見出し画像

スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #50

こちらの続きです


『オラフ王の焚刑』②


死者の安息所

 襲い来るドラウグルを倒しながら、亡霊の後を追って墓所の奥深く進んでいきます。

 行きついた先で仕掛け扉を開くと、台座に腰かけた亡霊が、ミイラ化した遺体をじっと見つめていました。その骸が抱きしめるように抱えている本こそ、探し求めていた『オラフ王の詩歌』でした。私が本を手に取ったと同時に亡霊の姿は消えてしまいましたが、直感的にこの死体こそオラフ王によって投獄、処刑されたとされる吟遊詩人・スヴァクニールであり、彼は亡霊の姿を用いて私をここに導いていたのだとわかりました。

スヴァクニール、こんなところで眠っていたのですね

 『オラフ王の詩歌』を読んでみますが、あまりに古い文面はほとんどが判読不可能で、全容はわかりません。ただ辛うじて読み取れる場所だけを見ても、オラフ王を痛烈に批判していたことが理解できます。

 ソリチュードでの『オラフ王の焚刑祭』について触れている記述も確認できましたが、やはりその詳細な起源については読み解くことが困難となっています。
 とりあえずこれを持って帰るのが課題なので、本を荷物にしまって隠し部屋を出ました。とはいえかつてスカイリムを統治したオラフ王の墓所ですので、このまま帰るという選択肢はありません。引き続き墓所の探索を続けましょう。

あっ

 さらに奥へ進んでいくと、再びスヴァクニールの亡霊が姿を現しました。亡霊はおもむろに剣を構えると、大きな扉めがけて走り抜けていきました。

まてまてまて
いっちゃった…

 慌てて後ろに続きますが、鋼鉄の仕掛け扉が行先を阻み、亡霊はその向こう側に消えてしまいました。しかし私も伊達に墓所探索を繰り返していませんので、入り口の祭壇で入手した爪を使って簡単に仕掛け扉を開けることができました。

オープン!

 音を立てて扉が開く様子を眺めていると、背後からアエラさんが「覚悟して。簡単にはいかないから」と警告してくれました。奥へ進むと大きな広間が現れ、その中央でスヴァクニールの亡霊が剣を構えていました。

なんぞなんぞ

 椅子に腰かけたドラウグルが取り囲む中心で、スヴァクニールが叫びました。
「オラフ!時がきたぞ!」
 次の瞬間、ドラウグルが立ち上がり、スヴァクニールに襲い掛かりました。スヴァクニールは剣で戦い、ドラウグルを倒していきます。なぜかアエラさんもその戦いに飛び込んでいってしまったので、仕方なく私も弓矢で援護することにしました。
 立ち上がるドラウグルが居なくなると、再びスヴァクニールが叫びます。
「よみがえれ、オラフ!我が復讐の時だ!」 
「無礼な吟遊詩人め、死ね!」
 オラフ王の怒声が響き渡り、スヴァクニールが駆け上がる階段の先で、棺の中からドラウグルが起き上がりました。彼こそかつてのスカイリム上級王、隻眼のオラフ王です。

起きてきたー

 オラフ王から強力なシャウトを浴びせられながらも、スヴァクニールは怯むことなく挑んでいきます。私も勇敢な吟遊詩人に加担し、オラフ王にドワーフの矢を打ち込んでいきました。

がんばえー!

 強い意志を感じるスヴァクニールの剣、そしてアエラさんと私の援護射撃により、ついにオラフが倒れました。
 スヴァクニールは剣を下ろし、壮絶な戦いの後とは思えないくらいに悠々とした足取りで光の差しこむ所へ歩いて行くと、楽器を取り出して奏で始めました。音は何も聞こえませんが、美しい旋律が流れていることが不思議と伝わってきます。引き付けられるよう眺めていると、その姿は唐突に消え去りました。死後も長年にわたり憎きオラフ王の墓所に閉じ込められていたスヴァクニールの復讐劇は、ようやく幕を閉じたということでしょう。

満足したか…

 眠りを邪魔された上に倒されてしまったオラフ王に若干同情しながらも、寝所を探索してみると――

ごめんやで

 またしても壁に古代文字を見つけました。言葉が浮き上がり、不思議な力が体に吸い込まれます。

 オラフ王がシャウトを使えたことも、ドラゴンを倒す力があったことも確かだったのかもしれませんが、そのオラフ王を批判したスヴァクニールが強い信念を持っていたこともまた確かなのでしょう。
 何が真実かはもはや誰にもわかりませんが、とにかく詩歌は実在しました。これを持って大学に帰ります。

ソリチュード

 吟遊詩人の大学に戻ってきました。講堂では授業が行われていました。

ドルテも将来的にはここで…

 ヴィアルモ校長に『オラフの詩歌』を手渡すと、「正直なところ、見つかるとは思っていなかった」などとつぶやきながらページをめくり始めました。

こらこら

「おお、弱ったな。これではまるでダメだ」
 予想していた反応でした。太古から蘇ったこの写本は、ほとんど判別できないほど古びており、不完全なものなのです。ヴィアルモ校長は首を振り、これでは宮廷で読み上げられない、と言いました。
「詩歌がなければ、エリシフにオラフ王の焚刑祭の重要性をわからせる事ができない。祭りの重要性を理解しない限り、彼女は彫像の火あぶりをやめるという決定を覆さないだろう。つまり吟遊詩人の大学が大昔から継続してきた、オラフ王の焚刑が行われないという事だ」

え~

 確かに祭りの起源となるスヴァクニールの詩の正当性も不明のままですが、それでも太古から続いてきたソリチュードの歴史を途絶えさせることは歓迎できません。太古の上級王に対する当時の市民の反発心から起こした催しが文化として地域に根付いた今、現在に当ててこれを弾圧することはナンセンスだと感じます。実際、不利益を被っている商人も存在しています。
 私はその場で何か手はないか考え、思いついたことを口にしました。

「いっそ、不完全な部分を作り出すことはできませんか?」
「作り出す?」
 ヴィアルモ校長は渋い顔をします。
「それは適切とは思えないな…お前が持ってきたものを基に様式をまねることはできると思うが、行間に何があったのか見当もつかない」
 そういいながらも、吟遊詩人としての創作意欲が触発されたのか、ヴィアルモ校長は失われた詩の再現を始めました。
 私も素人ながら手伝います。

やってみましょう!

「”オ、オラフ、我々の征服者、独眼の裏切者”…」
 残された部分を読み上げながら行間を推察していきます。
「”お前は狡猾にヌーミネックスを捕らえた、それは世紀のペテン”…オラフ王は隻眼のオラフだった?ドラゴンのヌーミネックスを捕らえ、ドラゴンズリーチへ連れて行った話は有名だ。本当は何が起こったと?」
 それについては『実はドラゴンはすでに力を失っていた』等、諸説ありますが、真実はわかりません。しかしスヴァクニールは確かにオラフを卑怯者だと糾弾していました。
「オラフはドラゴンが寝ている所を見つけた、としたらどうです?」
「ほう!わかった。書き入れておこう。宮廷の受けは分からないが、オラフがドラゴンを捕らえるというよりはもっともらしく思える」

やっちゃえ!

 スヴァクニールの命を懸けた詩歌を捏造するのは心痛いですが、焚刑祭を復活させるためですからきっと彼も許してくれるでしょう。そのような調子で続きも創作していきました。
 最後の一行は校長自ら考えたものを書き加え、ついに新たな『オラフ王の詩歌』が出来上がりました。早速宮廷で首長へ披露することになり、私もその場に立ち会うよう言われました。
 ヴィアルモ校長は本を手に、気色ばんで言います。
「宮廷が詩歌を気に入ってくれることを願う。とてもうまく書き直したからな」

そうですね!

 スヴァクニールと我らの合作をエリシフ首長に突き付けて、祭の再開を認めさせましょう!

次へ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?