見出し画像

しまなみ海道の旅⑥:2日目は雨だった(大三島~伯方島)

2023年1月末からビザのために一時帰国していたが、時間があったので念願のしまなみ海道に行くことにした。

旅の始まりはプランを立てるところから。

到着後すぐは尾道市内を散策。

サイクリングスタート!

段々と疲労がたまってきた。

1日目の最後は多々羅大橋を超えて、予約していたホテルへ。




2日目の朝は雨。サイクリングはここで終わり?

色々あった1日目が終わり、その夜はぐっすり眠った。

ホテルに着いた時は足が棒の様で、残りのルートを走りきれるか心配だった。

早く寝たお陰か、次の日は朝早く目が覚めた。昨日の反省点を基に、今日はどのようなルートで、どこに寄っていくかを再確認した。今日のゴールは、夜までに今治まで到着している予定だ。

それぞれの島で寄っていきたいところは、昨夜、ホテルのガイドブックを見て改めてピックアップしてあった。そのうちいくつかはホテルの近くだったので、チェックアウトの前に荷物を置いてまわって来ようと考えた。

行先の一つは大山祇神社だったが、開業時間などを気にせずに行けるので、朝の6:00頃だが出発することにした。

しかし、玄関まで来て今日は雨だった事が判明。しかも昨日よりひどい。
(先に確認しようよ。。)

天気も良くないのに、日も出ていない暗い早朝に出るのは危険だ。出かけるのはやめて、向かいのFamily Martに行ってコーヒーを入手してきた。

ラウンジでガイドブックを見て、プランを練りなおそう。

雨の様子を見ながら、また、日の出を待ちながら8:00ぐらいまで待ってみたが、雨は止みそうにない。どうしようかぐるぐる考えた結果、大山祇神社だけには行ってみようと思った。

調べてみるとホテルからは車で12分、徒歩だと1時間程度なので自転車で30分ぐらいだと目算した。

1日目に買ったカッパの出番がここで来るとは思っていなかった。(本当は出番がない事を期待していたが)

カッパを来てヘルメットを被り、いざ出発。

しばらくは海沿いを走る。天気が悪い時に海の近くにいるのは自殺行為に近い。どんよりとして気分も沈んでくる。海は幸い静かだが、いつ荒れ始めるか分からない。

道路も滑りやすくなるし、雨で視界も悪くなるし、カッパを着ていたって濡れる。気温が下がり、風が吹いていると体力も奪われるし、いつ怪我をしてもおかしくない状況だ。



私は、自転車を漕ぎながら「来るべきじゃなかったかな」と悩んでいた。

しばらく走って、左に曲がった後は道なりに進めば目的の大山祇神社に到着するはずだった。しかし、1日目の疲労がたまっているのか、足は重たいし、体も冷えてきた。

高低差はあまりないのだが、神社は山の中にある。

なだらかではあるが上り坂になっていた。その上、山の中に入って行くので、人も車もあまり見かけなくなってきて、段々とこんな天気の中こんなところに一人でいるのが怖くなってきた。

(この上り坂を上りきったら着けるんじゃないかな?)

そう思いながら上り坂を自転車を押して進めたが、辿り着いた先には

『大山祇神社 この先まっすぐ2km』、と書いてあった。

私はここで力尽きた。

ここまで来たら目的地まで行きたい気持ちはあったが、身の危険を感じたので、引き返すことにした。



ホテルに戻って支度をし、チェックアウトをした。

チェックアウトの対応をしてくれた女性は、心配そうに「大丈夫ですか?今日は天気悪いですよね。」と聞いてくれた。

そこで、今日中に今治に行く予定であることを話すと、自転車は辞めてバスで行ってはどうか?と提案してくれた。ホテルの近くにある道の駅「多々羅しまなみ公園」にサイクルステーションがあるはずなので、そこで自転車を返却できるはずだし、バス停もその近くにあるとの事だった。

朝、雨の中自転車を漕いでみて、この天気の中サイクリングを続けるのは無理がある事は体が理解していた。なので、バスの時刻表を見せてもらい、時間と停留所の確認をした。

他のお客もスタッフもいなかったので、この女性と少しおしゃべりした。

しまなみ海道はサイクリングルートとして世界でも有名だが、このホテルに宿泊する人は初心者が多いのだそうだ。

なぜかと言うと、本格的にトレーニングをしている人は尾道~今治を一気に駆け抜けてしまう事ができるし、なんなら、一日で往復できてしまうので途中で宿泊する必要が無いらしい。

一日で尾道~今治を往復(約140km強)するって、人間かな?

もしトレーニングしている人が宿泊するのであれば、その島を何分で1週できるか?と、ひたすらトレーニングするためだと言う。

すごいな。

そして大山祇神社に行こうと思って辞めた話をすると、その人は「ああ~それは良かった。この辺は猪と野犬が出るから、地元の人は8時以降は絶対に外出しないですよ。」と言う。

え、猪🐗・・・・。危なかった。

猪と野犬に注意。標識はかわいい。

その女性も過去に猪に突進された事があって、軽自動車のバンパーが割れてしまい修理になったそうだ。なんと恐ろしい。辞めて帰って来てよかった。



10:00過ぎに、自転車を返してバスに乗るために外に出た。スタッフの女性の話を聞いて、もうバスで行く気満々だったのだが、

なんと雨がやんでいる。

曇ってはいるが、自転車で走れる。

え・・・どうしよう??自転車で行く?バスで行く?

私は悩んだ。

天気予報では午後から降水確率は下がっていく。しかし、下がったからって雨が全く降らないわけじゃないし、降水確率から降雨量は予想できない。

しばらく悩んだが、とにかく道の駅を目指す事にした。バスに乗るにしてもそこまで行く必要があるのだ。

道の駅には5分程で着いてしまった。まだ、雨はやんだままだ。

私は再び悩んだ。

そして悩んだ結果、サイクリングを続行する事にした。

ただし、以下の条件も決めた。

  • 天気が悪くなった時点で最も近いサイクルステーションで自転車を返却して、バスで今治に向かう事。

  • 体力的に無理だと判断した時点で、上記と同様にやめる事。

  • とりあえず、一つの島・1つの橋づつ進んでみて、様子を見る事。

  • どこにも寄らずに今治をまっすぐ目指す事。(食事・トイレを除く)

天気の様子を見ながら、まずは大三島橋を目指す事にした。

雨はあがって曇っている。天気は持つだろうか・・・?




大三島橋~伯方島:他のサイクリストの存在に励まされる

大三島はしまなみ海道の中でもそこそこ大きな島なのだが、多々羅大橋から大三島橋をまっすぐ目指す場合はそれほど距離はない。(約9km)

どんよりとした曇り空の中、海岸沿いを進む。海の上は薄いかすみがかったようで視界もはっきりしない。風も多少吹いており、海の近くを走る時は波の音にドキドキしながら先を急いだ。

しかし、自転車を漕いでいると、ぽつぽつと他のサイクリストを見かけた。

私と同じく今治方面を目指している(らしい)人もいたし、反対側の尾道方面を目指している(らしい)人もいた。

本格的にトレーニングしているかっこいいウエアを着ている人も、私と同じく普段着にママチャリとヘルメットの人もいた。

大三島橋の入り口近くで、数名、反対方向からやってきた人たちを見た時は特に勇気づけられた。

この天気の中でサイクリングを続ける場合、最も怖いのは橋の上だ。海からの風がダイレクトに伝わるし、橋はしっかりしているかもしれないが真下はは海なのだ。

そんな中、明らかに橋を渡り終えたらしい人たち=同士がいる事が分かって「大丈夫なんじゃないの?」と、途端に元気が出た。




大三島橋は他の橋と違ってアーチ型をしているのが特徴だ。橋長も328mしかないので、天気の様子を伺いながら進むにはちょうど良い。少しがんばれば向こう岸にたどりつくのだ。

大三島橋。アーチ型が特徴。
大三島橋への入り口までもう少し。

これもまた幸いで、橋に入るための上り坂もそれほど急ではなかったので、1日目の疲労がたまっている脚にはありがたかった。

橋に入るための上り坂から。
大三島橋から振り返る。
さあ、次の島、伯方島へ!
鼻栗瀬戸。風光明媚な景色らしいのに、写真スキル+天気で何も伝わらない涙

そして、11:00頃には尾道から5つ目の島、伯方島に到着したのだった。


サポートいただけた場合は、「子供が売られない世界をつくる」を掲げてインドでも活動をしている、かものはしプロジェクトに寄付します。