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海と山キャンプ

1日目

初日は新潟県上越市板倉区にある里山、丈の山に登ります。小雨の降る中、雪国独特の密生した樹林帯をかき分けるように進みます。新潟県の植物は長野県と違ってひとつひとつの葉のサイズが大きく、それだけで子供たちは別世界に来た実感を覚えているようでした。

丈の山登山

夕食は野菜ソムリエ監修のもと一緒に作ります。お米を洗う係。野菜を切る係。太い薪をハンドアックスで細かくする係。自然と子供たちが分担して作業にあたる姿が印象的です。

夕食後、マシュマロを焼きながら煌々と空を照らす月と上越の夜景を眺めました。

月とマシュマロ

2日目

午前中は上越市の郷津海岸まで下ってサーフィン体験。ソフトボードと呼ばれる長めのボードに交代で乗ります。慣れてきた子は短めのボードに挑戦。サーフボードは短ければ短いほど乗りこなすのが難しいので、最初は長いボードから始めます。

テイクオフのイメージ作り

サーフィンというと立てなければ成立しないような雰囲気がありますが、surf (波)を楽しむのにスタイルに制限はないと私は思っています。寝そべりながら波に押されるのも楽しいし、座ってたっていい。大事なことは自然の作り出したエネルギーを感じることです。この日は少し風が強く、寒さに震えながらも楽しそうな子供たちでした。

サーフィン体験

午後は上越市のご厚意で使わせていただいたライオン像のある館にてランドアート体験。この施設は127年目に建てられたので歴史を感じます。あらかじめスタッフが海岸で集めてきた海洋ごみと枝や石を使って思い思いの形を作ります。

ランドアート体験

ランドのアートのよいことろはたくさんありますが、そのなかでも2つの要素が私は好きです。1つ目は作品として残す必要がないこと。作品として完成させる必要がないので「完成させなければ」というバイアスがかかりにくくプレイヤーは作ることだけに専念出来ます。2つ目は枠がない事。画用紙のように範囲が無いので、隣で作っている子と境界が重なり合い共鳴しあっていつの間にか合作になったり、物語が生まれたり、アイデアとアイデアの共鳴をダイレクトに体験できることです。

海ゴミと自然の共鳴

この日もたくさんの物語とアイデアが生まれました。

夕食前に食材を捕るため漁港に移動。小ぶりですが石鯛が何匹か釣れました。

釣り体験

3日目

最終日は自分たちの好きなことをします。前夜に話し合って決めた内容は、お土産に綺麗な石を拾って帰ること。能生の弁天島まで移動して水切りをしたり石や貝を集めたり、カニの巣穴をほじってみたり、最終日らしい活動になりました。

子供キャンプ

帰り道「自由っていいね」という話を子供たちが初めたので、私も一緒に話しあいました。かしこまった内容ではありませんが、自然の中で自分で決めて自分で行動することのダイナミズムを感じている雰囲気がありました。

私にとっての自由とは、どこに居ても幸せを感じることです。その状態は自分で作り出さなければなりません。勉強はそのための手段です。勉強はとても大切です。その大切さをまずは体験を通して知ること。何事も押し付けられて身に付きません。

まずは楽しさを知ること。今回のキャンプを通して子供たちから「自由」という言葉が出たことが何よりの成果だと私は感じました。

子供キャンプ

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