少しの手間も重なれば億劫となる

UI設計の話です。

アプリケーションのファイル管理の仕方に二種類あることに気づきました。アプリの外にファイルが存在するタイプ、アプリの中にファイルが存在するタイプの二つがある様です。

ひと昔前のアプリは、アプリの外にファイルが存在するタイプが多く、アプリ起動後にファイルを開く操作が必要でした。(もしくは開きたいファイルをダブルクリックする操作が必要でした)
これらの場合、ファイルブラウザを用いて該当のファイルを探す必要があり、どこにファイルが保存してあったかを思い出しながらフォルダを開いていきます。この作業は実に面倒です。

最近のアプリ、特にメモアプリ系に多いのですが、アプリの中にファイルブラウザを内包されているものが多くなりました。どういうものかと言うと、起動後にファイルが一覧された状態になるものです。メーラーを思い浮かべるとわかりやすいと思います。ファイルというよりもコンテンツが一覧化されている状態と言った方が適切かもしれません。具体的にはOneNote、Evernoteなどクラウドサービスと連携したアプリに多い様です。
スマホアプリではアプリ内にコンテンツが内包されているタイプがスタンダードになっており、デスクトップ用のアプリでも採用しているアプリが増えてきています。その方がアプリ内検索が容易にできるため都合が良いです。

ファイルを開く行為は意外にも手間で、仕事を始める小さなハードルになります。多くの仕事を抱える人は、"あのファイルどこだっけ?" と探すことが多くなり非効率になりかねません。アプリを開くことでファイルブラウジングの手間が省けるのであればそれは効率的です。

タスク管理ソフト、エクセル、ワードの様なアプリでも同様です。そのアプリを仕事のツールとして使っているならば仕事の効率が下がるだけでなく億劫になって行き破綻します。故にアプリの責任は大きいです。

問題は一つのプロジェクトに複数のファイル形式がある場合ですが、その問題は別の機会に考えたいと思います。
#インタラクションデザイン #UX #UI

スキ / コメント / いいね / リツイート どれでも嬉しいです