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お別れと出発の準備

先日の翻訳依頼については、マネージャが中々の策士だったらしく、裏でAちゃん担当分の翻訳を他の子に依頼しており、事なきを得た。

やるな、マネージャ。

Aちゃんは「木曜日までにがんばる」と言ったにもかかわらず、木曜日には連絡もなく、金曜日の15時過ぎても進捗報告すらなかったので、「もう出来ている分をとりあえず提出してください」と言って、終わりにした。

チーム内の期限は木曜日(正式な提出期限は金曜日)だったのに、何も連絡してこないのは、仕事をどう考えているのだろうか。。

このAちゃんは、「私はデキる女」を前面に押し出しているだけに、こんな小さな事(依頼を確認する、できる・できないを伝えて相談する、遅れそうなら事前に連絡する)ができていないのは、本人のイメージと現実に乖離があるように思える。

離婚が決まった事、もう子供たちがここにはいない事などもあって、最近は引っ越し・転職を考えていたが、この翻訳業務がかなり「環境を変えたい、転職したい」と言う気持ちを後押しした。

チームメンバーのママみたいに、細かく面倒見なくてはいけないのもうんざりだった。

そんなわけで、転職活動を開始してみたが、今までと違って制限がほとんどないだけに、超絶迷い中である。

今回の絶対条件は「完全リモート(海外もOK)」と「収入アップ」の二つだけだ。

先週の水曜日はある会社から連絡があったので、まずは話を聞いてみることにした。お互いの希望などを会話した後、改めて連絡をもらうことになっている。

他には、転職サイトの履歴書などを更新したり、既に転職したかつての同僚に連絡を取ってみたり、スキルアップできそうなクラスやコミュニティを覗いてみたりしている。

急いではいないので、ゆっくり、自分にとってベストの選択をしようと思う。

かつては、「今の仕事を失ったら、インドを出ることになったら、どうしよう」と恐れていたが、今はその恐れが無くなった。あれだけ恐れていた環境の変化を、今はむしろ歓迎する気持ちさえある。

方向性は決まっていないが、まずは色々と動いてみよう。



そんな中、久しぶりに夫から連絡があった。

離婚も決まり、そろそろ娘の様子を知りたいと思っていたため、電話に出る。内容は、「ビザの申請をしているから住所を教えて欲しい」であった。

また住所なのか。。。(笑)

離婚が決まったことで色々吹っ切れており、教えても大丈夫な気持ちになっていたが、とりあえずソサエティ名は既に知られてしまっているので、それで入力してもらう様に伝えた。(部屋番号は教えず。注意はしておいた方が良い。)

離婚が決まっている事は、インドで使っている、夫名義の車や夫の荷物をどうするか、また、娘の親権や面会などがきちんと決定してから伝えようと思っている。

先日の調停の際に初めて分かったのだが、判決が出たとは言え、このままでは離婚を証明するものが無い。裁判所にいる人間しか分からない状態だ。

申立書に対する判決が出た後、その判決のコピーを入手して初めて離婚が証明できる書類が手に入るのだ。日本の様に戸籍に記載されるわけではないので、インドでは独身であることも、離婚していることも証明するのが難しい。

外国人と結婚する時に、「独身証明書」の提示を求められることが多いのにも納得であるが、少なくともインドではこれも適当に作れてしまうのではないかと思う。

お金を積めば作成してくれる業者なんていくらでもいそうだし、証明書が本物かどうかなんて日本の役所では確認しないし、あのカオスな国の婚姻状況の確認など、日本の役所には絶対にムリだ。

さて、住所(部屋番号)を教え渋る私に対し「もうお前の事を追いかけていないから、安心しろ」と、夫は言う。

多少は、離婚を進めている事を理解してくれたようだ。
しかし、「好きにすればいいが、後悔するなよ」と言う。

「お前の幸せを願っているよ」とは言ってくれんのか(笑)

離婚については、私の心残りは娘だけである。
たとえ一緒に暮らさなくても、連絡は取っていたいし、どうしているかを気にしている。

夫とは、夫婦として一緒に暮らしていきたくはないが、不幸になる事を望んではいないし、成功を願ってもいる。

まあ、多少は態度が軟化してきているので、焦らずにいこうと思う。
子供たちが成人するまでは、夫とは完全に縁を切る事はできないと考えているので、離婚後も可能な範囲で良好な関係ではいたいものだ。

夫は「願い事が一つだけある」と言う。

「私が死んだら、会いに来ないで欲しい。子供たちに見守られて死にたい」

そっか~。。。

今まで私に対して執着を見せてきた夫の、プライドなのかな、と思う。
一抹の寂しさは感じるものの、夫の願いなのであれば、私はそれで全然問題ない。

夫との関係に、いよいよ本格的なお別れの時が来たことを感じる。

事務手続きなどはこれから処理が必要であるが、お別れがあるという事は、同時に、新たな出発もあるという事だ。

新しい出発に向けて、準備を進めよう。



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