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食べ塾:料理を「高い価格で買ってもらえる」条件って?どんな仕組みと考えでするかすべて公開します!

今からの時代は、消費行動において、
買ってもらえる「価値」と頂く「お金」の吟味が厳しくなると
考えています。


高い価格を提示して販売しても、「買っていただける」のはどんな条件か
を原点から考えてみたいと思います。


そしてヒントになれば、
店づくり、メニュー作りに活かしていただきたいのです。


高くても買っていただける条件とは?

■選択1:「高価格仕入になる高級食材」

  本当にスペシャルな日に食べたいと思う食材です。
ある程度は、高価格でも納得いただける良さがあります。

シャトーブリアンや伊勢海老や、昔の世界の三大珍味などがありましたが、
飲食店にとっては、「1日に1オーダー」でないメニューは重荷です。


●たまにしか売れないと、鮮度維持・品質維持が難しい
●食材を寝かせるロス=資金回転率が悪い=資金活用になっていない
●高価格商品でも立地により、客層により「価格づけに限度がある」
などから、難しい点もあります。


■選択2:商品化するための仕込に手間がかかり
     少量限定でしか提供できない!

  これは、いろいろなお店、和菓子のお店でも、洋系の専門店の
料理のお店でもあることだと思います。

●通常の料理の下仕込よりも3倍も5倍も手間がかかる食材を使う場合は、
 食材原価率が例え10%であっても、加工人件費を10%~30%見て
 原価設定、価格設定していただければと思います。
 (*余分な加工人件費=隠れ食材原価として計算してください)

●数量限定
●希少価値
●食べたことがないから、期待感と想像力でワクワク感が湧き出ます!
があります。

販売前にSNS告知で、「先行予約販売」されてもいい!
かと思います。


■選択3:人より先に旬を味わう「走りもの」を
    アピールすると高く買っていただけます!

  すべての人には通用しませんが、
人よりも先に「旬」を味わいたいと思う「旬の食材渇望人間」には、
たまらない魅力です。

●ひとくち口に入れて味わった瞬間に、「これこれこの味だ!」を
 満面の笑みで味わう喜びの為には、対価を惜しみません。

 (*昔たった一度ですが、旬の1匹1万円を超えた大きなズワイガニの
  真子(スプン1杯)を料理に使って生かすために、身はすべて捨てたと
  いう料理人の話を思い出しました。
  あとで聞くと、1人7万円の料理だったそうです)

●鮮度が一番
●高く買っていただくためには、「丁寧な調理」が必要です
●何よりも、その旬の食材の出始めを使い切る料理人さんの心意気が
 料理に現れると思います。


■選択4:「希少部位」「希少生産量」「希少生産者」など希少を前面に出した商品作りで
高く買ってもらえます!

  まずは、SNS上でも、メニュー上でも、店頭看板でも、
注目していただいて、興味を持って頂かなければ、オーダーにつながりません。

この場合には、
この希少商品の「神話ストーリー」づくりが欠かせません。

●なぜ希少なのか理由を説明する

●どこがこの商品(料理)の良さなのか、きちんと説明する

●どんな感じを味わっていただきたいか、共感とするのか?
 販売側が先に「想像のネタ」を文字で伝えるようにする。

できるだけ、オーダーリスク感を減らした丁寧な説明と
多くの人に向いているのか、特定の味を求める人に向いているのかを
説明した方が、より親切と思います。


■選択5:(商品じゃなく)お客様の満足度を引き上げることで、高く買ってもらえる仕組みが可能です!

  飲食店がお客様の満足度を引上げる要素ってどれくらいあるかを
ピックアップしてみました。

料理面
 美味しい・価格に見合ったボリューム・適正範囲内の価格
 食器に対する選択眼とセンスがある

看板料理・売りの料理などの特定料理の提供方法
 
へぇー!ここのお店はこの料理をこんな器でこんな出し方をするのか!
って感激したことはありませんか?
お店のお客様に対する心、その料理を開発した料理人の心が提供方法に
反映されます。

使用する食器のレベル
 
「安い食器で良い」は、100均ができるまでは、ありませんでした。
食器の営業マンもした私は、当時のお客様たち(飲食店主の方たち)に

 料理の販売2.5倍~3倍の価格の食器を使ってくださいと伝えていました。

 1品800円の料理の器は2000円~2400円の買値の器を使うと
言うことです。
10000円のコース料理セットであれば、食器の合計金額が
25000円~30000円の食器を揃えるということです。
料理は食べればなくなりますが、食器は欠けない限り次に使えます。


接遇サービス力
目に見えないパワーの方が、作り込むのにお金も手間もかかります。
本当に「お店の平均客単価に見合った気配りのできる接遇」を、
すべきと思います。

(*まあ、平均客単価1000円のお店で、2000円のお店の
 接遇レベルの体験をお客様がされたら、きっと感激されます!)

メニューブックのしつらえを平均客単価レベルと同等以上にする!
食器も接遇サービスもそしてメニューブックも、
基本は、
平均客単価のレベルと同じレベルで設定管理するのがベストです。
さらに引上げた設定ができれば、
すべてのお客様の満足度が引き上げられます。

★使用する写真   素人写真でも上中下の出来栄えがあります。
★メニューブック  安ければいいと思うでしょうが、それは他店と同じで
          他店より「良い」ことにはなりません。
★レイアウト    繁盛店はデザインの専門家に外注しています。
          そのデザインセンスを「丸パクリ」しましょう!


居心地がいい 
 
高級内装が必ずしも満足行くかというとそうではなくなっています。
結構DIY系飲食店も若い人のお店を中心に増えてきています。

出店経費の50%かかる内装工事の1/3でも自分たちで作った方が安くなり、雰囲気づくりも自分たちの望むものができるという発想が強まっています。

お金のかからないところでは、
店内の室温管理・換気管理・客層分け管理(バッティング客は離す)
照明の照度管理だけでも、かなりの満足感の差は出ると思います。


以上の点を考慮されて、ご自分のお店を見直したらいかがでしょうか?

(了)

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします