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空腹は最高のスパイス:(手術後~就寝まで)

前回のnoteでは手術が終わったところまでを書いた。

13時過ぎに手術室への移動を始め、戻った頃には既に夕方の17時過ぎであった。



部屋に戻ると、午前中に案内された部屋とは別の部屋に移されていた。
前の部屋よりも広くて、余裕がある。
ドアから私のベッドまでのスペースに余裕でもう一つのベッドが入りそうだ。

ベッド右側。ドアからベッドまで結構なスペースがある。
写真には写っていないが、ベッド側にクローゼットなどがあった。
ベッド正面。テレビやアメニティ、冷蔵庫完備。
ベッド左側。H君がここのソファで寝ていた。

部屋に運ばれて来た私を見て、部屋で待っていてくれた、付き添いのH君は、「どう?大丈夫?」と聞いた。

意識もあったし、会話できるぐらいであったので、
痛みは無い事、問題なく終わった事、
手術後に切除したものを見せられた事を話した。

切除したものはH君も見せられたみたいで、
「いや~何てコメントしていいか困ったよ~」と笑っていた。

ちなみにH君は、息子の高校時代の親友で、今は医学部を目指して勉強している。現地の人+医療関係に明るいだろうと踏んで付き添いをお願いした。
説明が面倒なので、病院の人には「息子」と言っておいた(笑)

ただ、来月に大事な試験が迫っているのに、時間を取ってもらって、ありがたいやら、申し訳ないやら。。。

H君、感謝!!


H君との短い会話の後、目をつぶりうとうとしていると、看護師さんたちがわいわい入って来て、「どう?大丈夫?」と聞きながら、テキパキと薬を処方してくれる。

その時はもう足は動かせるようになってはいたが、まだ、ゆっくりとしかできなかった。

看護師さん達が部屋を出て行った後も、またうとうとしていたのだが、
突然気持ち悪くなり、ナースコールをして、H君にもナースステーションに呼びに行ってもらった。

吐き気がひどくて戻してしまった。

急いで来てくれたが、残念ながら看護師さんは間に合わなかった。
ただ、体が自由に動かないながらも、せめてベッドではなく、床を向くだけの冷静さはまだ私にも残っていた。

前日の真夜中(深夜12時)からの絶食(水も含め、飲食は一切NG)で、17時間以上何も摂取していないので、一体何が体に残っていたのかは分からないが、透明の水の様な液体であった。

前回の手術の時も同様の症状だったので、麻酔などの副作用だと思う。


さらにその後、傷口の状態を確認、消毒をした。

カーテンを閉められ、右側を下にして体を横向きにする。
毛布をどけて、おしりのあたりを触る。

この時に初めて、未だにパジャマのズボンはウエストまで引き上げられていない状態で、おしりを出されたままだったことに気づく。

ズボンはちゃんと履かせてくれてもよかったんじゃ・・・。

看護師さんはおしりに張り付けられていた四角いガーゼをはがし、中に詰められていたガーゼを取り出す。

ええ・・・。中にも詰め物されてたんだ。

こちらも全くそのような感覚は無かった。中にガーゼが詰められていたことにすら気づかないくらい、手術後の感覚は鈍っているのだと実感した。

中の詰め物を取り換えて、再びガーゼをテープで留めて、その夜の消毒は終わりだ。



夜の20時頃になってやっと、水を飲むことが許された。

おお・・・!!20時間ぶりの水分!!

数字にするとすごい長時間で大変に思えるが、今回は意外にも飢えや渇きはそこまで強く感じなかった。

それでも、久しぶりに飲んだ、冷たいお水はとても美味しく感じられた。


しばらくして、スタッフがココナッツウォーターを持ってきた。
ポンと置いていったので、付き添いのH君のものなのかどうかが分からず、また、飲んでも飲まなくてもいいのだと思って、飲まずにそのままにしておいた。

すると、しばらくして入って来た看護師さんから、
「あら~これは飲まなきゃダメじゃない~」と言う。

あっ、これ私のだったのか・・(笑)

「これはある意味テストよ~。これ飲んでも吐き気とか具合が悪くならなかったら、今日は夜ご飯食べていいからね。」と言われ、素直にパッケージを開けて飲む。

ココナッツウォーターはあまり好きではないが、絶食後の為か、するすると体に入っていった。


ココナッツウォーターを飲んでも経過が良好であったため、今日の夜から食事をしてもよいことになった。

看護師さん達には、「まずは柔らかい、消化の良いものからね。後、辛いものはダメよ~」と言われていた。夜の21時頃に出された食事はキチョリ(インド版のおかゆの様なもの)、ダール(レンズ豆のスープ)、ナスのサブジ(辛くないやつ)、ヨーグルト(無糖)であった。

よくよく考えたらキチョリはダール+ごはんを柔らかく煮たものなので、ダールが2種類じゃない、と気づいたのは、帰宅してこの写真を改めて見てからだった。(笑)

こんな感じで出されます。機内食っぽい。
病院のロゴ入りの食器。。。必要かな(笑)
上からダール、ナスのサブジ、キチョリ。左上はヨーグルト(無糖)。
ヨーグルトはそのまま食べたけど、どうやって食べるのが正解だったんだろう・・・。(笑)


普段、自分が食べるものとしては積極的には選ばないメニューだが、やはり久しぶりの食事だったので、出されたものは全部美味しくいただいた。

誰かが言っていたが、空腹は最高のスパイス、とはうなづける。


その後は、実はよく覚えていない。

恐らく、夜にも看護師さんが来て、薬を処方してくれたと思うが、ご飯を食べた後はやはり眠くなってしまい、眠ってしまった。



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