、必ずしもやる必要があるわけではありません。というのは、例題とほとんど同じ問題だからです。

「例題で覚えて、練習でアウトプットするべし」という意見も多くありますが、これは1周しかしないなら合理的な方法です。しかし、少しチャートをやったことがあるなら分かると思いますが、2周目やってみると問題なんてほとんど覚えていません。なんなら、1週間でも空けば忘れています。

だいたい、初見だと分からない例題ばかりですから、このやり方だと時間がかかって、やってられません。「大切なのは、素早く1周を終わらせること」です。パッと1周して、少しでも記憶が新しいうちに2周目をやることで記憶を定着させていったほうがいいでしょう。

何周もするなら、例題でアウトプットできます。嫌でも2周目以降はアウトプットする羽目になりますからね。


例題をしばらく進めると、章末問題があります。青チャートではExerciseです。


これまた、しばらくやる必要はありません。「網羅系のゴールは解法暗記」ですから、とにかく例題を完璧にすることが最優先事項です。また、難易度が上がるので、そもそも解法暗記ができている状態で挑まなければ効果的ではありません。

ここまでを要約すると、例題だけをやっていけばいい!となります。


次に、具体的な解法暗記の仕方を紹介します。これは、京大医学部の人から教わった暗記法がベースとなっています。

前提として、例題と同じページに解答が載っているので、隠してください。B5ルーズリーフを半分に折ると丁度いいサイズになるのでオススメします。

まずはじめに、解答を隠しながら例題を解いてみてください。5分考えて分からなかったら解答を見ても大丈夫です。「分からなくて当然なので、落ち込まないこと」が大切です。

講義を受けただけで例題を解けたなら、「今のところ」理解は十分なので合格です。たまたま覚えていたというケースもあるので、半年後にも解けるか確認する必要があります。

例題を解けなかったら、解答を丁寧に読み込んで理解してください。「丸暗記は絶対にダメ」です。解法暗記とは、丸暗記することではなく、理解した上で解法を再現できるようになることです。

「なんでこうなるのか?」を考えて解答を理解し、覚えてください。覚えたと思ったら、再び解答を隠して、頭の中で解法の流れ(なんとなくの)を思い出してみてください。思い出せたら、次の例題に進みます。思い出せなければ、もう一度解答を見てください。

こうして次々に例題を解いていってください。解答を見て答えたページには付箋をつけておいてください。1日のやる分が終わったら、そこで終わりにしてOKです。大切なのは次の日です。

次の日は、次のページに行かずに、前日の付箋ページの例題を解いてみてください。ここで解けたら、付箋をしまっておいてください(捨てるのはもったいないからリユース)。付箋が取れなかったら、覚えなおして、また次の日に再テストです。

「1日後に確認したら覚えてるにきまってる。」と思った方もいるでしょう。確かにそうです。しかし、覚えている間に復習するから定着するというケースもあるのです。

一般的に、分量がとてつもなく多いものを覚える場合、すぐに復習しちゃった方が覚えられます。復習までに時間が空くと、サッパリ忘れてしまうので、復習の時にまた理解から始めなければならないのです。復習の時に全く覚えていないとモチベも下がります。

だったら、理論値的にはベストではないけど、覚えている次の日に復習してしまった方が結果につながります。


このようにして最後の例題までできたら2周目に入ります。2周目も隠して解いて、できなかったら付箋をつけて、次の日復習。と同じことをします。これを3周ほどすると、ほとんど覚えられます。

ところで、チャートは1冊あたり、例題が300問ほどあり、いきなりこれを1周するのは気がめいります。なので、単元ごとにやってもいいと思います。

3周くらいできると、どうしても毎回この例題で間違える!といったものに気づき始めます。なので、この例題は重点的にやって覚えましょう。すると、その例題ばかり解くようになるので、丸暗記のような状態になりがちです。理解はしてないけど、たくさんやりすぎて覚えちゃったという状態です。こういう時に、ページの下半分の練習をやります。ちょっと変わった聞き方をする類題を出してくれるので、練習ができなかったら、丸暗記してたんだと自覚させてくれます。


どれだけやればいいか

とりあえず、受験生で網羅系が完成していないなら1日10問はやらないといけませんね。

ただ高1で部活があるとなると、1日1時間くらいしかできないでしょうから、1週間で15問やることをめざすのがいいでしょう。だいたい1冊300問なので半年で1周できる計算です。

2周目は1週間に20問やることにすれば4か月で2周目が終わるので、まずまずのペースでしょう。

単元別にやると、1単元あたり40問くらいなので、無理なく周回できて、知識が定着するでしょう。

高2までに網羅系が完成すると、受験がイージーモードになるので、ぜひ頑張ってください!



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