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掌編小説にチャレンジです。

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思いつきで気ままに不定期で、書いてまいります。お暇な時にでもお立ち寄りください。
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2020年3月の記事一覧

与太モンの兄貴  茅ヶ崎浩太郎

与太モンの兄貴  茅ヶ崎浩太郎

勘太から聞かされた突然の別れ話を、おみよは黙って受け容れるしかなかった。冬ざれの浅草の街は、年の瀬の人の流れで賑わいを見せていた。

「分かっておくれおみよ、お前に落ち度があっての話じゃねえ事は、お店(たな)のみんなも重々承知の上だ。だがなおみよ、お前の兄貴の吉松と来た日にゃ、始末がわるすぎらー。世間様がきゃつの事をなんてほざいてるか知ってるか?ごくつぶしの鏡だとよ、言い得て妙じゃねえか。お前も不

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バッタもんのゆびわ

バッタもんのゆびわ

あたしはずーっと、この指輪だけは本物だと信じてましたよ。今の今までほんとにね、あんたあたしにお母さんなんて呼んでもらえると思ったら大間違いだよ。人が聞いたら驚くでしょうね。死に水を取ってやることもせず。葬式なん以ての外と,ほったらかしで、不肖の子を絵に描いたような私のことを、みんななんて思うでしょうね。だけどね言わせてもらうけどあたし、人になんと思われようと、一向に構いません。だってあんたがあたし

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成れの果て

成れの果て

今日までの、努力の結果を結実させる瞬間が、間もなく訪れる。もう俺たちにやり残したことなど何もない。今まで費やした時間と金と、地位と名誉を投げ捨てることに対して、苦言を呈するものがあるなら、迷わずきっぱりと言い返してやるつもりだ。

「お前らに俺の、何が分かるんだ」

 何より大切な音楽の道を、志半ばで犠牲にせざるを得なかった苦しみ。父に翻弄され、やりたくもない法曹界で、今日の地位を気づき上げたのは

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