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突っ込まれリストから始まったハードワークスタイル

自分の仕事ぶりを他人に評価される際、よく褒めてもらえるのが「ミスが少ない」という点。とても嬉しく思います。

言い換えれば「モレ」が少ない、見落としが少ない、失念しない、といった類の話ですが、先日「なぜ少ないのか」と聞かれ振り返った時に一つの取り組みを思い出しました。
それが「突っ込まれリスト」です。これについて書きたいと思います。

きっかけとやり方

元々ミスが多い人間だったので、新社会人の頃は本当に細かくいろいろな指摘を受けました。その中には、そもそもそれがミスなのかも分からないような、重箱のすみを突くようなものもあり、疑念を抱いていた覚えもあります。

「なんでこんなことで怒られなきゃいかんのだ」
「俺はもっと大事なことをやっているんだ」
「できる奴や気づいた奴がやればいいだろう」

そんな心境が渦巻いていました。今思うと、恥ずかしいですね。

なので、
とりあえず怒られなきゃいいだろということで始めたのが、自分が何について怒られたかを記録することでした。

もう一つ、この話を当時の同期に相談したところ、同じ指摘を受けていたようで、
「あーだこーだ言われるのうざいから、全部やって黙らせようと思ってる。」と言われました。
ここで、火がつきました。

やり方については、超簡単です。

日付・シチュエーション・指摘した人・内容】これをメモしていきました。ムカつくことなので、あんまり忘れないので便利でしたね。笑

当時の指摘内容

総じて言えたのは、一度言われたことを見事に忘れ、ミスを繰り返しまくっていたこと。

特に顕著だったのが、見えない貢献や当たり前のことに無頓着だったこと。例えば備品を整理したり、使いやすくしたり。

【一例】
・5月22日:販売時:〇〇さん:接客時、陳列棚の商品戻していない
・5月24日:備品確認時:〇〇さん:小さい袋の補充忘れている
・5月30日:販売時:〇〇さん:ペンをペン立てに戻していない(ちなみにこれは僕ではないが、こういう出しっ放し系は中村、的な先入観でしょう)

そしてしばらく経ち、
・7月2日:販売時:〇〇:また商品戻していない!前も言ったでしょうが!こんな感じですね。

誰も得していない

改めて上の流れを見て、「不毛だなこれ・・・」と思ってしまいました。。
指摘する側も大変なはずなのに、こんなことでカリカリさせていた自分。
それもあってか、その時僕に指摘した人は「また中村が何かやらかすかも・・・」のスイッチを入れて接してきます。

わざわざ監視されるのも嫌だし、そもそもギャーギャー言うのも言われるのも嫌ですしね。これは直さないといかん、、、と思いました。

どうせ指摘されるなら、なんかこう、もっと成長につながるような、、、同じことをチマチマ繰り返してしまい、注意をもらい、というサイクル。これはまずいと当時なりに思いました。

褒められた記憶がない

最初に指摘されてきたことに改善が見られると、それとは対称のことに対して指摘されることもありました。

上記の件でいえば、整理や備品補充をしっかりやるにつれて「かと言って売り上げ疎かにしていいわけじゃないの分かってる?」

と言った具合です。

バックオフィスちゃんとやれ↔︎営業ちゃんとやれ

その時やっていない方を指摘され続けるので、褒められた記憶もなく。

当時は「気にしなくていいや」と切り離すことができなかったので、ただただ指摘されたことを指摘されないように「全部」やろうと邁進していました。

ハードワーカーとしての自分

いろいろ言われるのが嫌だったので、突っ込まれリストに書いてあることを全部やるうちに、いつしか「量をこなす自分=ハードワーカー」が確立されていったのだと思っています。

これは一長一短だと思っていて、今苦労しているのが「人に任せられない」と言うことです。マネジメントの役割を担ってからは、ここに苦しんでいます。。自分でやろうとしちゃう。

一方で、やるべきことを探し出し、実行することには長けている部分があるので、結果的に冒頭で述べたような「ミスや漏れが少ない」という信頼を得ている部分もあるのではと思っています。傲りではなく自己理解の一環です。

そんなスタイルだからこそ「人に任せる」という視点を身に付けられれば、両方の視点から物事を見れるのでは、と思っています。

指摘の価値

指摘されることはとても貴重でありがたいことです。上記では「不毛」とか言っちゃいましたが、今になって自分の働くスタイルに一役買ってくれているのは、間違いなく指摘とリストが影響しています。

よくよく考えてみれば、指摘される機会は歳を取るごとに減ります。これって、成長の機会を失っているのと同じですよね。いわば、見放されているのと同義だなと再認識しました。

コーチングでフィードバックが大事だということ、そして「大人の学びには痛みが伴う」ということ。そこにもつながるんだと再認識しました。

突っ込まれリスト応用編

突っ込まれリストは非常に便利で、企画書を作る時にも活用できます。言い方を変えれば、自分の企画にwhy?を投げまくるようなもんです。

「なんでそれを今このタイミングで最優先でやるの?」
「意味あるの?」
「なんでそれをウチがやるの?」

みたいな感じですね。ちょっと理論武装に近いです。

とやかく言われる部分があるかどうか、視点で企画書を見ると「ここ筋が通ってないな」「ここは私見で書いてるな」とか、たまに見える時があります。それでも見落としてとやかく言われることもありますが笑


知り合いと話しながら思い出した「突っ込まれリスト」
自分の働くスタイルを思い出すきっかけにもなりました。

では。


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