飲食店の困った!を解決相談所大分13:デフレ価格は命取り、反対に利益をしっかり確保する対策をとりましょう!
世の中は、1ドル150円超えの円安が昂進(こうしん)して、
輸入食品すべてが30%を超える値上りをしてきています。
年間で必要な食材の60%を輸入する日本の飲食店は、
今後もっと食材の原価が高くなる危機に見舞われようとしています。
飲食店は、本来高くても36%程度の食材原価率で、残りの64%の
総利益で、いろいろな店内経費を支払ってきました。
この利益が今後もっと先細りする懸念が強くなってきています。
そこで、考えつく有効と考える対策をいくつかUPします。
大切なのは、
「売上を上げるために価格を下げる」ことでなく、
健全に生き延びるために、
「必要な利益を継続確保する」ことなのです!
*節約時代へ入る傾向も見受けられますから、
「値下げ」しても「売り上げは思ったほど伸びない傾向になる」
と、本当に考えています。
■4月値上げ、10月値上げを8%以上行った
飲食店は「利益確保」できている
~必ず値上げメニューを実行しよう!
私の知る限りの何軒かの飲食店(4月値上げ、5月値上げ、7月値上げ)の飲食店では、コロナの影響で15%~20%の影響を受けていますが、
基調としての売上の流れは例年並みです。
5%~15%の値上げ幅で、平均8%程度の値上げを行ったのですが、
値上げによる売上減は今のところ起こっていません。
それはなぜか?
商品の持つ商品力、食材イメージ、オーダーするお客さまの層の特性など
から見た「値上げ限界価格」を下回った値上げ価格だったからです
これってすごく大切な判断基準ですが、日ごろからお客さまの動向を
観察していないと、なかなか思い当たらないと思います。
*先日は飲食企業の経営者の方から、
「うちの弁当部門の店長さんが満足な弁当の原価計算ができない」と
いうお話を聞きました。
まだまだ、原価率管理はおろか、食材価格の変化や、食材の鮮度管理に
注意していないお店も多いかと思います。
値上メニューに切り替えができていないお店は、年内に切り替えましょう。
食材の原価率を下げる方向にしないと、半年ごとに利益が目減りして、
最後には、経営することすら意味がなくなります。
■国産食材にシフトしよう!
輸入価格は円安が解消するまで下がることはありません。
反対に、国内同士の取引商品は、輸入食材よりも値上がり率が緩いと
考えられます。
それでも、人件費、輸送費のコストアップで上がり続けると思っています。
1,国産食材のメリットを活かそう!
●輸入食材の値上がり率よりも値上がり率が緩いと考えられる。
同じ円安圏内の生産と購入です。
●フードロスの解消傾向もあり、あらゆる食材が見直されている
*私個人としては、獣害も出ている猪や鹿の大量利用ができないか
考えたいと思います。(運搬用ドローンとかあればいい)
*豚のハツやハラミ、スネや耳なども利用してゆきたいですね。
*黒豚の小腸なども利用されていない場合があります。
*野菜の規格外の未出荷分、廃棄分を再利用をしよう。
●今後の輸入食材の「途切れリスク」(供給不全)が、国産の方が
起こりにくいと思われるから。
■人件費を半分にした新業態にシフトしよう!
飲食店の経費で、食材仕入れ高の次は、人件費が大きいのです。
およそ総利益の半分くらいを占めます。
これからの飲食店は、
人件費の軽減をしないと利益は残りません!
本当のことです
要するに、
今までの飲食業態と別に、今からの飲食業態は「変えましょう!」
ということです。
従業員さんを4~5人雇用しているお店は、従業員さんの戦力が
2~3人で済む黒字になる業態にシフトすべきです。
何よりもランニングコストを減らして売上に対する利益率を10%以上
引上げる改革が必要なのです。
売上が数か月間ほど下がっても、一旦は利益体質に衣替えしないと
経営の努力は実らないと思えるのです。
■惰性的にならずに、営業時間を見直しましょう!
本来、営業時間は「売上が上がると見込める時間」です。
はたしてこれが守られているでしょうか?
惰性的な営業時間を続けて、人件費や光熱費の経費の垂れ流しをして
いませんでしょうか?
営業時間を最大限縮めて効率の良い売上づくりをしましょう。
そして、
余力の時間が増えるのでしたら、その時間を使って、
新たなビジネスにもしっかり利用しましょう!
マイベストプロ大分に登録しました。
元気にリスタートできています。ありがとうございます。
(了)