スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #26
こちらの続きです
『夜明け』
以前、旅の最中に拾ったしゃべる石――メリディアと名乗るそれが、しびれを切らしたように「早く私をキルクリース山へ連れて行きなさい!!」と怒鳴り始めたので、渋々従うことにしました。
アイスウルフやサーベルキャットを狩りつつ険しい雪山を登っていくと、巨大な女神像が見えました。
そこは供え物も何もない、やけに殺風景な場所でした。どうやらこれが石の正体、定命の者から忘れられしデイドラの王、メリディア像のようです。
指示に従いしゃべる石を台座に乗せると、眩しい光に包まれ、意識だけが上空高く浮かび上がりました。石、ではなくメリディアの声が響き渡ります。
「我が栄光をスカイリムに蘇らせる日が来ました」
メリディアの話によれば、かつて壮麗だった聖堂を、死霊術者マルコランという不届きものが戦場でさ迷える魂を閉じ込めて占拠し、おぞましき不浄に穢している。しかもその邪術の力の源は、こともあろうかメリディアの秘宝である、とのこと。
「定命の者よ。あなたを呼び寄せたのは我が戦士となってもらうため。聖堂に入り、秘宝を奪還し、冒涜者を滅ぼすのです」
「ええ?聞いてませんよ、そんな話」
「あなたがやらなければ、他の誰かがやるでしょう。ですがあなたが賢明なら我が下命をなおざりにはしないはずです」
「はぁ、いや、まぁ、別にいいですけども」
「そちらに一条の光を送りましょう。光に沿って聖堂を進めば、扉はおのずから開きます」
次の瞬間、意識は地上へと降下し、元の場所に立っていました。女神像の掲げる手の中で球体が光り輝いています。
像の土台かと思っていた石の建物が聖堂の入り口でした。
中に入ると、さっそく黒く焦げたような死体が横たわっていました。これが死霊術者マルコランによって穢された魂ということでしょうか。持ち物を探ると50Gも持っていたのでありがたく頂きます。
聖堂の中は異様に広く入り組んでおり、ところどころに設置された光の玉を動かすと、メリディアによって差し込まれた光が反射し、閉じられていた扉が開きました。
道中では度々、ドラウグルとは違う、黒いもやがかった死霊が襲い掛かってきました。どれも帝国軍の武器を所有しており、ところどころに打ち捨てられている遺体の様子からも、帝国軍兵士の魂がマルコランによってここに縛り付けられているということなのでしょう。そう考えると気の毒です。
奥へ進み、大きな扉を開けた先で、ジョディスさんが「嫌な予感がするわ」とつぶやきました。
おびただしい数の穢された遺体が横たわる広間の中央で、ローブを着た男が儀式をしていました。我々に気が付くと、死霊と共に雷撃の杖で攻撃してきました。ジョディスさんが剣を振り上げ応戦し、私は距離を取って弓矢で援護射撃です。マルコランは一度倒した直後、自らも黒い影となって蘇りました。ポテマもそうでしたが、死霊術師、この世に執着しすぎです。
青光りが飛び交う激しい戦闘が終わり、マルコランの影が消滅すると、メリディアの声が広間中に響き渡りました。
「よくやりました。冒涜者は打ち倒されました。」
台座から秘宝『ドーンブレイカー』を回収した瞬間、また意識が上空高く浮かび上がりました。
「マルコランは倒れました。スカイリムの死者は安らかに眠り続けるでしょう。あなたのおかげですよ。強大なドーンブレーカーを取り、世界の暗き不浄を灼き払いなさい。我が名においてその剣を振れば、我が力を増すことにもつながります」
秘宝をくださるのは有難いのですが、私をメリディア教の広告塔にしようとしてません?
「宗教の勧誘はお断りですよ」
「構いません。草木は太陽のぬくもりを運ぶ光をえり好みしないものです。あなたがドーンブレイカーを帯びる限り、我が光も世界に届くでしょう」
何を言ってるのかよくわかりませんが、貰えるものはもらっておきます。悪い神様ではないようですしね。
「新たな一日が始まります。あなたはその先駆けとなるでしょう」
再び意識が下降すると、そこは聖堂の中ではなく女神像の前でした。手元には光り輝く剣、ドーンブレイカーもありました。
……帰りましょう。
ソリチュードに戻り、聖堂の死体から回収したお金を使って家の内装を整えました。暖炉に火が入るだけでほっとします。
また明日もお金稼ぎ頑張らねば!
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