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春の苦悩。「抜け出したい気持ちなら 桜が咲くたび現れる」

 この、斜に構えながら桜を歌う感じ。そう、スピッツです。笑
名曲「スターゲイザー」のカップリング「三日月ロックその3」の歌詞ですが、ワールド全開のこのフレーズ。キャリア1on1をやる中でふと学生が発した言葉に近かったので、これについて書きます。

 僕は、桜の季節がそんなに好きではありません。桜に罪はありません。(当たり前ですが)めちゃ綺麗だし儚いしエモーショナルだし、日本らしさでもある。
 ただ桜が開花するたびに、やたらと時間の経過を感じて焦る。やたら去年の自分と比較し一喜一憂する。ざわざわするんです。「あれ、今の自分はちゃんと行動できてるのかな。」とか。
 「今年はこうするぞ!」に関しては、年始に一度固める人も多いと思います。がしかし、そこから3ヶ月くらい経つこの桜シーズン、意外とそれがうまくいっていないこともよくある話。僕もそうです。桜の開花そのものが、耳の痛いフィードバックみたいな。お前全然できてねーじゃんみたいな。

春になると色々やらなきゃとか、今年こそはすごい自分になるぞとか、思うんですけどね。結局変わらないんですよねー。」学生の言葉です。

 去年の今頃は、もうすでに内定も決まっており、単位も取れていて、英語もある程度体得できていて、順風満帆な自分をイメージしていたとのこと。ところが、唯一取れた内定はコロナの影響で取り消し。元々行きたいと願っていた総合コンサルファーム系はことごとく落ちる。単位は比較的取れていたものの、英語もイマイチ。(TOEIC760点だから、全然イマイチだとは思わないと伝えましたが笑)
 共感しつつ「三日月ロックその3」を紹介したところ「なんでこの人たちは僕の気持ちがわかるんですか!( ゚д゚)」という、なんともオイシイ反応をしてくれました。笑

 安堵しているようにも見えました。同じように「春の苦悩」を感じている人が他にもいたことに。「出会い」「別れ」「新生活」「新しいジブン」。こういった、キラキラの季節にそぐわない、かっこ悪い現実。自己嫌悪。
 でも、君だけじゃない。僕もそう、草野正宗だってそう!笑
春の苦悩に競り勝とう。」静かに謎の結託を、都内某所のカフェ・ド・クリエで結びました。コーヒー安かったので、気持ちも昂りケーキを追加注文しました。美味しかったです。

 一方で根っこの部分。果たして彼は本当に変わっていないのか。そんなことはありませんでした。この一年、様々な苦悩があり、試しては失敗し、その失敗を繰り返さないようにアクションを変えていました。彼の中での「成功」に辿り着いていないだけ。そこには確かな「成長」があったのです。

 「こう動くだけでは、内定は取れない。」彼の中では「内定を取ること」が全てで、その過程の部分を「無意味な行動」と捉えていたため、何も変わっていないと感じていたことが分かってきました。実際は膨大な量の勉強と工夫、そして感情の起伏があったのにもかかわらず。

 「成功=結果で、成長=過程である」とよく言われます。そして結果は、自分がどうにかできない範疇であることが多い。このケースで言うとコロナ。つまり、成功するかどうかは相手や条件によっても左右されるものであり、一方で成長こそが、自分がどうにかできる範疇ということになります。彼は、手が届く範囲に関して彼の考えうる限りベストを尽くしていたのです。(実際はもっと突き詰められるところもあったでしょうが、それは今後の話です。)

 話が飛躍しましたが、これらの出来事や対話を通じて「抜け出せていない自分を憂う」のではなく「抜け出そうともがいている自分を見つける」ことの大事さに気づくことになりました。そして、それは自分一人ではなかなか見つけられなかったりするのも事実。いずれ、できなかったことや困難に対する根本解決にトライすることになるものの、ちゃんと積み上げてきたものを理解し自己をプラスに捉え気持ちを上向かせてからの方が、それこそ「成功」につながる気がしました。

キャリア支援&スピッツ。最&高。笑
春の苦悩を成長に変換し、成功につなげたい。

では。

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